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番外:2018/04初めブログランキング異変はSo-net全体の問題で常時SSL化への移行はその対策らしいが… [番外DB]

 ブログランキング異変は、「地域」だけではなく、So-netブログ全体の問題だったようで、2018/04/17に発表された「What's new? 【重要】常時SSL化(https)」は、どうやらその対策であるらしい。
 コンピュータにもネットにも、まったくと言っていいほど知識のないでんでんむしには、よくわからないのだが、これも前々から何度か繰り返し起きていたサーバー障害の延長線上にある問題なのだろう。So-net自身はなにも公表していないのだが、ウワサでは大規模なサイバー攻撃を受けたらしい、ともいう。
 誰が、どんな目的や利益のためにそんなことをするのかも、理解しがたいが、そういうところがネットのイヤなところだ。
 それと関係あるのかないのかも不明だが、ちょうどランキング異常が起こっていた時期を同じくして、でんでんむしのブログにも、15~30分とか1時間の間隔を置いて文字化けの同文コメントが書き込まれるようになっていた。そのコメントにはURLリンクがあったので、それを放おっておくと見た誰かがうっかりリンクボタンを押してしまう可能性もある。これはヤバイとせっせと消していたのだが、なかなか止む気配がない。
 コメントが書き込まれるのは、過去にあげていた項目で、無作為にというか順序も内容もまったく関連がない。なにか対策はないものかと、いろいろ考えてやってみるうちに、やっとスパムフィルタに行き当たった。それで文字化けコメントの一部を禁止設定にしたら、さしもの迷惑コメントもピタリと止んだ。
SSL-1.jpg
 そこへ、「What's new? 【重要】常時SSL化(https)」のお知らせである。なるほど、と思ったけれど、でんでんむしの知識でその内容をすべて理解するのはむずかしい。もちろん、あまりモノを知らなさすぎる人間を基準にするのも問題だが、ブログをやる人間ならこれくらい理解できて当然だと、言い切ることもできまい。
 
 So-netブログにてセキュリティー強化のため常時SSL化(URL:http⇒https)の対応を下記の日程にて行います。
■日時:2018年5月15日(火)
  ※時間については後日本ページにて記載します。
■内容:セキュリティー強化のため常時SSL化
■常時SSL化後、ご対応していただきたい部分
お客様ご自身でHTML編集部分を記載している場合で、
・So-netブログ内へのリンクを絶対パス(http)にて記載の場合は、httpsに修正
・So-netブログ内で外部リンクを相対パスにて記載の場合は、リンク先によってはエラーが出る場合をございますので、URLの記載の修正
・その他、リンク先でエラーが起こった場合の記載の修正
をお願いいたします。
※お客様ご自身で記載の部分ですので、弊社にて修正、サポートは行いません。ご了承ください。

 相対パスと絶対パスはどうにか調べてわかったし、セキュリティのための方策として常時SSL化(http→https)というのがあるらしいことはわかったが、全体に5月15日以降どうすればいいのかよくわからない。
 コンピュータやネットに関しては、昔からそうだが相変わらず不親切な説明が横行していて、よくわかっている人間がよくわからない人間に教える知らせるには、どのように説明すべきかという視点や検討がおろそかにされたままだ。説明不足、説明ベタという点では、われらがSo-netブログも横綱級で、ランキングなら堂々の王冠クラスと言ってよい。
 この通知を、そのまま解釈すれば、ブログ内の「http」をすべて「https」に修正せよということらしい。自分で書いた分だからサポートはしないから自分でやれ、と言っているようだが、直すのはそこだけでいいのか? 「s」を付け加えるだけでいいのか?
 これって、2018年5月15日以降に新たに書く分だけでなく、遡って過去の分もそうしなければ意味がないのだろう。そうなると、でんでんむしのブログは、たとえ「s」を付け加えるだけの修正だとしても大変なのだ。
 なにしろ、参照リンクこそ紙媒体にないネット(ハイパーテキスト)の優位性だという認識で、ブログ開始の当初からそれを重視し多用してきている。2000近くもある過去ブログの項目全部を遡ってチェックして、「http」に「s」を付けるという作業は、その前後のソースを開いて修正してまた保存し直すという全体作業の手間と、それに要する時間は大抵ではない。
 それとも、5月15日まで待てば、スパムフィルタのように、簡単に修正が可能なしくみを用意してくれるのだろうか。いや、「修正、サポートは行いません」と言っているのだから、それも望み薄か。
 やれやれ…、どうすりゃいいのかねえ。

追記
 でんでんむしよりははるかに物知りで、コンピュータやネットについてもよくご存知らしいChinchikoPapaさんから、この項についていただいたコメントは、以下のようなものであった。

前回のサーバメンテは、エラーログの整理とランキングプログラムの修正版をアップしようとしたところ失敗した……と捉えていたのですが、SSL化への布石だったのですね。わたしのブログも、外部内部ともにリンクだらけですので、アタマが痛いです。修正・検証が済むまでの作業リードタイムで、今度はユーザ側がブログを一時お休みしなければならないかもしれません。どうせなら、もっと早いベリサインの時代に証明を取ってほしかったですね。いまさらSSL化をいわれても、困ってしまいます。
by ChinchikoPapa (2018-04-21 17:01) 

 どうやら、SSL化への移行というのは、ユーザーに大変な手間を要求するものであるらしいという危惧は、ChinchikoPapaさんも認めておられることでも明らかのようだ。となると、ホントに大変ですよ、これは。
 リンクを使っていないユーザーはともかく、みんな自分のブログ修正メンテナンスのために、ほかのことが手につけられないくらい忙しくなるだろう。でんでんむしのように2000近くもの項目があって、しかも内部参照リンクを多用している場合には、当分そのためにはブログも休止して、作業に精ださなければならないことになる。
 今もう、既に休んでいるじゃないか、って?
 そうでした。今もう本編ブログは休んでいるのでした。もっともっとお休みは長くなってしまいますね。
 しかし、問題はホントにそれやんなきゃいけないの? ってことですよね。あるいは、ホントにそれだけのテマヒマカケてやるだけの意味と価値があるのかどうか…。そう言ってみたくなるのも、なんだか相当バカバカしい作業のように思えてしかたがないからなんだけど…。
 もしやらなかったら、いったいどうなるんでしょうね。まだまだ、わからんことが多い。
追記 2
2018/05/09付け
【延期】常時SSL化(https)
So-netブログにてセキュリティー強化のため常時SSL化(URL:http⇒https)の対応を2018年5月15日に行う予定でしたが、セキュリティー改善での技術的問題があり、延期させていただきます。
との告知あり。
追記 3
2018/06/26
遅れていた常時SSL化とやらも、06/25に行なわれたらしい。いろいろ心配して書いていたが、なんのこことはない、「s」をつけなくてもなにもしなくても、内部参照リンクには問題がないようだし、外部リンクもでんでんむしが毎項目ごとに貼り付けているリンクにはとくに支障はなくできるようだ。

支障が生じたのは、ChromeやFirefoxあるいはSafariから、So-netブログにログインするときに、
「ページの自動転送設定が正しくありません」とか、「www.so-net.ne.jp ページは機能していません。www.so-net.ne.jp でリダイレクトが繰り返し行われました。」とかいう表示が出て、前に進めなくなってしまったことだ。
実はでんでんむしが主に使っているMacintosh のシステム環境は、古いのをあえて使い続けてきたので、アプリケーションのバージョンの問題なのだろうが、とにかくおかげでメインマシンでは、So-netブログは閲覧のみしかできない状態になってしまった。
まあ、ブログは休止中なので、どうでもいいといやあそうなんだけど…。一応記録しておきます。


dendenmushi.gif(2018/04/21 記・04/22ほか 追記)

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番外:2018/04初めに起こった「地域」ブログランキングの異変? これはいったいナンだったのだろうか? [番外DB]

 So-netブログについては、随分以前からそのおかしなところや疑問に思われる事柄を、「七不思議」や「定点観測」などでふれてきているのだが、この2018年4月の初めから2週間くらいの間に、「地域」ブログランキングには大きな異変が起こっていた。
 ブログに関しては、基本的に他のブログを巡回するなどしない、nice!もナイスでないと思っているのでそれを集め回ったりつけ回ったりしない、いたってブログの設計者の意図に反する「ひきこもり」をポリシーとしているでんでんむしは、ブログランキングに関心があって常に気にしているわけではない。
 そもそも、そのランキングがどのようなデータをどう計算処理した結果なのかがまったくわからない。外形的に外から見ていても、なるほどそうかという納得性もきわめて低いので、あまり信用するに値しないと思っている。できることならスルーしたいところだが、困ったことにSo-netブログでは、ランキングでしかブログの様子を知ること見ることができない。So-netブログを見るということは、即ランキングを見るということになってしまう。
 そんなランキングがどうなろうと、知ったことではないし、ほおっておいてもいいのだが、一応ウオッチャーとして観測を続けてきた手前もあるので、こういう異変も記録に残しておく必要がある。ただし、でんでんむしが見ているのは、自身が参加している「地域」ブログランキングのみで、ほかのところがどうなっているのかは知らない。
 でんでんむしのブログ自体は、2017年から時々休んだり間隔を開けたりを繰り返していて、2018年も本編の岬めぐりは1月末からはしばらく休眠状態が続いている。当然ながら、25のランキングからはとうに外れていて、4月の初めまではだいたい26〜27くらいのところで推移していた。
 そんななか、番外をいくつか臨時にアップした3月の末に、突然ブログが切断されて操作できなくなり、続いて「サーバー障害」という表示がでたりしたが、その後(4月4日早朝)にはメンテナンスが行なわれている。
 この前後の間に起きた異変というのは、これも外形的に見てわかる範囲のことだけでしかないが、それまでの25のランキングを占めていた常連が、一時的にだがほとんど姿を消した。代わってランキングに浮上してきたのは、これまでときどき下位の方に顔をだしていたブログや、新参ブログばかりであった。やがて上位にいたブログのいくつかはランキングに戻ってきたが、その位置は下の方だった。(下のキャプチャーは、急上昇後のものだったかもしれない。)
kainohouR-1.jpg
 これはいったいなんだろうか。何事が起こったのだろうか。
 でんでんむしのブログも、ランキングの60位まで一気に落ちていた。しかも、数少ないながらアクセス数などは、いつもとほとんど変わらないままなのに…。
 いつ見ても同じ顔ぶればかりが並んでいるランキングリストというのも、いかにもおもしろくないものではあるが、これはちょっとおもしろすぎる。というか、どう考えてみても納得のいきそうな理由が想像できない。
 すると、こんどはランキングの右欄にある「人気急上昇「地域」ブログ」のなかに、ランキングから外れたそれまでの常連がずらりと顔を並べた。
kyujyosyoR-1.jpg
 この欄も、いまひとつよくわからない欄なのだが、ここにでてしばらくするとランキングが少し上がる場合もあるし、上がらない場合もある。
 この後、常連ブログのいくつかは、徐々にランキングに復帰し始めた。
 そして、4月14日の「地域」ブログランキングは、ほぼ異変前の状況に戻ってしまったようにみえる。なんだ、おもしろくない。
 アクセス解析のブログランキングのグラフも、この間の混乱を示しているようで、どう考えてもあり得ないような線を描いていた。
hibetuG-1.jpg
 結局、異変の原因もなにも説明がないまま、So-netブログの混乱は、闇から闇へと消えていきそうなので、ここに記録しておくことにした。

 迷惑コメント多発につき、しばらくコメントを閉鎖します。(…と書いていましたが、ここだけ閉じても意味なかったので復活します。)



dendenmushi.gif(2018/04/14 記)

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番外:岬・崎・鼻の名前にはどのような傾向があるのか(岬・崎・鼻データベース2018改訂新版=その3) [番外DB]

▲黒崎・大崎・長崎・赤崎…が多い
 岬・崎・鼻のそれぞれの前につく名前には、どんなものがあり、どんな名前が多く使われているのだろうか。
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 日本の岬で、一番目に多い名前は黒崎という名で51あった。ほかに黒崎鼻・黒鼻もあり、これらを合わせると65になる。この最も多い名が、西日本に多く北海道にはまったくないというのも、アイヌ語源で地名が多くつけられてきた地域と、そうでない地域の違いであろうか。
 黒崎というのは、ほかの赤・白とともにその色彩の感じ方でつけられたという判断もできるだろうが、どうもそれがすべてではないような感じもする。赤や白の場合には実際にその土壌や岩の色でついた名も多いと考えられるが、黒の場合は実際に黒い岬などは、どちらかというと少ないはずで、「黒く見える」「黒々としている」といった感じ方でついたというほうが多いのではなかろうか。
 二番目に多いのが大崎で40だが、これにも大崎鼻(大崎ヶ鼻・大崎ノ鼻を含む)というのが24もあるので、合わせると64となり、黒崎グループと大崎グループが拮抗してトップグループを形成している。この名は、実際に大きな岬という意味もあるだろうが、大きい小さいは比較相対の問題なので、「大きく見える」「その付近で目立っている」といった意味合いも兼ね含んでいるように思われる。これは黒崎と違って北海道にもあるが、大崎鼻だけでみるとほとんど西日本に限られている。
 多い名前の三番目は観音崎で35、赤崎が34で続くが、鼻を合わせてみると、観音鼻・観音岬などは7しかないのに対して、赤崎鼻・赤鼻・赤石鼻まで含めると21もある赤崎グループが55となって、42の観音崎グループを逆転する。
 赤崎が島嶼部に多いというのは、実際に土壌や岩が赤いというのも当然あるだろうが、船から見るとき朝日や西日に映えて赤く見えるから、という状況も考えられる。
 五番手は長崎鼻で30。ただし、それとは別に長崎が24もあって、同数6位につけている。長崎のほかにも、大長崎や大長岬というのが5あるので、崎も鼻も合わせた長崎グループとしてみると59になり、赤崎グループを抜いて黒崎G・大崎Gに次ぐまでになる。
 つまり、日本の岬の名前で多いのは、黒崎とつく名、大崎とつく名、長崎とつく名、赤崎とつく名…がそれぞれ50以上ずつもあって大勢を占めている、ということになる。
 以下では、東日本に多い弁天崎が23だが、弁天岬や弁天鼻などを含めた弁天Gでは46となり、仏崎と仏の文字がつく名の岬は24、明神崎・明神鼻などは21でこれに続いている。
 十番目に顔を出す松ヶ鼻は20だが、松ヶ崎も19、松崎も11あって、松ノ鼻・松ヶ崎鼻を加えると52になる。そのほかにも「松」という文字がつく名前の岬を数えあげれば、14もある。これを含めて大きく松グループとしてくくってみると、66にもなる。なんと、松Gとしてみると、一気に黒崎Gを抜いてトップに踊り出ることになるのだ。
 だからといって、松Gが第一番目に多い名前として、最初にあげなかったのは、松という一字がつく名前は松山崎・松原鼻・松倉崎のような雑多なもので、それをすべて同一の名前グループとしてまとめるには、いくらか抵抗があったからだ。
 ただし、日本の岬の名前と「松」とのかかわり合い方は、確かに絵になる。海に突き出た岬の上に、松が青く立っている、茂っている。その下は荒磯かもしれないし、穏やかな砂の浜かもしれない…。
 そんな風景こそは、日本の岬のイメージとして、それを代表し象徴するにふさわしいものかもしれない。忘れずに留意しておきたい。
 
▲弁天・観音に松に竜…
 岬の名前で多いもの上位10までをリストアップしてみてきたが、そのほかに岬にどうしてそんな名前がついたか、その関連や由来ごとにまとめてみよう。
namae1.jpg
 まず、色がつくものは黒と赤が多かったが、白崎・白崎鼻は16。そのほかに白がつく名前も含めると50を超えている。そのなかには白石崎・白岩鼻のようなものもあり、それらの白グループのいくつかは、石灰岩の露頭などが白く目立っているところからの命名だろうと思われる。
 金や青は、必ずしもそれ自体が色を示しているというわけではあるまい。
 多い名前上位10までにも、観音・弁天・仏・明神と出てきたが、神仏に関するものも、なかなか多彩で種類も多い。ほかには権現・恵比寿・地蔵・八幡・天神などが続くが、宮崎・御崎・神崎・寺崎のように、神仏を総合的に表わす名前も多い。
 それらの多くは、素朴な信仰心や神仏に対する畏敬の念が込められているものと解すべきであろう。また、実際に岬の上に祠や社・鳥居が建てられ、岬全体が神仏の領域となっている例は結構多くある。岬というロケーションを、うまく利用しているわけだ。
 恵美須・恵比寿は、豊漁を願う漁師の信仰からだろうし、住吉・金比羅のように海と航海の安全を守護するものもある。
 また、海や潮の流れの状況、岬の地形的な状況などに関わる文字が使われた名前もさまざまにある。なかでは瀬と大瀬を合わせると28になるが、これと洲17は、岬の形成の過程にも関わるものと考えられる。
 架空の想像上の動物だが、竜・龍がつく名も竜神以外に多く、34を数えている。この中の幾つかは「神」の字がついていないだけで、竜神信仰に関わるものも多いのだろうと思われる。
 そのほか、実在の動物としては、なんといっても牛がトップで、牛後に甘んじた馬には何馬身もの差をつけてぶっちぎりである。これはどうしてだろう。やはり想像するしかないが、より庶民の暮らしに近い存在として牛が抜きん出ていたということではないだろうか。農耕や運搬にも牛が先で、馬はどちらかといえば戦に欠かせない兵馬のほうが先にあったからだろうか。
 広島の沿岸で猫の岬はめずらしいと書いていた覚えがあったが、犬ほどではないものの猫も5と、象・虎・猿・蛇に並んでいる。
 植物の名前は、竹に大きく差をつけた松以外は、ほとんど目立たない。花の名では藤7のほか、梅や桃などないわけではないが意外に少ない。岬といういわば特殊な地形と、花はうまく結びつかなかった。
 鳥の名前では、岬のそばにいる鵜がやはり抜きん出る。船や漁に関連する文字が使われた名前や、戦やその武具などにからむ名前もある。また、文字自体に意味がありそうな名前では、城や番所や舘といったものがある。
misakiDBnamaeB-3.jpg
 岬は、昔の戦では重要な戦略拠点になり得た。小規模な砦のようなものや祭祀の場が、岬の上に建てられるということも多く、それが名前になっていることもあるだろう。また、船の航行を見張る監視所または関所を置く場所として岬が注目される場合もある。番所がつく岬は、海上の要衝または関所として、その役割を担う場所だったろう。
 そのほかでは、「大」や「小」の文字がついたものが多い。大崎Gには数えていないが大鼻5を始めとして、大がつく名前は96もあるのだが、これも内訳はバラバラで、要するになんにでも大はつく。同様に小も小崎8を始めとして、小がつく名前は80あるが、これもまとまりには欠け、集めてもそこに意味は求めにくい。そういう判断で、ここにはあえて入れていない。
 因みに、「中」は17あり、「長」のつくものも長崎G以外に51あった。また、カナ(かな)名前のものもアイヌ語源を含めて90程度ある。
 ここでは、同じ名前が多いものから順に集めて取りあげてみたが、その他ほとんどの大多数は個別のオンリーワンである。それこそが名前の本来なのでもあろう。そして、それにもそれぞれ理由があるのだろうが、それらについてはまとめて言及しにくい。また、個々の岬の命名の由来も、わかるものは各項目の本文でできるだけふれるつもりでやってきたが、これがなかなかそうした情報が伝わっていないので、たいていはよくわからない、というのが実情だ。そこは悩ましい。
 海岸の出っ張りをなんと呼んでいるか、そんなことはどうでもいいことで、誰も注意を払わず、どこでもそれらを意識して記録し伝えていくということが、ほとんど行なわれてこなかったためであろう。

dendenmushi.gif(2018/03/31 記)
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番外:数え直し都道府県別分布 岬のある県・ない県・少ない県(岬・崎・鼻データベース2018改訂新版=その2) [番外DB]

▲都道府県別にみる沿岸部と島嶼部・内陸部の分布
 「多い県」を赤字で「少ない県」「ない県」を青字で、表記してみると、はっきりした傾向が浮かび上がってくる。
kenbetuSyuseiMap-1.jpg
 岬の多い県は、西日本に偏っている。これは、離島や内海の島々が多く、海岸線が複雑に入り組んでいるからにほかならない。でんでんむしの岬めぐりは、ここまで1,500項目を超えているが、一部を残して近畿以東のエリアはだいたいほぼ一応めぐり終わっているといえる。それでもまだ全体の半分には遠く届かないわけで、中国・四国・九州それに沖縄も宮古・八重山の先島諸島まで含め、いくらか行ってはいるものの、歯抜け状態でまだ多くを残しているし、隠岐・対馬・壱岐・五島それに奄美の島々は、まったく手つかず足つかずで、先が思いやられる。
 「でんでんむし西に」これからの課題であるが、これは大変ですよ。さてさてどうしたものやら…。
 岬のある県・ない県・少ない県からみると、まず「ない県」は群馬・埼玉・岐阜・奈良の海なし4県だけで、「少ない県」は、富山県の2、栃木・大阪・鳥取がそれぞれ5となっている。富山と大阪・鳥取が少ないのは、海岸線がさほど長くないうえに、でこぼこが少ないからであろう。海なし県の栃木には中禅寺湖があるが、他の海なし県には湖がない。いや、群馬県には榛名湖があった。が、残念ながら岬はない。
 岬のある県のうち、多いほうでは長崎県が飛び抜けて多い。これは対馬・壱岐・五島の島嶼部を広範囲にかかえているため。薩南・奄美諸島がある鹿児島と、なにしろ大きくて広く、したがって海岸線も長くなるうえ北方領土もある北海道がこれに続く。
 愛媛・山口・和歌山といった各県は、島もあるがギザギザと細かいでこぼこのある長い海岸線をもつからだろう。沖縄・東京は伊豆と小笠原の島々の多さで、石川は能登半島があるためで、島根も隠岐の島がある。
 あと100前後の岬を数えるところでは、高知の場合は長い海岸線があるが比較的すんなりしていて、室戸岬はあってもその周辺の岬は多くない。高知の岬は足摺岬側の西部に多くあり、熊本・広島・香川の各県はそれぞれ天草と瀬戸内の島々が岬の数を押し上げているといえる。
 以下、宮城・岩手・新潟・大分・三重・青森・岡山と続くが、このうち岩手と青森は島なしで、新潟は佐渡ヶ島で、大分・三重・岡山は海岸線のでこぼこで数を稼いでいる。これに続く兵庫は淡路島と家島諸島で島のほうが多く、福岡は逆に島より沿岸部が多い。
 福井・静岡は島がなく沿岸部だけで、宮崎も沿岸部が主だが、佐賀は北部ででこぼこも島もと続く。神奈川は芦ノ湖もあるが、三浦半島が主になっていて、島はない。それに続く、徳島・千葉・秋田・京都・茨城・福島また愛知はいずれもほとんどが沿岸部のみだが、山形は沿岸も島嶼も同じく少ない。
 長野・山梨・滋賀それに「少ない県」でふれた栃木の、いずれも海なし4県では、野尻湖・富士五湖・琵琶湖それに中禅寺湖と湖の岬を数えている。
 以上、不公平のないように、全都道府県を網羅して俯瞰してみたが、それぞれに沿岸部・島嶼部・内陸部のちゃんとした数字の裏付けとなる地理的な背景があっておもしろい。
kenbetu1-1.jpgkenbetu2-2.jpg 
▲岬・崎・鼻の名前の呼び方分布を見渡してみると
 では、今度は岬・崎・鼻といった呼び方では、いったいどんな特徴があるかを眺めてみよう。
 これは厳密なデータ比較でどちらがいくつ多い少ないとかいってもあまり意味がないので、ごくおおまかなデータの印象でみるしかないが、一番にはっきりと目立っているのは、岬が北海道では229もあり、これだけが飛び抜けていること。なにしろ、これに続く二番手は山口の29なのだから、飛び抜けるにもほどがある(こういう表現はヘンだがそんな感じ)。北海道でこのように「岬」が多い理由には、どうもはっきりしたものはなさそうだ。
 想像では、アイヌ語源の名前が多く使われていた北海道では、それ以外の名前は比較的新しくつけられたものだということはできそうだ。あるいは、アイヌ語の名前を和名に変えたというのものも、あったかもしれない。それが、和人の蝦夷地進出によるものか、明治以降に本格化する開拓に伴うものかはよくわからないが、いずれにしろ時代がかなり下がって後からつけるときに、最もつけやすいわかりやすい命名としてそれがあったのではないか。
 山口のほかは高知・鹿児島・沖縄までが20となっていて、あとはちょぼちょぼなので、全国的には岬の名で「◯◯岬」はみんなが思っているほど多くはない。
 多いのはなんといっても「崎」だが、これの一番は長崎の350。鹿児島の216、沖縄の105がこれに続く。100には届かないが、和歌山・北海道・宮城・岩手・青森までが70超となっている。
 これも西日本に多いが、それは岬の総数自体が多いからであって、とくに「崎」が西に極端に多いというわけではなく、東日本にもそれなりにあって、ほぼ全国まんべんなく多いのが「崎」だといえる。
 これに対して、「鼻」は明らかな地域的な偏りが認められる。長崎が282、愛媛が132、鹿児島が118と、ここまで九州・四国ばかりでビッグ3。以下、山口・広島・島根・大分・香川・岡山と中国・瀬戸内沿岸と、西日本ばかりが並んでいる。その後に伊豆・小笠原の諸島を抱える東京と、能登半島の石川が続いて顔を出すが、全国的な分布としては明らかに「鼻」は西日本に集中して多いといえる。
 そして、岬を「鼻」と呼ぶ習慣は、東日本にはあまり波及しなかったらしい。とくに北海道では300を超える岬があっても、鼻は10しかなく、青森ではゼロである。一方、南は奄美までは結構ある「鼻」も、沖縄に行くとまったくないという極端な分布になっている。
 想像の域を出ないが、でんでんむしの考えでは、西日本に「鼻」が多いのは、まず島が多いからではなかろうかと思う。島が多いということは、船から見る岬が多いということになる。船で内海や沿岸の島々の間を抜けるとき、島の出っ張りはその傾斜といい角度といい、ちょうど人間の鼻のように見えることが多い。また、この地域では端っこのことをハナと表現することも広く定着していた。
 そう呼び始めた人々は、主には船に乗っている人たちで、やはり航海上の必要からの命名が多かったのではないか。自然、その地域で使われていた小さな出っ張りを鼻と呼ぶ習慣は、そこに引き継がれ広まっていくが、内海の小さな船の乗り手が、島もほとんどなく岬の出っ張りも少ない、波も荒い東日本の沿岸沿いに東進北上していくことはなかったのだろう。
 次には、名前のつけ方について考えてみよう。(次項(岬・崎・鼻データベース2018改訂新版=その3)へ続く。)


dendenmushi.gif(2018/03/26 記)

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タグ:岬めぐり
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番外:日本全国津々浦々岬の数はいったいいくつある? 数え直してみた(岬・崎・鼻データベース2018改訂新版=その1) [番外DB]

▲数え直した結果日本の岬・崎・鼻の数は3,858に   
 日本中にある岬・崎・鼻の数は、いったいいくつあるのかというデータは、でんでんむしが独自に調べた結果を、このブログで公開していた。その最初は2008年のことで、そのときには3,703だったと報告していた。その後、その数字に疑問が出て、2016年に調べた結果その数字を3,735と応急修正していた。
 そのあたりの経緯は、
 番外:日本全国津々浦々岬の数はいったいいくつある? 数えてみた(岬・崎・鼻データベース=その1)
としてまとめていた。(↑これは旧データです)
 この数字は、国土地理院のサイトが公開している地理院地図(電子国土Web)から拾い数えあげたものだが、例外的に地理院地図にはない岬もいくつか加えている。それは、行ってみると地元の案内図などでは、ちゃんと名前の明記があるものも、わかる範囲で入れたからだ。数か月前、たまたま横須賀付近の地理院地図を眺めていて、前に調べたときにはなかったところに、いつのまにか岬名が付されていることを発見した。そこでは3つの岬が増えていたわけだ。このぶんでは、全国ではもっとそういう例がたくさんあるのかもしれない。
 最初のデータ調査からも10年を経過することもあり、ここらでもう一度ゼロベースで数え直してみることにした。…というのは簡単だが、きわめてアナログで原始的な方法で探し拾い数えあげていく作業は、なかなか簡単ではないが、まあ暇にまかせて根気よくやるしかない。
 ということでコツコツ数え直してみた結果を、以下に報告しておこう。
 2018年調査による日本全国の岬・崎・鼻の数は、3,858となった。前回調査との差は、新たに増えた分と減った分を差し引きし、それに集計ミスを修正した結果ということで、トータルで大幅な増加になったのは、やはり新たに表記が増えたからとみていいと思われる。
misakiDB-1.jpg
 岬のある場所は沿岸部・島嶼部・内陸部に分けて、また岬・崎・鼻といった名前の呼び方によって集計してみた。このうち「崎」には「埼」も含まれる。これによると、前のデータでは沿岸部のほうが島嶼部より若干多かったのだが、今回調査では島嶼部が逆転している。
 沿岸部というのは、北海道・本州・四国・九州の四島の海岸線にあるという意味で、島嶼部というのはその周辺に散らばっている島々にあるものを指している。近年では島に橋が架かり、道路が本土からつながっている島も多くなっているが、これらは島嶼部であり、かつて島だったものが陸継島となって本土と一体化しているものは沿岸部としている。
 呼び方の「ほか」というのは、岬・崎・鼻以外の呼び方が付いた名前で、その代表的なものは「首」だが、このへんの取捨選択、岬に数えるかどうかは、多少でんでんむしの主観的な判断によっている。が、首以外はできる限り限定的にしている。というのは、「岩」とか「碆(はえ)」や「根」などの名であっても、明らかに岬の形状として、その地域で代表的なものはカウントしたが、だからといってたとえば「岩」のつく名の全部を網羅するとなると、際限がなくなるからだ。また、「瀬」とか「島」とかいった名がついている出っ張りも数多いものの、それらまで全部岬に数えるのもどうかと思われる。
 そんな事情で、このあたりの数え方は、増やす気になればいくらでもとは言わないまでも、もっともっと増えてしまうので抑え気味にした。そういう意味で、ここは数えたものもあり数えなかったものもあり、多少グレーゾーンであることはお断りしておく。
 やはり岬の呼び方でいちばん多いのは「岬」ではなく「崎」で、それについで「鼻」。「崎」には「埼」も含めているが、これも使い分けがはなはだ微妙なものが多い。一説によると、「埼」は灯台の名に使われるという。たしかに「埼」とつけた灯台は多いのだが、それがすなわち岬の名となるとも、はたまた灯台とは別に岬のほうの名は「崎」と分別されているとも、どちらとも断定しにくい。実際には「崎」と「埼」は混同・混在して使われているので、ここではひとつにまとめた。

▲日本列島を北から南へエリアごとに区切ってみる
 北から順に南にくだりながら、太平洋岸と日本海側にエリアを区切りながら、全国の岬を地域別に仕分けしてみた。このエリアの区切り方は、この岬めぐり独自のものなので、そのエリアマップをつくっておいた。
misakiDBmap-1.jpg
 たとえば、北海道は、宗谷岬と襟裳岬を結んで線引きをし、東部と西部に分けた。実際には襟裳岬から白神岬までを南部とすることもできるのだが、あまり細かくしないために西北と一緒にしてまとめた。また、北方領土は、別書きにしてある。
 この北方領土、これまでのデータでは、57として数えていた。それが今回の調査では83と、一気に26も増えている。実は、前述の島嶼部の数が沿岸部の数を逆転した要因のひとつにはこれもあった。
 北方領土については、国土地理院でも政府方針に従って地理院地図に入れており、それをくまなく海岸線をたどりながら拾っていったのだが、前の調査後に新たに書き加えられた岬が多かったということなのだろうか。それとも、前のでんでんむしの数え方がおかしかったのだろうか。よくわからない。
 いずれにしても、国後島や択捉島は大きな島で、その海岸線を辿っていくと集落はほとんどないが漁場や川や岬の名前だけが、はっきりと記されているのに、誰もそこへ行くことも見ることもできないわけで、ある種独特の感慨を禁じ得ない。
 東北は、大間崎から東部と西部にわけている。陸奥湾沿岸を西部に含めてなお、東部のほうが圧倒的に岬の数が多いのは、三陸のリアス海岸のでこぼこのためであろう。十和田湖は陸奥湾沿岸とともに、相対的に岬が少ない西部に含めている。
 関東甲信越の東部太平洋沿岸には、伊豆諸島と小笠原諸島(東京都)を含んでいる。ここで内陸が多いのは、中禅寺湖や霞ヶ浦があるからであり、甲信越日本海側には富士五湖や野尻湖を含んでいるからだ。
 東海は三重県まで、北陸は福井県で区切ったのは、常識的な線引きだが、京都から山陰はひとつながりとして北部日本海沿岸にまとめた。南部太平洋沿岸は、和歌山・大阪と兵庫の南部、それに琵琶湖が含まれている。
 山陰日本海沿岸は山口県の西部響灘沿岸までとし、山陽と四国の沿岸を合わせてひとつのエリアにしたが、ここで九州についで二番目に岬が多いのは、もちろん瀬戸内海とその島々があるためだ。
 九州は福岡・佐賀・長崎を北部九州としたが、ここには、対馬・壱岐・五島列島などの島々のおかげで、岬の数が飛び抜けて多くなっている。大分・宮崎・鹿児島・熊本は南部九州としたが、種子島以南の島嶼部は、同じ島弧を形成している奄美群島として、沖縄・先島諸島と合わせて南西琉球諸島のエリアにまとめた。このため、九州地方として括った前回の島嶼部の区切り方とは異なっている。
 呼び名の傾向としては、「岬」は北海道に多く、「鼻」は中国・四国・九州では「崎」よりも多いということが言えそうだ。
 では、エリアではなく行政区画の都道府県別にみるとどうなるか、それはおって公開予定の(その2)の「数え直し改訂新版 番外:岬のある県・ない県・少ない県」でね。

dendenmushi.gif(2018/03/22 記)

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番外:2018年初頭の定点観測 恒例のSo-net「地域」ブログランキングの観測はこれで最後かも [番外DB]

■恒例の定点観測は最終回(の予定)(2018)
2018ていてんかんそく-1.jpg
 「地域」ブログランキングの定点観測を始めてから8年になる。が、おそらくこれがもう最後になるだろう。こんないかにもばかばかしいことを、よく一生懸命やってきたものだ。いくらかだんだんとわかってきたこともあるが、やっぱり相変わらずわからないことのほうが多いので、まあこれ以上はどうしようもない。
 前年の定点観測では、「観測を始めて以来続いているブログは8件」と書いていたのだが、今年はこれが5件になっている。やはり長く続けていても、どこかで潮時というものが訪れるのだろう。
 また、「新たに登場したものが6件」だった前年に対し、今年はご新規さんは4件。こうして、少しずつだがメンツの交代が進んでいる。
 データの表示がされてないので実態不明なのも4件あり、それらが今回いずれも上位を占めてきている。だいたいにおいて、広告狙いのようなものはほとんど目につかず、みなそれぞれの方針に従って、せっせと更新を重ねてきた結果であろうと、まずは一応ご同輩お互いの努力を認め合おう。
 「nice!」の数では累計で20万件を超えるのが1件で、10万件超まで広げると10件になる。でんでんむし的には「nice!」はナイスでないという考えで「きた!みた!印」と置き換えているが、こちらから積極的に他のブログにつけにいくことはしていない。いただいた「きた!みた!印」について答礼訪問をするだけだが、それもサイドバーに明示しているように、(でんでんむしにとって)内容のないものや著作権に疑義がありそうな場合などにはスルーすることにしている。でんでんむしが訪問して読んでいるいるブログはこの「地域」ブログランキング内では、わずか5分の1ほどでしかない。
 「記事数」は、5000超の1件を含めて3000を超えるものが6件で、1000超まで広げると15になる。
 「n÷記」は1記事あたりの「nice!」数で、400超と飛び抜けて高いものもあるが、それも含めて100を超える「nice!」依存度の高いものは、5件であった。
 「up」というのは、更新頻度を推定できるもので、ここでは直近12月の新規投稿件数を示している。1日当たり2回以上という特別マメな人もあるが、それを含めて毎日更新していると思われるものは7件。
 さて、最後の「地域」だが、◎印がないものがでんでんむしが勝手に名付け“不在地主”とひそかに呼んでいるもので、相変わらず多い。◎印は、実際に「地域ブログ」の、「新着記事」と「アクセス記事」「nice!記事」の各「最新」「デイリー」のなかに登場していることを示す。
 だが、今年初めてちゃんと共通テーマ「地域」で投稿している◎印の数が13件(昨年は10件)となり、8年の観測史上始まって以来やっとランキングの過半数に達した。

■◎印にこだわってきた理由
 でんでんむしがこの◎印にこだわってきた理由は、ここにこそSo-netブログの構造上の欠陥が潜んでいると思うからであり、ランキングの意味を疑うに充分だからである。それを放置したままSo-netブログは徹頭徹尾ランキング中心のシステム構成にし、ユーザーを惑わせながら平気でいる鈍感さを感じるからだ。(なに言ってんだかよくわからないという人は、過去のランキング関連記事を参照してほしい。)
 ・番外:2017年初頭の定点観測 So-net「地域」ブログランキングと当ブログの
   PV比較推移と項目別「訪問者数」

 ・2016年の定点観測記録 ・2015年の定点観測記録 ・2014年の定点観測記録
 ・2013年の定点観測記録 ・2012年の定点観測記録 ・2011年の定点観測記録
 ◎印が少ないというのは、どうも「地域」だけの特殊な現象であるようだ。つまり、他のテーマでは、「ブログテーマ」と「ブログ共通テーマ」はほとんどは一致していて、さほどの乖離はないらしい。他のテーマに比べて「地域」という言葉の解釈に幅がありすぎることも、その要因かもしれない。
 そもそもSo-netブログの変なところは、このテーマの設定の仕方から始まっているのだが、「ブログ共通テーマ」の「暮らし・健康」の末尾にくっついている「地域」ブログのランキングに載るものは、最初にユーザーが行なう「基本設定で、「ブログ情報」の「ブログテーマ」をプルダウンメニューから選ぶことで決まる。
 そして、毎回の「新規作成」のさいにも、「共通テーマ」のプルダウンメニューが「地域」として投稿してあれば、名実ともに「地域ブログ」となり、「地域」ブログランキングに載っても首尾一貫する。
 ところが、ブログを書く方からすると、毎回書くテーマが異なるという場合があり、その都度記事内容に合わせて「共通テーマ」を変えるべきと考えるだろう。この考え方そのものは、正常であろう。
 それでも、投稿の大半が「地域」テーマになっていればいいのだが、常にそれ以外のテーマでの投稿が続くと、実態と表札のズレが生じる。地域ランキングに載っていて◎印がないブログが、いったいどこで活動(投稿)しているのかというと、これがまた表示がないものがほとんどだ。わずかに「趣味・カルチャー」「グルメ・料理」「日記・雑感」で投稿しているのがあるんだなとわかるものもある。
 それら「地域」以外のテーマがほとんど記事の中心であるならば、「基本設定」に帰って、「ブログ情報」の「ブログテーマ」を、投稿内容に合わせて修正すべきなのだろうが、それは忘れている。あるいはまた、それを変えるとこれまでの投稿分やそのデータはいったいどうなるのだろう、そういう心配もあるから、うかつにはできない…。
 そのへんの仕組みが、いっさい説明されていないのがSo-netブログなのだ。

■「岬めぐり」ブログ最近の傾向
 前年のまとめでは、どうも「岬めぐり」ブログには、秋以降に急速な落ち込みパターンがあるようだと書いていたが、その傾向は2017年においても顕著であった。2月が谷間で8月がピークという傾向は、だいたい毎年同じパターンだ。
・「訪問者」数の3年推移比較(2015・2016・2017)
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 毎年似たような傾向線を示している訪問者数の推移だが、どうしてこうなるのか原因は相変わらず不明。2017年については、So−netブログで仕様の変更があり、それまであった「更新通知」が8月以降なくなった。よく意味がわからないままなのだが、「トラックバックの終了」が関係しているのかもしれない。「【重要】トラックバック機能提供終了」という「お知らせ」が、「What's new?」で告知されたのは2017-07-19で、8月始めからその欄もなくなっている。それまでやっていた、Yahoo!などへのトラックバック送信ができなくなったわけだ。
 So−netのメンバーよりも、よそからきて見てくれる人のほうが、圧倒的に多いのではないかと、これも勝手に想像しているだけだが、それだけにこれが影響している部分もあるのでは…と思うが、これも実のところはよくわからない。
 それよりも、単純に前半で長く休眠していた影響は大きいのだろうか。なかなか前2年の水準に届かぬまま、8月以降の下降線をなぞっている。それと、2017年は隔日更新ができたのは夏場の2か月のみで、あとは更新間隔が開いたことが、長期低落傾向に拍車をかけている。
 そんなこんなで、2018年が始まったが、「岬めぐり」ブログは現在アップ中の十和田湖などが終わって一段落したら、また昨年に続いてしばらく遅ればせの冬眠に入る予定。
 そして、またどこらへんでひそかに復活させるかも、休みの間にゆっくり考えてみるのもよかろうかと考えている。
dendenmushi.gif(2018/01/01 記)
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番外:2017年初頭の定点観測 So-net「地域」ブログランキングと当ブログのPV比較推移と項目別「訪問者数」 [番外DB]

★恒例の定点観測(2017)
 
2017-01-02ていてん.jpg
 
 定点観測を始めてから7年になるが、So-netブログが公表している「地域」ブログ上位?(このランキングの計算式が公表されていない。なにをもってのランキングかは不明なので?つき)25のランキングも、上のほうはほとんどメンツが固定したようだ。観測を始めて以来続いているブログは8件で、でんでんむしのもこのなかに含まれる。
 今年去年新たに登場したものが5件あり、そのなかには多くの記事数をもってランキングに上がってきたものが4件もある。それらは、それまでどこか別のところ(共通テーマ)にいた(投稿更新していた)のが、「地域」に移設参入してきたものとみてよいだろうか。順番の下のほうは激戦で、入れ替わりも激しいようだし、この季節だけここにあがってくるものもある。
 データをブログ上に表示していないものも3件あるが、それ以外は「nice!」「記事数」「up」(2016/12のアップ数)の数値を、それぞれのブログから拾ってある。公開されている情報は、それくらいしかない。
 So-net で重要視されていて、ランキングの主要な要素にもなるらしい「nice!」は、その数が10万を超えるものが、リストの約半分を占める。
 「n÷記」というのは、一記事あたりの平均「nice!」数で、これが100前後からの(依存度が高い)ものは9件に及んでいる。「up」は前月2016年12月の投稿記事数。
 また、「地域」欄の◎印は、実際に「地域ブログ」の、「新着記事」と「アクセス記事」「nice!記事」の各「最新」「デイリー」のなかに登場しているものである。これも七不思議のひとつだが、◎印がないものは、記事の投稿は「地域」以外のどこか別のところであるのに、ランキングだけは「地域」になっているものを意味している。でんでんむしが秘かに“不在地主”と呼んでいるその件数も、若干の出入りはあるが数ではあまり変わらないで推移しているが、上位25件のうち地域ブログに書いていないのが15件を占める「地域ブログランキング」って、いったいなんなんだというのだろう。どうにもわからんのであります。

★「岬めぐり」ブログの季節変動?
スクリーンショット 2016-12-26 06.48.09.jpg 
 前項でも書いたが、2016年秋からは、更新回数を徐々に減らしてきているので、それによるアクセス数の落ち込みは当然あるはずでそれも明らかだ。
 けれども、それがなくてもこの「岬めぐり」ブログでは毎年夏の時期には高揚するが、それが秋風が吹くととたんにしゅんと下がってしまうという傾向があった。近年5年間のデータで、それを確認してみよう。(上のグラフ)
 「アクセス解析」の「日別 & ランキング」から、過去5年の月別の「訪問者(数)」を拾い出したグラフを見れば、例年のように9月から下り始め、2月が底をうつと、そこからまたじわじわと夏場のピークに向かって登り始める。2014年だけが5月ピークになっているが、これは例外的である。
 その原因もはっきりしていて、2014年3月後半から5月にかけては、先島諸島の岬めぐりの間に、「でんでんむし@アーカイブス★むかしの人は言いました」などの短期連載を挟み込んで、毎日更新を続けていたからだ。(2013年8月のピークは通常の隔日更新)
 2012年と2013年は秋から暮れにかけての落ち込みが抑えられているが、だいたいにおいて、秋から落ち込むという実感は、データでも証明されているわけだ。とくに2014年以降は、その傾向は顕著で、2016年は更新間隔を開けたことでこれにいっそう輪をかけて底を更新する勢いで落ち込んでいる。
 さて、そこで問題はなぜこうした季節変動があるのか、この背景にはなにがあるのか、ということだ。だが、“いまはもう秋 誰もいない海”といった単純な季節変動ではないのだろうと、でんでんむしは想像している。
 それともうひとつ、データを拾いながら考えたのは、このブログの場合、過去の蓄積の効果が現れていない、ということだ。普通、データを蓄積していけば、その分だんだんと上積みされていくと思うが、当ブログではそれがほとんど見えない。
 2012・2013年とは明らかに積み重ね効果が出ているようにも思われるが、2014年後半からは2015・2016年と毎年御破算で願いましては…とチャラになっているようにも読み取れる。仮にこれは、毎年の秋からのダウンと合わせて“賽の河原疑惑”とでも呼んでおくことにするか。
 この問題も含めて、So-netブログはなかなか奥が深く、解けないナゾだらけである。

「岬めぐり」ブログの項目別の「閲覧数」
 10年経過時点でのまとめの意味で、「記事管理」のなかから、項目ごとの「閲覧数」というものの数字を抜き出して、多い順に並べてみた。(数字は2017/12/26現在)
1〜50
11.jpg12.jpg
51〜100
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 今回もまたトップは変わらなかったし、NHKが2016年末にはこれまでのまとめと2017年初のお正月時代劇では「居眠り磐音シリーズ」の完結編(これがまた、どうでもいいようなとってつけたようなものであったが)を放送するというので、ここへきてまたこのページを見る人が増えている。だが、どういうところ(リンク?)からやってきたのかは不明。(検索ではS0-netブログなどは拾われていない。)
 ここには「閲覧数」でくくってみた。ちなみに、「アクセス解析」の「ページ別」「時間別」をみると「訪問者数」「ページビュー」というのもある。足算をして確認してみると、「閲覧数」は「訪問者数」の合計と一致する。「閲覧数」というのは「訪問者数」のことなのか?  しかし、一般的な国語の知識で判断すれば、「閲覧数」と「訪問者数」というのは、別のことだと考えるのが自然であるが、So-net の常識はちょっと違うものであるらしい。
 これも七不思議で書いているように、考えれば考えるほど、これら「訪問者数」「ページビュー」の数字の背景にある見る側の閲覧行動とカウントの意味はナゾで、頭の悪いでんでんむしにはいまだにわからない。
 で、わからないままに数字を拾って並べてみたのが、上の1〜50、51〜100のリストである。
 「岬めぐり」ブログなのに、上位はみんな本編の岬の項目以外の番外などの項目である。いちばんになっている岬は、実在の岬ではないし、岬が目的で見にきた人はいない(はず)。これは、裏を返せば、「岬」またはその「めぐり」などというもの自体が、そんなに広い一般人の関心対象ではない、ということであろう。
 実在する岬のいちばんは8番目の「716 チャラツナイ岬・蛸穴ノ岬」の項で、これは大事故があった北海道の豊浜トンネルのところである。これはまだ一時期世間の耳目を集め、注目されたという場所には違いないが、その次に多い10番目の「070 雨崎(神奈川三浦」に至っては、なぜここがそんなに多くの訪問者があるのか、まったくわからない。(このことは前にも書いた。)
 以下、上位50項目の中で、みんなが知っていそうな岬を探しても、やっと31番目に足摺岬が出てくるくらいで、ほとんど誰も知っていそうにない岬ばかりだ。
 ならばと、今回もう少し掘り下げて、100まで広げてみても状況はたいして変わらず、宗谷岬も襟裳岬も竜飛崎も伊良湖岬も室戸岬もいっこうに出てこない。
 そもそも、岬なんてほとんど一般人の興味の対象ではない、マイナーということなのだ。(それをいっちゃぁおしまいよと…)
 でも、そこがまたこの「岬めぐり」のおもしろいとこなんだけど…。
 まあ、自分がそう思ってりゃあ、それでいいのかナ…。

dendenmushi.gif(2017/01/02 記)

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番外:So-netブログ10年を経過しました…とにかくなんとかかんとかここまでは続けてきたが(軽くふりかえってみた) [番外DB]

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記念すべき岬めぐりの最初の項目は地蔵崎

1 So-netとのおつきあいは
 2016年は、So-netブログで「でんでんむしの岬めぐり」を始めて以来、ちょうど10年となった。登録をしてテストを始めたのは2006年春だったが、その頃はまだ試行錯誤中で、実質的にSo-netブログに決めて、公開開始してからはこの秋で10年を数える。
 So-netとのおつきあいは、東京の仕事場の建物ごとでネット環境が整えられたときから始まっていたが、当時はブログは他のところでやっていた。ほかのブログもいろいろ試してみたが、どうも操作性もよくないしブログ環境が気に入らなかったりで、いろいろあって結局このSo-netブログだけが残ってメインとなって長続きしている。
 So-netブログのシステムが優れているかと言えば、それはまったく違う。とんでもないことが多すぎ(「So-netブログの七不思議」シリーズでたくさん書いているのでそちらをご参照くだされ)て、ブログのシステム設計と環境としてはおよそ評価できないのだが、相対的にみて操作性がまずまず、というのだけが取柄で続いている理由であろう。
 毎日更新はちょっとしんどいので、隔日更新を基本にしてやってきた。が、2012年の石垣島だよりの連載中や、2014年の年表の掲載時などでは毎日更新もしてきたし、途中では変則的に月火水更新にしたり、不規則なところもあった。2009年の11月末から2010年の3月末までは、4か月の空白もあった。これは、ちょっと浮気をしようとしてあちこちふらふらしていたのだが、結局元のさやに収まるべく舞い戻ってきた、といういきさつもあった。
 そんなこんなで、途中プロバイダは変わっても、ブログだけはSo-netのままで続いてきた。

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潮岬はこの岬めぐりの原点だったかもしれない

2 東日本はなんとか西日本がたいへんそう
 それまで、かなりいいかげんなつまみ食いでやっていた「岬めぐり」を、ちゃんと本格的に全岬を対象にして再起動することにしたのも10年前で、それもSo-netブログの正式開始と軌を一にしている。
 全国で3,700を超える岬・崎・鼻として、国土地理院の地図に記名があるもののすべてはとても行けないし見られないだろうとは思うが、行けるところまで行き、見えるかぎり見ることに決めてからは、地域ごとに沿岸を辿るコースを考えて計画を立て、3〜5泊程度の岬めぐりを積み重ねてきた。
 その項目数はようやく1,400を超えた(岬項目以外の番外その他を加えるた記事数は1,800を超える)が、まだ全岬総数の半分にも達していない。
 最初は島は後回しにしようと考えていたが、二度手間にならないよう、ついでに船で行けるところは計画に入れるようにしてきた。その結果、一部にはまだいくらか積み残しがあるものの、10年で東日本の主だったところはだいたい回ることができ、その全岬を回ることができるメドはついた。
 「岬めぐり」は決して「踏破」とか「制覇」を目的としていない。「ゆる〜く」「のほほ〜ん」と回りたいというのが正直なところで、そのめぐり方も岬によってさまざまであってよい。実際に岬の上まで行ってそこに立つ場合もあるし、遠くから眺めるだけのこともある。てくてく歩くこともあれば、バスや電車で通りすがりに見るだけのこともある。
 南西諸島を含む西日本も、これまでもだいぶ回ってはきたが、まだまだこちらでは残っているところのほうが多い。地図でみると「ここへは行けそうにないな」という岬もたくさんあるので、これからあと10年かかっても全部クリアはできないだろう。それは、ひとつには島が多いせいでもあろう。島では周回道路もバスもないところが多いので、なかなか苦労しそうだ。
 それに第一、あと10年生きていられるかどうか、それもあやしい。生きていたとしても、自分の足で岬めぐりができるかどうかもわからない。
 まあ、行けるところまで、続けられるところまで…というつもりだが、願わくば“岬めぐり”の途中で、どこかの岬でポックリと行き倒れるというのがいちばん理想的かもね。

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皆様よくご存じの最北端の岬

3 電車とバスで行くので
 車をころころ転がしていけば、もっとカンタンに行けるし、うんと効率は違うはずなのだが、免許がないでんでんむしは、もっぱら電車とバスの公共交通機関を頼りにしなければならない。
 高速道路と自動車の普及が急速に進み、ねこもしゃくしもマイカーに憧れた時代に生きてきた世代としては、免許がないというのは、ちょっとめずらしい部類に属するのではなかろうか。今やその世代が高齢者になり、ハンドルにしがみついている姿を、世間は冷たい眼で見るようになっている。
 電車とバスで岬を訪ね歩くというのは、車で早回りするのとはおのずから異なる風景が周辺に展開することに気づく。それも結果的には、岬についてその周辺について、ぶらぶらするにはちょうどいいのかもしれない。
 岬めぐりで訪れる地域は、都会は少ない。その多くが地方の市街地からはずれた地であるといってもいい。そこでは、人口も流出し、かつての繁栄さえも消えて、公共交通機関が成り立たなくなってしまったという光景を、しばしば眼にする。
 結局、自動車にみなが憧れ、それを手にする、いや足にすることに懸命になってきた結果、それと社会がどう折り合いをつけていくべきか、それとの調和は誰も考えないままにここまできてしまったのではないか。過疎地ほど一人一台の車が必要なっているという妙にアンバランスな現実こそが、現在の社会のゆがみの象徴であるような気さえしてくる。もちろん、現実にはそんな単純なはなしではなく、原因がひとつでないことも百も承知だが…。
 でんでんむしが車を持たなかった理由は、単に横着とへそまがりのせいだが、そういう車社会に突き進むことに疑問を感じていたからでもある。

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10年前リスタートの岬めぐりは足元の三浦半島から

4 日本列島の輪郭を描き出そうと
 公共交通機関でめぐるというポリシーでの移動は、すべてが電車やバスの運行ダイヤに依存するので、はなはだ不自由で制約も多い。そこにはまたそれぞれのドラマもあるのだが、どこそこからの何時のバスに乗ってどうしたという旅行記録そのものは、詳しく書いてもすぐ変わってしまうし、たいして参考にならない。むしろ書かないほうが親切、と考えていっさい省いている。
 ただ、できるだけ単なる“○○へ行ってきました旅行記”にはならないようにしたい。あれやこれや、岬とその周辺についてほじくり出して、盛り上げようとしている。いわば、岬をダシにしつつ日本列島の海岸線(輪郭)をなぞる、というつもりもある。もちろん、同じ輪郭をなぞっても、伊能忠敬のような大事業でも、意義あるものでもないのだが、それでも自分なりに日本列島の輪郭を描き出そうとしているつもりなのだ。
 岬めぐりブログでは、原則として一岬一項目。その岬を訪ねての印象や感想をとりとめなく書くというのがでんでんむし流。ネタがなければしょうがないが、むりやりでも一岬一項目にはする。これがまたなんとかかんとか、探せば書くことはなにか出てくるし、それを探すのもおもしろい。

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これがいちばんアクセスが少ない岬だなんて

5 これは脱線ではなく本線なので

 ときには歴史や地質学や地図などにもちょっとだけ踏み込んだりしているが、それも本線であって決して脱線しているわけではなく、それらもみなでんでんむしの趣味なのだ。
 歴史はたいていざっとは知ったつもりでいても、その地域に実際に行ってみて、そこで特定の人名やできごとにふれるというのは、また格別の趣がある。有名な史跡などではなくても、ここでそんなことがあったのかと知るのは、その息吹を感じることができる。
 地質もでんでんむしの昔からの趣味ではあるが、いっこうに深化しないまま興味だけは持続してきた。そもそも、岬という地形自体が、浸食作用に耐えて残ったという固い地質条件を備えていたからだが、その岩や崖がいったいどういうわけでそこにあるのか、それを問いかけては自分で調べてみるのが楽しい。シロウトの趣味だからタグにも「学」をつけないほうがよかったかな、と反省中。
 地図もこどもの頃からのともだちで、地形図を眺めてはまだ見も知らぬその土地の風景を空想するのが好きだった。そこで、地図もサブテーマとして折りに触れていろいろ書いてきた。
 当初は、So-netのマップを使っていたが、それもサービスを止めてしまったので、こういうものは当てにしてはいけないということを学んだ。MapionもZENRINになってしまうし、結局ネット上ではまともな地形図を無料で提供しているのは国土地理院のみ。ところが、これがまたデータがちょっと古くて更新が追いついていかないのが残念だが、まあしかたがない。

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これもなぜかアクセスが少ない岬なんで…

6 So-netブログはのれんに腕押しぬかに釘
 “ひきこもり原則”を標榜しているでんでんむしブログは、岬めぐり情報の記録蓄積の場をSo-netに借りているというつもりなので、他のブログを逍遥してnice! ボタンを押しまくって、自分のブログにもそれをたくさん集めたりしない。ブログ仲間やお友だちの輪をつくり、ひろげようというつもりもない。当初はまったく無視していたが、途中からnice! をいただいたところには答礼訪問をすることにした。2012年からは「きた!みた!印 」という表記に、かってに変えている。
 もちろん、アクセス数を増やしてポイントを稼いだり、広告を入れてなにがしか小遣い稼ぎをしようという気もないから、そういうものはいっさい意図的に排除している。
 したがって、nice! の数もSo-netブログがしきりに強調しているランキング(これがまた不可解!)もどうでもいいと思っている。いや、当初はまだSo-netブログをもっとよくするためにと、もう少し納得できるシステム設計を考えるべきではないかと、いろいろに疑問を呈し意見を述べてきたつもりなのだが、肝心のSo-netのほうがのれんに腕押しぬかに釘。まったく問題意識もなく聞く耳も見る眼ももたないという姿勢らしい、とわかったので、これはもうどうでもよくなってきた。
 10年かかって得た結論がそれでは、いかにも淋しいのだが…。こちらも割り切って毎月302円払って、場所を借りるだけに徹する。
 それでも、「nice!はナイスではない」から、So-netにその気がないならユーザのほうで勝手に変えたらどうかという提案は、いくらかは賛同者を得たのか、当初から比べると自分なりのボタンに変えている人は増えている。
 そういうひきこもりだから、So-net内でnice!をつけ合うお友だちも少ない。増やそうという努力をまったくしないので、“自然増・自然減”にまかせている。ふりかえってみれば、ああこんな人もきてくれていたなあ、と懐かしく思い出すのもあるが、たいていは自然に消えていきまた新しい人がやってくる。

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沖縄本島の最北端やんばるの辺戸岬

7 著作権注意喚起の責任も放棄したまま

 So-netにはたびたび容量増加につど訴えてきて、いまだにいっこうに改善されないのが、著作権についての注意喚起。So-netも買収して進出するはじめのDeNAなどと同じく、著作権の責任は記事を書くユーザの責任であり当局はいっさい関知しないのでそのつもりで…というつもりなのだろうか。
 唯一、ブログの容量を追加する申請をするときにだけ、一瞬「著作権」のリンクが現われるのだが、これを押してもNot Foundになる。こういう状況がもう何年もほったらかしで、注意しても改善されない。この一事をもってしても、So-netもどうしょうもない組織であるらしいと推測できる。
 でんでんむしも、著作権については別記事を設けてリンクを貼っている。それは、事業者が動かないなら自分で動こうと思ったからだ。ネットのお陰でものを書き発表するという人が不特定多数に一気に拡大したことにより、さまざまな問題が起きることは、容易に予想されるからで、まずは普通の人が知っておかなければならない著作権の基礎をまとめていた。(So-net 初出 2013/09 続編2014/06)
 ところが、始めの記事には思わぬ反応があった。ある人から、それには承服しがたいという主旨の、若干居丈高で脅しめいたメールをもらったのだ。これにはいささか驚いたが、まあ最大限譲って相手の気持ちを汲んでみようとすれば、「あまり著作権のことをうるさくいえば文化や言論の発展と自由を阻害する」ということなのだろうか。あるいは、SNSなどを意識したものだったのだろうか。
 もちろん、その一面はあろうが、著作権法はそのことも踏まえていて、“引用”についてはルールを設けて認めている。だが、SNSのようなものは想定していなかった。それについては、まったく避けていて経験もないでんでんむしには判断ができない。
 ネットにたずさわる人々には、最初から著作権に関する認識が欠けていたのではないか。それがネットにあるものは公共物で誰がどうしようと自由だとか、ネットに“落ちているもの”を拾って使って何が悪いとかいう誤った考えをもっている人を多く生んでしまったのだろう。昨今のキュレーションメディアの問題なども、根底にあるのはそこだという気がする。
 著作権を守る義務は、当然書く側にあることは言うまでもないが、一般の人がブログに書く場合の注意喚起の責任は、著作権法に無知な人を集めてそれを運用しようというSo-net など事業者に、まず第一の社会的な責任がある。そして残念ながらいまだにSo-netはその責任を放棄したままでいる。

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500項目目は中禅寺湖そうなんです湖にも岬はあるんです

8 スルーする理由は
 ブログの内容は人によってさまざまなので、どうやろうとなにを書こうと勝手自由であるべきだろう。それを大前提としても、守られるべき社会的なルールというのは厳然としてあるはずだ。著作権はそのひとつで、まかりまちがえば法にふれることになる。
 親告罪である著作権違反は、見逃されてしまうことが多い。無邪気に法にふれているブログも、たくさんありそうだ。
 たくさんのブログを見ない、見るのは「きた!みた!印」の返礼訪問くらいしかないでんでんむしは、もとよりその判定審判を買って出るつもりもない。が、これはちょっと?…という場合はスルーすることにしている。しかし、なかにはその判定が微妙でむずかしいのもあるし、第一その人がどのようにしてその記事を書いているかもわからない。だから、疑わしくてもそのまま悩みながらnice! ボタンを押してしまうこともある。
 それともうひとつ、でんでんむしがスルーさせていただくのは、内容がないもの、あるのかも知れないが当方にとってはまったく意味不明のもの、単なる宣伝の片棒かつぎに過ぎないものなどで、そのことも当初から変わらぬポリシー(これも、サブカラムに掲げている。)なのだ。
 まあ、それでも「nice!」ではなく別のボタンになっていれば押すかも…。

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1000項目目は被災地の岬めぐりでした

9 「番外」と臨時テーマも
 岬めぐりの途中でふれたことに関連して、「番外」項目を設けてきたが、これも100項を超えた。岬そのものではないが、その周辺で気のついたこと、おもしろそうなものを取りあげ、あわせて岬めぐりルートの流れを記録しつつ、その地域をチェックするという狙いもある。
 また「番外DB」という項目もあるが、これは主に岬に関する一般的な情報や、ブログの統計的な記録を残しておくためのものである。
 そのほか、岬とは無関係に、臨時にテーマを定めて短期連載を挟み込むということもやってきた。それは、でんでんむしが一時住んでいたり、滞在していたり、思い入れのある故郷のことであったりする。それもまた「地域」には違いなかろうと、このブログに混ぜることにした。
 「でんでんむし@アーカイブス★」などと、これまた勝手な名前をつけてまとめている項目は、個人的な興味で集めていたデータだが、あまりネットにはなさそうなので公開している「道歌」と、ほかにもいくつもありそうだが自分のものとして歴史年表を引き寄せるためにつくった「思い出の索引」がある。
 別ブログにしてもいいのだけれど、それほどのボリュウームでもないので、ひとつにまとめている。
 別ブログといえば、同じSo-netブログで、岬めぐりの全項目リンクリストを別に設けている。これは時系列なので、外のブログには都道府県別 Link List もつくっておいた。
 それらへのリンクは、ブログのサブカラム(サイドバー)に表示している。

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1400項目目は越前海岸の岬めぐりでした

10 しばらくは引き延ばし作戦で
 ところが、以前からこのSo-net ブログが提供しているデザイン(でんでんむしはそれを独自に加工して使っている)が、まったく省略されて、だた記事と写真だけをずらずら並べたようになっているのを見つけて、気になっている。それでは、サブカラムも見えない。
 どこで誰がそうしたのかくわしくはわからないが、どうもスマホ用にするためであるらしい。
 確かにこの頃では、コンピュータで見る人よりもスマホで見る人のほうが多いらしい。だからといって、それはないだろうと…。
 スマホで見る人は、パソコン対応画面にして指でチョンと画面を大きくして移動させながら見ていただきたいものだ。スマホ対応用のデザイン変更もできるのだろうが、まだそこまではやる気がない。

 さて、原則として、隔日更新を続けてきたこのブログも、2016/10からは更新間隔を少しづつ開けてきている。それにはいくつか理由がある。ひとつは、この秋に広島か札幌かで日本シリーズ観戦がてらのつもりが、まったくチケットがとれなくてどちらにも行けなかったこと、もうひとつは2017年はしばらくブログなど書いているヒマがなくなることである。
 その間お休みにしてもいいのだが、まったく切れてしまうのも淋しいので、間隔が開いても細々とでも更新を続けたほうがよいかもしれない。
 まあ、そんなこんなでしばらくは引き延ばし作戦。5日に一度くらいになります。
 当然、ランキングは下るのだが、それはいい。ただ、実際のアクセス数もこの秋から大幅に落ちている。これはナゾのひとつなのだが、例年決まったパターンがあるかのように、「でんでんむしの岬めぐり」は秋になるとガクンと落ちる。
 これもおもしろいねえ。(これについては、次項でまた)
 岬めぐりだから、夏場はそれなりに盛況だが秋になると静かになる。そういう季節要因が影響しているのかとも考えてみたが、あまり納得はいかないんだよね。
 では、次回はお正月恒例の地域ブログランキングの定点観測だが、ここでもナゾが解けるわけではないのです。とにかく、お正月飾りの恒例だからやるだけやってみましょうかね。

dendenmushi.gif(2016/12/29 記)

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番外:2016年初頭の定点観測 So-net「地域」ランキングと当ブログのPVの比較推移をみる(So-netブログの七不思議20) [番外DB]

■恒例の定点観測です
 お正月は、恒例の「地域ランキング」の定点観測で始まる。So-netブログのおかしなところ、わけのわからないところや、でんでんむしのブログに臨む基本的なスタイルなどについては、「So-netブログの七不思議」としてこれまでいろいろ書いてきた。
 この定点観測の意味も、それらの疑義を前提としているので、決してこのランキングに意義を認めてのことではなく、むしろ異議を申し立て続ける意味からでもある。
 何を言っているのかわかんないという人は、過去の記録をあわせてみて欲しい。これまでの定点観測の記録は、以下のようになっている。

■さて…2016年初頭では
 ランキングとは謳っていて、金銀銅の王冠までつけているものの、そのブログの内容や質的な評価とはまったく関係がなく、いいわるいとは無縁らしい。その順位も機械的に算出しているらしいが、合理的な基準も対象とする地域カテゴリとブログの所在と関連が明確でなく、納得がいかない点が多いので、それを重大視するつもりはまったくないが、曽根風呂ではこれ以外に他のブログの項目や一覧を知るものがないので、イヤでも見ることになる。
T2016.jpg
 2015年も14年から比べてみると、当然だが地域ランキングも微妙に変化している。
 ランキングは25件しか公表されないうえ、でんでんむしが見ているのは「地域」ブログだけなので、あくまでもその範囲内のことでしかないが、15年は新顔のランクインも4(14年には6で、そのうちの4が残っている)あった。新顔というのは、以前からブログはやっていても25ランキングに新たに登場したという意味である。nice!も記事数もさほど多くないのに、突然ランキングに入ってくるのもある。
 かと思うと、2015年も、年の途中ではある時期このランキング上位にいたが、今は消えてなくなっているものもいくつかある。これも例年のことながらどういうことがあってなんかよ〜わからん。
 2011年から継続してランキングに入っている常連組も9くらいで推移している。継続しているブログも、これも当たり前ながら年を追うごとに増え、記事数が1000を超えるものも半分を占める。加えて、どうやらSo-netブログでは、ランキング順位算出でのウエイトが高いらしいnice!数が10万を超えるものが、今年は大幅に増えて12と前年6から倍増している。
 これらは、ちょうどそういう年頃を迎えたものが多かったということか。一記事あたりのnice!数が100を超えるものは8で、前年と変わらず。それでも半分近くはnice!数の多さでランキングに入っているとみてよかろう。
 この地域ランキングに載っているにもかかわらず、地域ブログの“新着記事”にも“アクセス記事”にも“nice!記事”にも、どこにもいっさいその存在が認められないので、でんでんむしがひそかに「不在地主」と命名したもの(表の「地域」欄に◎がついていないもの)が相変わらず上位を占め、25のうち半分以上もあるという状況には変化がない。
 なお、これについては、So-netブログの設計の不備が、ユーザーを混乱させている、という一面はここにもあるが、“以前は地域に書いていたのだが、だんだんそれ以外の投稿が中心になってしまった”という場合もあるだろう。が、ここでは最近の状況によって判断している。
 
 こうしてみても、これまた当たり前のことながら同じ地域ブログもさまざまだが、ごくおおまかに、記事数は少ないがnice!で稼ごうという方針のもの、日に何回もアップして記事数で稼ごうというもの、記事数もnice!もそこそこにというものがある。
 順位を左右する基本になっているはずのアクセス数などの基本情報は、外部からは知りようがないので、ここに上がっているデータはそのホンの一部分を示しているにすぎない。
 隔日更新が原則で、あえてnice!は増やそうと努力しない、マイペース方針のでんでんむしブログは、記事数も1700を超えるところまできたが、これまでの観察と経験で言うと、このランキングには、見えない線が2本引かれているようだ。
 でんでんむしのアクセス数が自身最高となる記録を出したときでも、5〜7位くらいまでが限度であった。だいたい最近では6位以上のメンバーには入替えがなく、ほぼ固定しているようだ。
 そこで、この6位と7位くらいの間に見えない線の一本がある。
 そして、もう一本の線は、17〜18位の間あたり、だろうか。これ以下は新規参入を含めて比較的出入りが激しい。
 でんでんむしブログの定位置でもあるその中間は、だいたいメンバーがいつも同じようなご近所さんで、適当に入れ替わりながら、上下動を繰り返している。
 しかし、総体的に地域ブログのランクは高くない。地域の1位と2位がブログ共通テーマの同じ「暮らし・健康」のなかのランキングでみると、20位前後にあることから、それはうかがえる。

■でんでんむしのマイナーブログは
 そういうランキング上位からみると、でんでんむしブログなどは、誰も知らないような岬ばかり回っていて取りあげるテーマからしても、いたってマイナーであることは間違いないので、アクセス数などもそれにふさわしく地味でおとなしいものだ。そのうえ、内容にも日によって世間の耳目を驚かすようなこともなく、極端な違いがあるわけではなく、常に平々であり凡々である。
 管理トップにある「アクセスランキング」もだいたいよくて400、わるくて700くらいの間で、うろちょろしている。これはどうやら全体のらしいが、またよくわかんないランキングだ。2015年の12月では、494から777と浮き沈みが激しい。相対的な要因で左右されることはわかるが、どういうわけでこういう乱高下が起こるのかはいまひとつ納得できない。おかげで12月には、3度も「人気急上昇「地域」ブログ」のランキングに入ってしまった。(急上昇の影に急降下あり)
 そんなでんでんむしブログも、そんな変化が起こるのかその原因などはさっぱりわからないながら大きな波がある。だいたい最近の傾向では、夏のほうが少し活発だが、秋から冬にかけては冬枯れで急に数字が下っている。つまり、定点観測の頃にはいつも底といっていい。
 「訪問者」「ページビュー」についても、すでに書いている。
  番外:「閲覧数」「訪問者」「ページビュー」などの変動はどうして起こるか:観察研究その6(So-netブログの七不思議18)
 …といっても、要は「わからん」ということを書いているに過ぎないのだが…。
 2014年は後半の“長期低落傾向”が顕著だったのだが、2015年にはまた新たな動きがあったので、「ページビュウ」と「訪問者」の数字をグラフにして、2年分を重ねてみた。
PVHsuiihikaku1415G.jpg
 2015年秋には、突然跳ね上がってピークをつくるが、その後でまたすぐ急降下している。これはなんなんだろうね。いったい? それに15年のほうが春から夏にかけては14年よりも下回っている。
 グラフの下の線「訪問者」のほうは、少ないときで400台、多いときで700台で増えたり減ったりを繰り返している。グラフを重ねてみると、14年のほうが15年より上回っていることもあるが、大筋あまり変化はない。
 記事数は時間の経過とともに増えていくが、だからといって訪問者などのほうがそれに比例して増えるというものでもないらしい。

■“七不思議”どころか不思議は“底なし”だった
 とにかく不思議なことわけのわからないことは多いので、ひきこもりでも、「地域」をつっついているだけで充分楽しめるSo-netブログ曽根風呂である。
 しかし、相変わらず湯加減はきわめてヌルイので、風邪を引きそうだ。
 ログイン画面の“ニコッとタウン”の男女二人は、14年の暑い夏の間中も厳重なオーバーコートに耳当てまでした防寒服装備で貫き通したし、ランキングの各ブログの紹介画像は14年の春以来9か月更新もされていない(これはそれ以前は月一?くらいで更新されていた)。
 問題点を指摘していても、まったく無視無対応だし、著作権の注意もまったく責任を放棄している。ランキングだらけのくせに、このランキングの更新も早かったり遅かったり、ときには飛ばしたり…。たまにハードのメンテはするけれど基本のシステム設計の改善はどうも当初から手付かずのようで、この手抜き加減は、半端ではない。
 いまどき、どこにもない、めずらしいくらいの気のきかなさ無頓着さサービス精神のなさで、こんな子会社の社長などが、「ハフィントンポスト」に「ソニーにとって、ネット事業は迷走の歴史でもある。」と書かれた親会社に行ったところで、たいして期待はできないだろうに。
 
 あ、遅ればせながら、新年おめでとう! ことしもマイナー路線をあっちこっちうろうろ。「でんでんむしの岬めぐり」をよろしくお願いいたします。

dendenmushi.gif(2016/01/01 記)

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番外:じいちゃんがこどもだった頃=孫たちに語る70(〜65)年前のことなどを(その3) [番外DB]

 「人間一生のうちにこんなに変わるんだなぁ」と思うことがある。70年前に戦争が終わったときには、じいちゃんはまだ小学校へ行く前で、その翌年から一年生になった…。前からの続きだけど今回でいちおうおしまいです。
 
・ラジオと新聞
 じいちゃんがこどもの頃には、テレビなどというものはなかった。もちろん、ゲーム機もコンピュータもインターネットもない。(テレビは中学生の頃くらいからかな。コンピュータ関係のは、ここ20〜30年くらいの間に進歩したものだ。)
 ラジオと新聞はいちばんの情報源だった。ラジオは真空管式の箱型で、一家に一台。一人一台ではないから、聞きたい人はみんなラジオの前に集まってくる。NHKが第1と第2、それに進駐軍の放送しかない。
 夕方の連続放送劇など、こども向けの番組は逃さず聞いていた。外で遊んでいても、放送が始まる前には家に帰ってラジオの前に座っていた。
 新聞はとっていたけど、朝刊だけ。難しい字が多くて読めなかったけど、大きな見出しと4こまマンガは見ていた。
 それとね、新聞が役に立つのは書かれているニュースや情報だけではない。新聞紙という紙としての使い道が非常に広く、役立ちが大きかった。とにかく、店で買い物をしても、なんでも新聞紙でくるむ包む。(便所の落とし紙にもなった!)
 紙が貴重で、たとえば学校で習字の時間(書道)があっても、清書に使える半紙は一枚しかない。それで、練習用には新聞紙に書くんだ。
 
・本や雑誌
 戦争に負けた後の日本は、なにもかも物資が不足していて、紙も始めのうちは配給制になっていたりしたから、本や雑誌もほんの少しだけで、今のようにたくさんはなかった。
 一年生になったときには教科書もまだなくて、大きな紙を先生のいうとおりに折ってたたんで切ったのが教科書代わりだった。
 本も点数は非常に少なく、本屋もあまりなかったので、せいぜい年に二回、盆と正月におこずかいをもらって、こども向けの雑誌を買うのが楽しみだった。
 雑誌の付録が目あてだったりしてね。今でもこども雑誌の付録はパンパンにふくらむほどだけど、昔から付録は人気だったんだ。カメラに現像液や定着液なんかがセットになったのまであったなあ。ま、これは小学校も終わり頃だろうけど…。
 
・電話郵便
 原爆で焼けた家には電話もあったけど、畑の家には電話なんかなかった。ずっと後になって、国道のたばこ屋さんに赤い公衆電話が登場したくらいで、どこにも電話がある家なんてなかったんだ。
 じゃあ連絡なんかはどうしていたかというと、まずたいていは郵便で、よほど急ぐときには電報。電報だって電話がないんだから、電報局まで行かないと打つことができない。
 誰かがどこかに用事あって行くときでも、あらかじめ電話で予定を聞いて約束を取り付けるということはできないから、たいていはいきなり行って突然現れるというのが普通だった。ましてや、今のこどものように遊びの予約までしなければならないようなことはなかったね。
 
・商店行商
 家があった場所は、町から少し離れていたので、いちばん近くの町らしいとこ、青崎まで行かなければ店らしい店がなかった。もちろん、今君たちがお母さんの車に乗ってスーパーやショッピングセンターに行くようなことはできなかった。第一、車なんてどこにもない。
 商品の種類や数も、比べものにならないほどわずかしかなかったんだろうけど、みんなそれで暮らしていた。
 多かったのは、行商というもので、これは自転車やリヤカーに積んだ商品を売り歩く。豆腐屋さんなんか定期的に来ていた。移動スーパーのようなものもまだなくて、たいていは魚とか、鰹節削り(はながつお)のような乾物とか果物とかだったけどね。
 夏には、ところてん売りやわらび餅を売りに来るおじさんもいた。
 食べ物ではないけど、金魚屋さんもよく来てたなあ。
 こういう行商は、みんなそれぞれ売り声があったり、注意を引くために鐘やラッパを吹いたりしてね…。
 
・自家製
 じいちゃんのじいちゃんが器用で、いろんなことをやっていたせいもあるけど、たいていのことは自分の家のなかで間にあうように、自家製のものも多かった。コウジを発酵させてミソなんかも自分チでつくっていたし、一枚だけだったけど田んぼで収穫した籾も、自分とこの臼でつくんだ。
 百姓をやっていたので家には、足踏みの大きな臼があって、これを踏むのをよくやったし、精米はまた一升瓶に入れた米を棒で突くのを繰り返す…。そんなこともやっていた。

・ニワトリとウサギ
 家で飼っていたのは、ネコもいたけどこれはあまり役に立たない。役に立つのはニワトリ。大きな鶏小屋に何羽もニワトリを飼っていて、その餌やりや卵の取り入れなどの世話もこどもの仕事だった。産みたての卵はまだほかほかであったかくて…。
 どんな役に立っていたのかわがらないけど、あるときにはウサギも飼っていた。ウサギにやる草は、あまり水っぽいのはダメで、少し乾かしてからやっていた。

・ハエとカとゴキブリとホタル
 ハエやカは、そこらじゅうにたくさんいたし、ゴキブリもごく普通にそこらを這い回っていたね。しばらくして、DDTという害虫駆除用の薬品も普及し始めるけれども、彼らは少々のことではこたえない。
 ハエは生ものを売る商店ではやはり気にしていたから、ハエを捕るガラスの容器やハエ叩きやハエ取り紙、ハエ取りリボンなどというものが盛んに出て、家でも使われていた。
 座敷に寝っ転がっていると、周りにぶんぶんハエが止まるので、それをハエ叩きで叩くのは、ゲームみたいなおもしろさもあった。
 家は開けっ放しが普通だったから、夜は蚊帳(かや)という薄いアミのような布でできた四角いテントのようなものを部屋の中に吊って、その中に布団を敷いて寝る。蚊遣りとか蚊取り線香なども、必需品だった。
 DDTがそこらに撒かれるようになる前には、ホタルがたくさん飛び回っていた。家の中に入ってくることもよくあったよ。
 まだ扇風機も普及はしておらず、夏の暑いときでも、ウチワであおいで風を送るとか、行水に打ち水、木陰で涼むくらいしかなかった。
 
・火鉢とコタツ
 夏の暑さはまだしのげるけど、冬の寒さが木造の家ではこたえる。これも江戸時代と大して変わらないのだろうけど、暖房はもっぱら火鉢とコタツ。
 炭をおこして灰の中に埋めて、それで暖をとるしかない。あとは、綿入れなんかをしっかり着込んで…。
 
・洗濯アイロンがけ洗い張り
 つまり、今はどの家にもある家電製品というものが、まったくなかった存在していなかったわけだ。
 冷暖房装置エアコンはもちろんのこと、洗濯機も掃除機もアイロンも炊飯器も冷蔵庫もなかった。けど、そのうちではアイロンは比較的早く登場したのかも知れないね。
 昔のお母さんは、とっても大変だったよ。洗濯はタライに水を入れて洗濯板というでこぼこの刻みをつけた板の上で石鹸を付けてこするようにして洗う。掃除は箒(ほうき)とハタキとぞうきんで…。アイロンがけはね、赤く焼けた炭を入れる鉄の火熨斗(ひのし)が使われていたと思う。
 女の人の着るものも、まだ洋服というのが一般に広まる前で、普通に着物を着ていたね。
 着物というのは、実はすごいものでね。一枚の布から着物に裁つて、成長に合わせて丈を調節したり、染め直しをしたり、洗い張りといって一度解いた生地を洗い直して、また仕立て直すというようなことを、どこの家でもお母さんは普通にやっていたんだよ。

 こうして書いてみると、もっともっといろいろなことを書かなければならないような気がしてきて、終わらなくなってしまいそうだ。
 家の田んぼや畑のことも、書けばたくさんありそうな気もする。学校でのことなんかも、そうだ。
 だけど、今回はこの辺でいちおう終わりということにしておきましょう。
 わからないことなんかあったら、また質問してね。
 
 以上、「じいちゃんがこどもだった頃」のお話でした。

関連リンク:
□20:ふるさとはと問われればそれはやはり「青崎」か?…=安芸郡府中町青崎東(広島県) [ある編集者の記憶遺産]
□21:山陽本線と国道2号線が青崎小学校への通学路…=広島市南区青崎1-2丁目(広島県) [ある編集者の記憶遺産]
□22:青崎小学校と貸本屋と東洋工業と…=広島市南区青崎1丁目(広島県) [ある編集者の記憶遺産]

dendenmushi.gif2015/07/03 記

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