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32 旧月島警察署西仲通交番。現在は地域安全センターだが、平成19年頃までは「日本最古の交番」だった [月島界隈]

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 マテバシイの並木を北西に入り、一丁目再開発が進むところを過ぎると、西仲通りと交差する四つ辻に行きあたる。すると、目の前に飛び込んでくるのがこの小さな建物。交番である。いや、正確には“交番であった”(過去形)。
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 狭い歩道を狭くして、なんとも中途半端な位置に建っているが、これは昔の道と区画の名残りなのだろう。こでは歩道があまりに狭いので、いかにもハミ出しているように見えるだけだ。立ち位置としては、銀座四丁目の三愛前の交番と同じなのだ。
 ここが正式に月島警察署所轄の交番であったのは平成19年までで、交番の整理にあたって、廃止されることになった。
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 朝日新聞の別刷りに、カラー写真入りで「日本最古の交番」として紹介されたのもその頃で、以来急に人気が高まり、カメラを抱えたおじさんたちがやってきては写真を撮っている姿をよく見かけたものだ。
 廃止となると急に人気が出て、人が押し寄せるというのも、マニアが多い鉄道列車などではよくある不思議な現象だが、まあここの場合はさすがに押し寄せるというほどには人はこない。
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 人知れず、交番に付き物の赤色灯が青色灯に変わり、表札も「西仲通り地域安全センター」と模様替えをしてから、もう4年にもなる。本来は廃止=撤去という筋書きだったのだろうが、取り壊されるのを惜しむ声が方々からあがり、そんな形で存続することになったわけである。
 それもこれも、この旧交番ができたのが大正10年で、今の建物になったのが大正15年。廃止直前まで、どのくらいの期間であったかは不明だが、「日本最古の交番」であったという付加価値が、交番ではなくなったとしてもまだいくらかの効果を持続させている。
dendenmushi.gif(2011/02/18 記)

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31 月島一丁目でまた再開発。じわじわと消えていく運命にある月島の長屋と路地は [月島界隈]

 月島の再開発では、いちばん遅れていた(と思われる)一丁目付近でもいよいよその動きが盛んになってきたようだ。一丁目では確か、伊藤忠が手がけたアイマータワーが、広範囲に渡って多数の長屋を整理してその跡地に高層マンションを建てた最初だったと記憶する。
 これができるときは、月島一丁目でも初めてのケースでもあり、隣接する保育園の母親たちが日照権が奪われると反対運動を起こしたという経緯もあった。
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 いま、そのタワーマンションが聳える南西側でも、店舗を含む古い長屋が取り壊されて、広く空地ができてはじめている。空地の奥には、急に日当たりのよくなった長屋が、これまで人に見せることのなかった素顔をさらしている。
 月島一丁目はとくに細かい区画の長屋が比較的多く残っていた地域である。通りに面したところは店舗になっているところが多いが、細い路地を一歩入ると、住宅が密集している。それも、こうした再開発で、路地も長屋も少しずつ整理され、姿を消していく。
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 国土地理院の地図では、大きなブロックでアミで塗りつぶされているので、長屋も路地もわからない。いつも岬めぐりでは、悪口ばかり言っているZENRINソースのネット地図だが、今回その様子だけは、Mapionのほうに軍配が上がる。“日本地図”としては欠陥があっても、“住宅地図”の分野となるとさすがである。そのハモニカ長屋の区画まで描かれているので、路地と長屋のイメージも浮かんでくる…だろうか。
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@明日からしばらく留守にしますので、ブログの連載を休止します。{ひきこもり態勢にむけて?) まだ、月島界隈も残っています。帰ってきたら、またひっそりと続けます。おいおい、メインの「岬めぐり」はどうなっとるのじゃ? はいはい、それもやめたわけじゃありませんので、ご安心ください。月島に一区切りつけたら戻って再開します。


dendenmushi.gif(2011/02/07 記)

*月島一丁目の再開発 61 (追加)月島再開発=その2。月島一丁目で進む新たな再開発。あの祠は帰ってくるのだろうか

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30 マテバシイの並木とフジマート。短いけどめずらしい並木の横の食品スーパーは日曜日大人気 [月島界隈]

 清澄通り交差点から北西の道は、ほんの一ブロックだけ、マテバシイの並木がある。大通りのほうからみても、そこだけ緑が盛り上がっている。
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 マテバシイは温暖な地に自生する常緑の高木で、いわゆるドングリの仲間ではあるが、その主流を占めるブナ科のシイ属とは科は同じでも別の属に属するという。要するにドングリの中でも少数派らしいが、食用にはこれが適しているという。
 いずれにしても、マテバシイの並木はめずらしいのではないか。防風・防火にも適するというので、ここに植えられたのかどうか、その理由はわからない。あるいは、テスト的に植えられたものかも知れない。というのは、この並木はわずか一ブロックだけで終わってしまい、あとはヤナギの並木に変わってしまう。 
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 ドングリは縄文人にとっては貴重な食料であったろうが、あの実の形や大きさが、でんでんむしのこども時代には遊び道具のひとつとして貴重であった。
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 こういう木を公園などにもどんどん植えて、こどもたちがドングリの実で遊べるようにするとかすれば、もっと楽しい公園になると、でんでんむしなどはいつも思うのだが、実のなる木が植えてある公園は少なく、割りとおもしろくない木ばかり選んでいるような気さえする。
 こういう町中の、しかもこのように狭い場所に植えられたマテバシイは。いかにも窮屈そうだ。もっとたくさんの木が、ひろびろとしたこどもが遊べるところで、葉を広げ枝を伸ばしてやることはできないだろうか。
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 この並木のところまでハミ出している段ボール箱は、隣のフジマートのものである。この食品スーパーは、このあたりではちょっと有名というか、月島探訪のテレビにも写ったりする。食品スーパーとしてはKINOKUNIYAの対極にあるような店で、とくに日曜日の朝市は名物となっている。客の大半を占めるのは、中高年の男女である。
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 “下町の底力スーパー”というキャッチも、半分意味不明ながら、なにやら意気込みは伺える。朝市に集る客を当て込んで、歩道には露店を構える者まで現われる。こうなると巣鴨かなにかの雰囲気にもなる。
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dendenmushi.gif(2011/02/06 記)

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29 地下鉄月島駅地下通路。L字型地下道の10番出入口は駅からいちばん遠く離れて [月島界隈]

 月島の中心の交差点、区民センター側角に、地下鉄月島駅への出入り口がある。エレベーターと上りエスカレーターと階段があるが、看板表示を見る限り、この出入り口は都営地下鉄のものらしい。統合か否かでモメている東京メトロと都営地下鉄だが、月島にはその両方の駅がある。メトロは有楽町線、都営は大江戸線である。L字型地下通路は、その両方の駅に直結しているので、この出入り口から有楽町線にもつながる。
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 ただし、ここ10番出入口から有楽町線の改札口までは、ほぼ真っすぐ(途中カギになって折れているので全部は見通せない)280メートルくらいも離れている。最初にここを歩いたときには、随分遠いなあと感じたものだが、いまではすっかり慣れてしまった。
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 むしろ、この10番出入り口と長い地下通路は、雨の日や風の日や寒い日暑い日などには、ほっとする通路なのである。
 この長い通路も大江戸線に沿っている部分や10番出入り口とエレベーターなどについては、都営の領分ということなのだろう。「新宿まで直通24分」とあるのはうそではない。うそではないがホームから新宿まではまた数分かかる。
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 しかし、この大江戸線は大変便利だ。運賃はちょっと高めだが、都内の中心部をぐるりと取り巻くように走っているので、他の地下鉄路線のほとんどと連絡している。これが開業したときに、東京都交通局は「どこでもドア! 大江戸線」といって宣伝したが、それはある程度言えている。ただ、運賃が高いのが難なので、利用者からすれば統合してもっと乗りやすくなればよいのだが…。
 そうそう、忘れてならないのは、大江戸線という名前である。当初、都営地下鉄では“ゆめもぐら”という名にしようと考えていた。“ゆりかもめ”があるんだからもぐらでもいいだろう…。ところが、土壇場で都知事の横槍なのか縱槍なのかわからないがいちゃもんが入って、もぐら案は夢と消え、大江戸線になった。
dendenmushi.gif(2011/02/05 記)

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28 月島の中心と三丁目バス停。月島に縁のあった人や月島を書いた人を「探見」したページを発見 [月島界隈]

 月島区民センターがある清澄通りの交差点は、現在の月島のほぼ中央に位置する。たまたま、国土地理院の25000分の1地形図の閲覧サービスがリニューアルされているので、さっそく今度はその「電子国土ポータル」から紹介しておこう。これも、だいぶ操作性が向上した。
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 この画面の中央に位置する四角い部分が月島(昔の月島一号地)で、一丁目から四丁目までがおおまかに四分割されている。そのほぼ四等分の線が交差する清澄通りのところが、まさしく月島のど真ん中といってもいい。
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 バス停をこれまでとりあげてきたので、ここで無視するわけにもいかない。この交差点をはさんで、3つのバス停があるが、その名称はいずれも「月島三丁目」。実際に三丁目にあるのはひとつだけで、通りの南東側の2箇所は、二丁目と四丁目にある。
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 こんなバカなことをいちいち書いているものは、ほかにあるまい。二丁目の三丁目バス停は晴海埠頭行きのバス停、四丁目にある三丁目バス停は豊海水産埠頭行きのバス停なのである。
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 どうしてこんなことになっているかといえば、晴海埠頭行きはこの交差点から左折するから、その手前に停留所が必要なのである。では、豊海水産埠頭行きの停留所もいっしょにすればよいのにと思うが、分けなければならなかった理由は想像がつかない。
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 なんと、我ながらホントにどうでもいいくだらないことをごちゃごちゃ書いているなあと思う。すみません。
 では、少しはタメになりそうなことを…。題して、「月島の中心で文学を語る」…。
 といっても、文学を苦手とするでんでんむしに語る資格はない。それでも、以前いくらか調べたこともあるが、出久根達郎の古本屋があったらしいといっても場所まではわからなかったし、四方田犬彦の『月島物語』『月島物語ふたたび』もチラ見はしたものの読んでいないし、海水館の藤村は佃だし…。浅田次郎の『月島慕情』はどうも好感がもてそうにないし…。ってなことをあれこれ考えているうちに、前に“発見”していたホームページのことを都合よく思い出した。
 月島関連の文学散歩情報は、こちらの東邦大学付属東邦高等学校国語科主催「東京「探見」・物語散歩」の中央区編のなかに月島・佃のページがあるので、そこにリンクさせてもらおう。平成8年から始めた文学散歩で都内各地をめぐっているが、月島・佃を散歩したときには、石田衣良はまだ登場していなかったのだろう。
dendenmushi.gif(2011/02/04 記)

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27 月島区民センターにある月島図書館。ここは石田衣良の“ご当地小説”の舞台でもある [月島界隈]

 中央区の区役所は築地一丁目、地下鉄有楽町線の新富町駅を上がったところにあるので、“川向こう”である。そこで、住民の利便性を重んじる中央区は、月島に出張所を設けている。複数の住民サービス施設などが集る拠点が、この月島区民センターである。ここも月島第一小学校と同じで、昨年一年以上覆いが掛けられ工事がされていたが、やっと終わった。例の耐震補強工事というやつなのだろう。
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 区民センターのエレベーターで3階に踏み出すと、そこがもう月島図書館の内部で、ここはよく利用させてもらった。蔵書数は、区役所の隣にある図書館のほうが多いというが、両側が窓の月島図書館のほうが明るく開放的で、本を読んだり探したりするのに気持ちがよい。とくに、公園に面した窓際の、書棚の間に設けられた本置き台がついた一人がけの椅子が最高なのである。
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 同じ建物のなかには児童館などもあるが、数年前からできて拡張されているのが、1階玄関横の「あかちゃん天国」なるところ。「赤ちゃんポスト」のようなものではなく、母子の休憩くつろぎの場と、母親同士の交流をめざしたもののようである。名前の「天国」にはちょっとひっかかるけど…。
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 その前の植え込みには月島の周年記念事業のタイムカプセルが埋めてあるようだ。開けるまでは、まだだいぶあるな。
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 月島図書館の名を一躍有名にしたのが、石田衣良の『4TEEN(フォーティーン)』であろう(か?)。2003年上半期の直木賞をとったこの作品では、読んでいくと物語の主人公たちの通う学校というのが、ちょうど朝潮橋を渡った付近として想定したらしく、公園の通りや区民センターの月島図書館がよく登場する。当時は、“ご当地小説”として地元では話題になった。朧げな記憶では、著者を呼んで講演会か何かそんなイベントまであったような…? でもね、でんでんむしもいつもそんな本を読んでいるわけじゃないので、でもこれは地元だからと買って読んだ。
 いわゆる文学が苦手なのは、現実のようなふりをした虚構の話とどうつきあったらいいのか、自分のなかでどうもうまく収まらないからだろうか。この作品のなかでは、同じ中学の同級生として、月島の長屋に住んでいる子と佃の高層マンションに住んでいる子が出てくる。ここへ来てこの風景を見れば、作家として何か使いたくなる舞台であることはわかる。だが、でんでんむしとしては「そりゃ中学の学区が異なるでしょうが…」と、無意識のうちに突っ込みを入れてしまうので…。
 それで、うそならうそがはっきりしているSFのほうがおもしろいと思ってしまうのかも知れない。
dendenmushi.gif(2011/02/03 記)

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26 月島第一公園。なんとなく違和感のぬぐい切れない公園の典型のような気もする [月島界隈]

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 月島区民センターの3階にある月島図書館の、広い窓の下には、月島第一運動公園が広がっている。冬枯れの木立が中央の白い砂利のような土の上に影を落としている。赤や青や黄色に塗られた遊具が隅に並び、小さな砂場は網に囲まれている。公園の北東側にはCBCと読めるロゴを掲げたビルがあるが、どういう会社なのか、ついに知ることがない。知りたがりにしては盲点だが、いつも公園の中を通り抜けるので、このビルの前まで行って、社名を確かめようということがなかった。いずれにしろ、月島ではこんな大きな会社は月島機械のほかには(その月島機械も今では本社は佃にある)ほとんどない。
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 いや、会社の話ではなく、公園の話である。公園では一般に球技、ボール遊びが禁じられている。それには理由があろうが、別に球技場があれば問題はない。ここでは区民センター寄りの隅っこに高いフェンスに囲まれた鳥カゴのような球技場がある。テーブル付きのベンチや裸足で歩く石を埋めたスペースまである。
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  公園というものに、どんなイメージをもつか、それは人によって違うだろう。でんでんむしの場合は、公園=緑である。月島でいちばん大きな公園である月島第一公園が、大リニューアルでできたときからどうもしっくりこなかったのは、そういう自分のイメージと合わなかったからだろう。
  この公園の10年近く前の姿は、あまりしっかりと記憶する間もなく取り壊し工事が始まってしまった。大きな木は切られ、掘り起こされてしまったが、その前の公園は“うっそう”ということばがよくにあっていた、という記憶がある。
 その公園が、なにか一見するといろいろ設備も整っているかに見えるが、こんなアッケラカンとしたなんだか味も素っ気もない、妙に落ち着かない空間に、作り変えられてしまった。違和感の原因にもいくつかあるが、いちばん馴染めないのが「土」の種類というか…なのである。これがどうやら首都圏ではどこの公園も新しくつくるときは同じようにしてしまうようなのだが…。
 もちろん、公園をつくり管理する側にも、いろいろ理由もあるだろう。それも、いくらかは想像できないわけではない。だが、一言でいえば、それも結局は「管理しやすい公園」のほうが都合がよかっただけなのでは、とまたまたひねくれた感想につながってしまう。
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 区民センターと公園の間の道は、サクラのトンネルができる。ここのオオシマザクラがまず最初に蕾を膨らませる季節も、もうじきだが今年はそれを見ることもあるまい。
dendenmushi.gif(2011/02/02 記)

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25 再び月島四丁目バス停。でんでんむしがバスにこだわるにはワケがあるといっても格別なことじゃない [月島界隈]

 月島四丁目のバス停が上りと下りで250メートルも離れていると書いたが、清澄通りから南東側は、それぞれが反対方向の一方通行になっているので、バス路線はこの2本の通りを上り下りで使いわけざるを得なかったのだろう。しかしねえ、そのバス停があるところは、実は月島四丁目ではなくて月島三丁目なんだけどなあ。
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 昔の田舎を描いたドラマや映画などでは、畑や田圃の中の一本道にバス停があり、エンジン部が鼻のように突き出たボンネットバスがやってくる…そんな情景がよく出てくると、この前もどこかで書いたような記憶があるのだが、どの項目でそれを書いたかが思い出せない。
 要するに、バスに関しては昔のほうがはるかにきめ細かに走っていて、人の住むところをくまなくバス網がネットしていた。それを言いたかったわけだ。
 また、「バス」の語源はオムニバス(omnibus〕にあることは、430 羽島崎=いちき串木野市羽島(鹿児島県)「すべての人のために」バスは走るの項でもふれたのだが、それだけでなく、でんでんむしの岬めぐりでは、バスのことについてあちこちで書いている。それは、いま地方ではバス路線がどんどん、急速に廃止され縮小しているという現象に直面するからである。
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 もちろん、でんでんむしごときがそれを言ってなんの役に立つわけでもない。それを考えるべき人が考え、やるべき人がやらなければどうにもならないことである。 そして、どうやら考えるべき人も考え始めたようなのである。
 ここへきて、政府は「交通基本法」の制定を言い出してきた。公共交通の維持と再生を目的とした立法措置を検討し始めたようで、こういう動きがあると、必ずまた新しい言葉が飛び出す。どうやら、われわれ国民には「移動権」というものがあったらしい。なんとかうまい施策につなげて、地域の再生に結びつけたいものだ。
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 清澄通りから朝潮橋へ向かう狭い一方通行の道は、新橋からやってくる深川車庫行きと、東京駅八重洲南口からやってくる晴海埠頭行きの二系統のバスが通り、月島四丁目のバス停がある。ただ、昨年のダイヤ改正では、晴海=八重洲路線の運行本数が大幅に間引かれてしまった。そして、もうひとつ、中央区が運営する地域バス、“江戸バス”の中央区役所前発の循環路線も走っている。
 この江戸バス、もうひとつ日本橋方面を回る路線もあって、乗継ぎもできて運賃は100円。最近乗っている人も増えているようだ。
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 中央区だけでなく、都内でもあちこちで始まっているこの実験も、公共交通機関を守るために、なんとか成功して欲しい。
dendenmushi.gif(2011/02/03 記)

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24 朝潮橋西詰にあるお堂。神社でもなくお寺でもなく名もなくいわれや由緒を知る人もない [月島界隈]

 朝潮橋の月島側西詰には、少しだけこんもりとした植え込みがある。そこには、何か小さなお堂のような建物がある。石柱が並んで仕切られたスペースは、わずかでしかない。神社でもないしお寺でもない。看板も名前の表示もない。以前はもっと広かった敷地が、奥の駐車場のための通路で削られたようなフシがある。
 屋根には、塔屋のようなものがある。これはいったいなんだろう。
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 かなり茂った木の一本は、たくさんの房状の実をつけている。青くなった銅葺きの屋根の下には、自然石の手水があるが、ゴミや落葉が溜まっている。おおっ、梅原猛が関係しているのか…と思ってしまうが、もちろん違います。
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 石柱にはいろんな名前が刻んである。読みにくくなった小さな文字を探ってみると、“東京市会議員”といった文字が読める。ということは、月島一号地が造成されて間もなくから、ここにあったものだろうか。
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 橋の向うには学校がいくつもあると、前項でもふれた。晴海中学、晴海総合高校、首都大学東京晴海キャンパスがあり、多くは朝潮橋を渡って通学する。だいたいどこでもそうだと思うが、学校のそばに決まってあるのが、文房具屋とパン屋である。この橋の袂のお堂の周りにも、当然のようにちゃんとそれがある。ここの文具屋は、でんでんむしも時折利用しているのだが、そこで聞いてみれば、このお堂のこともわかるかも知れない。
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 前から気になっていたのだが、図書館で調べたかぎりでは情報がなかった。ずっとそのそばで営業をしているのだから、文房具屋で聞くほうが、この場合パン屋で聞いてみるよりふさわしかろう。ちょうどコピー用紙が切れたので、店内に入って聞いてみた。ところが、店員さんはまったく興味も何もない様子で、わからないという。誰かほかにわかる人はいないかとねばってみたが、わからないの一点ばりでとりつくしまもない。
 西仲通りの24時間スーパーで買えば400円で買えるのに、なんと700円もするA4コピー用紙を買ってしまった後悔だけが残ってしまった。
 そんなことを知ってどうするというものでもないが、知りたがりのでんでんむしには、そんなことにも無頓着でいられるほうが不思議なのである。
 どういうものかわからないものの、先人たちの強い思いが、このお堂になったのであろうに、長い時間の経過のなかで、それを伝え残していくことはできていないのだ。
dendenmushi.gif(2011/01/31 記)

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23 朝潮橋。月島と晴海を結ぶもうひとつの橋を渡ると幼稚園から老人ホームまでが揃っている [月島界隈]

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 月島の真ん中を横断する通りの主要な2本の道には、いずれも朝潮運河を越えて晴海につながる橋がある。前の晴月橋と、もうひとつがこの朝潮橋である。月島四号地として、昭和の初めに誕生した晴海は、どうやら全部が官有地であったらしい。
 昔は、今の晴海トリトンスクエアの辺りに、公団住宅か何かがあったような記憶がある。それらの一部は、晴月橋の袂にマンションとして残しつつ、大規模な再開発が行なわれてきたので、その過程で一部は民間への払い下げもあっただろうが、月島のような細切れな私有地は、いっさいない。月島とは対照的な土地利用がされてきた、といってよかろう。
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 朝潮橋の晴海側も、幼稚園・小学校や中学校や高校や、おまけに首都大学という大学まであるし、そのほか老人ホームや、機動隊の寮や、公営グランドや公営団地などが区画を区切って並んでいる。こちらは道も広く、通りには大きなサクラの並木が見事でもあるが、その花を愛でる住人は少ない。そんな晴海全域は、月島の住民のいざというときの避難場所になっているようだ。
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 白い晴月橋に対して、こちらは赤い朝潮橋。
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 朝潮橋の上から、中央正面に晴月橋、ゆりかもめが走る東京湾方向を望む。見えているタワーはいずれもここ数年のうちにできたものばかりで、左端の晴海トリトンスクエアのオフィス高層ビルだけは、でんでんむしが月島へくる少し前にできていた。
 この朝潮運河は、隅田川本流ほど流れがきつくないので、休日にはドラゴンボートの練習などが、朝潮橋をくぐってよく行なわれている。
dendenmushi.gif(2011/01/30 記)

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