SSブログ

1506 トドメキ崎=むつ市脇野沢(青森県)10年ちょっと前までは「村」だった脇野沢は半島の南西部でひっそり [岬めぐり]

todomekizaki-1.jpg
 牛ノ首岬を回り込むと、平舘海峡から陸奥湾岸に入る。ここからの岬めぐりの進路は、南ではなく東へと変わる。下北半島の南西側では、佐井村との境界を過ぎて「1500 大崎」の項以来、「むつ市脇野沢」という所在地表記がずっと続いてきた。この先も、むつ市川内町になる殿崎の手前まで、この表記は変わらない。
todomekizakiM-1.jpg
 むつ市内では「大字城ヶ沢」とか「大字大湊」とか大字表記の住所はいくつかあるが、脇野沢にだけ「大字」も「町」もつかないのは、この地域がかつては独立した「村」であったからだろうか。
todomekizaki-6.jpg
 西を平舘海峡に南を陸奥湾に面した脇野沢村は、1889(明治22)年に西隣りにあった小沢村と合併したとあるが、それ以前から続く古い村であったのだろう。むつ市の一部になったのは、2005(平成17)年のことで、隣接する川内町、太平洋側の大畑町とともに編入されている。
todomekizaki-2.jpg
 人の暮らしている場所は、九艘泊、芋田、蛸田、寄浪、新井田、瀬野といった海岸に点在し小さいながらそれぞれに港を有する集落と、フェリーとシイラインが発着するターミナル岸壁と脇野沢漁港がある本村を中心とした脇野沢川流域だけにまとまっている。
todomekizaki-7.jpg
 トドメキ崎は、その港の南南西1.4キロのところで、小さくだがこんもりと飛び出た岬で、ニホンザルは牛ノ首岬からこの辺りにかけてまで出没するらしい。
todomekizaki-4.jpg
 江戸時代には幕府へも献上されていたタラをはじめとする海産物が、各集落の生活を支えてきたのだろうが、近年はこれに加えて観光も主要な産業にあげられている。ニホンザルも観光資源のひとつだが、市が力を入れている(?)鯛島上陸コースやイルカウオッチング、それに仏ヶ浦遊覧船の「夢の平成号」は、なんでもふるさと創生資金でできたという。夏中心のシーズンだけの運航だが、仏ヶ浦はお昼前と午後遅目の夕方にかけて、日に2便。果たして、どのくらいの利用者があるのだろうか。
todomekizaki-8.jpg
 観光船でその目の前にあっても、誰も目もトドメることもなく、その存在に胸トドメく?わけでもない。トキメクでもドヨメクでもない、意味がちょっとわからないこの地名は、北海道や秋田、新潟にもあるらしいので、なにかあるには違いないのだが…。
 そう思っていたが、どうやら古語にこの言葉があるようだ。意味は「わいわいがやがやと騒ぐ」というようなことらしい。この岬がどうしてわいわいがやがやなのか、その由来はやはりわからない。
todomekizaki-9.jpg
 トドメキ崎と脇野沢の港の間には、もうひとつ似たような出っ張りがあるが、ここには名前がついていない。愛宕山という公園と神社がある。すると、神社も愛宕神社の末社なのか。その公園の向かい側に脇野沢ユースホステルがある。脇野沢で泊まることになれば、そこくらいしかないのかなと思っていたが、いろいろ検討していくうちに泊まる計画はなくなった。
 脇野沢に着岸したポーラスターから、下船したのはでんでんむし一人だけ。牛滝から乗ってきた往路のときにも見かけたような人たちは、このまま青森港まで帰るようだ。
 脇野沢交通の九艘泊線に乗らなかったわけは、前にも書いたとおりで、行ってもすぐ引き返してこなければならないので、北海岬や貝崎をゆっくり眺めることはできない。だから、船からの眺めで大体用が足りたことにして、その時間を使って、脇野沢からさらに東へ、行けるところまで歩いてみることにした。

▼国土地理院 「地理院地図」
41度8分5.77秒 140度49分3.37秒
todomekizakiM-2.jpg
dendenmushi.gif東北地方(2017/09/05 訪問)
@このブログは、ヘッダー、サイドバーをも含めた、全画面表示でみることを大前提としています。

にほんブログ村 その他趣味ブログ
その他珍しい趣味へ 人気ブログランキングへ

タグ:青森県
きた!みた!印(30)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

きた!みた!印 30

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。