1318 城ヶ鼻・そわじ鼻=七尾市能登島向田町(石川県)この町この地域こそ能登島の中心だが岬は東の外れなので… [岬めぐり]
町域(字)境界の件では、思わぬところでいいかげんな地理院地図を信用し過ぎて無駄骨を折ってしまったが、まあこれも地図で遊ぶゲームのようなもの。そう思って自らを慰める。
「正確な所属を示すとは限らない」地理院地図ではなく、地形図としては問題の多いMapionのほうが、こと地域の住所地名に関しては、その表記を色分けで示しているので頼りになる。そういう皮肉な結果になってしまった。
それによると、七尾市能登島向田町は、北は牧鼻から箱名入江の右岸一帯から、西は入江の最奥に流れる水流に沿ってその南まで含む。そして、東はガラス美術館と道の駅のある丘から七尾北湾の小湾を挟んで城ヶ鼻・そわじ鼻の東まであり、南は免屋(めんにゃ)入江にまで達する。
つまり、能登島の中央で、北湾から南湾まで南北に抜ける広い町域をもっていて、島の公共施設の主だったものを多く抱え込んだ、島の中心地域、それが向田町なのだ。 全体に各自治体のサイトでマップを載せているところは、非常に少ない。国土地理院がこのザマだから、せめて各市町村のページくらいでは、その地域の境界などがはっきりわかるような地図を収録してほしいものだが、七尾市のサイトを見ても、向田町の町域がどこからどこまでかを示す地図はない。
地図はないけれどその代わり、七尾市の各地域の人口動態のデータは示している。そこで発表している地域別世帯数・人口数をみても、向田町こそが能登島の中心であることは明白である。(平成27年11月30日 現在)
行政区 世帯 男 女 計
能登島向田町 187 224 263 487
能登島曲町 97 129 142 271
能登島別所町 13 24 24 48
能登島佐波町 23 34 27 61
向田地域 計 320 411 456 867
因に、別所町は閨町と向田町の間にある山の中で、佐波町は南湾に面した町で、それらを含めてこの中央地域を「向田地域」として括っている。
向田の北から南までの間は、2キロもないくらいで、能登島はこの中央部分でちょっとくびれている。
城ヶ鼻とそわじ鼻は、そのくびれ部分の北海岸のさらに東側にちょこんと飛び出た岬である。城ヶ鼻は44メートルの独立した小山の北端で、小さな出っ張りの周囲を七尾の周辺でよくある崖が巻いている。そわじ鼻も同様の崖の小島で、同じ小島でもこちらのほうは城ヶ鼻よりもさらに何周りも小さい。
これらは、マン崎の上のほうから、やっとふたつの岬の頭が並んで飛び出ているのが見えた。
また、曲町から海岸沿いの道を向田町に入って行くところでは、城ヶ鼻はみえるのだが、そわじ鼻のほうはその影になってしまう。その途中で丘の上にあるガラス美術館の下にあるバス停には寄る。ついでながら、この美術館の設計をした建築家が、門前で泊まったビュー・サンセットと同じ毛綱毅曠なのである
向田町の中心地は、小湾にそうようにして山の東麓を南北に展開するが、そこからさらに南北を繋ぐ県道47号線沿いに郵便局や健康センター、能登島小学校、それに加えて前記のような公共施設が並んでいる。曲線は、その道を往復している。
向田町からさらに島の東へ、城ヶ鼻とそわじ鼻をめぐる道も、あるにはあるのだが、そっちのほうにはバスは通っていない。七尾北湾の南岸にそった道は、城ヶ鼻・そわじ鼻を過ぎて、曲折を繰り返しながら北北東へ延びているので、この道を行けば、祖母ヶ浦(ばがうら)の多浦鼻が次の岬である。そわじ鼻から多浦鼻までは6キロ以上は優にある。
その間に、またいくつかの岬でもあれば、そこをめぐりながら歩くことも考えられるが、幸いこの間には岬・崎・鼻と名のつくものが、まったくない。
したがって、次の岬へはマリンパークでバスを祖母ヶ浦線に乗り換えて、今度は島の東海岸を回りながら北上する。
▼国土地理院 「地理院地図」
37度8分33.94秒 137度0分31.42秒 37度8分37.60秒 137度0分49.92秒
北越地方(2015/09/15 訪問)
タグ:石川県
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