1286 城ヶ崎=鳳珠郡能登町字立壁(石川県)民家が建て混んでいる岬は県道を通るバスからは見えなかった? [岬めぐり]
赤崎のある小さな半島のような出っ張りと、それより一周り小ぶりだが相似形とまではいかないものの似たような出っ張りが、南北に並んでいる。その南の先端が、城ヶ崎になる。
そこは立壁という集落があって、岬の先端まで民家が建て混んでいる様子が地図からはうかがえる。その先の岩礁には灯台もあるようだが、どうやらその城ヶ崎そのものは、バスの車窓からでは視認できなかったようだ。…としてしまうのも残念なので、左端にちょこんと見えているのがそれだと考えてもいいだろう。
北の出っ張りの赤崎を見るためには松波で降りなければならず、南の出っ張りの城ヶ崎を確実に望むには、松波よりもっと南に行った九里川尻付近で降りなければならない。
秋の日暮れも早くなっているので、あまり暗くならないうちにその日の宿に入るためには、その両方は選べず、どちらかひとつにしなければならない。松波の漁港から半島を横断して次の城ヶ崎のある湾まで、急いで歩けばなんとか次のバスまで間に合ったかもしれないが、いい歳をしてあまりバタバタするのは見苦しいので、この頃は急がず慌てず、できるだけゆったり構えるように心がけている。
となると、降りて見るのは赤崎か城ヶ崎か、どちらかを選ばなければならなくなり、ここでは赤崎を選んだわけだ。したがって、城ヶ崎はバスの車窓からに期待するしかないことになった。だが、バスが走る県道は、ちょっとばかし海からは遠い。見えても見えなくても、それがこの城ヶ崎との一期一会の出合いなのだ。
城ヶ崎という名前もよくある。ここでも今夜の宿の九十九湾でも、城ヶ崎がある。そこで、ここでは立壁の城ヶ崎ということにしておこう。
松波からの県道35号線は、松波神社の前を南に向かう。松波神社でもちょうど秋祭りで、赤い幟旗がたくさん立っていた。須須神社でも赤旗だったが、ひょっとして平氏とのかかわりがあるのだろうか。
赤崎のある半島の奥を突っ切る道の電柱広告は、前項で触れた地元の松波酒造の「大江山」。能登で大江山というのも、どういうわけがあるのだろうか。
内浦総合運動公園前というバス停があった。この先は立壁の城ヶ崎のある湾に面しているが、建物や植え込みがあって、視界は海まで届かない。
比較的川幅の広い九里川尻川を渡る橋からは、下流にまた橋があるようだ。立壁の城ヶ崎は、橋の向こうの丘の左奥にあたる。
その橋の中央には、なにか柱のようなものが立っている。この川の左岸一帯が運動公園になっている。
ということは、この付近から立壁の城ヶ崎はちょっとだけ見えるはずなのだが…。岬の先端が二重の段があるが、その奥の方がそうか。
立ち木や建物が切れ、視界が開けて海岸とおぼしきところや岬とおぼしき形も見えるが…。
だが、残念ながら立壁の城ヶ崎そのものは、この向こうに隠れていて、やはり県道からは直接見えなかったというべきだろう。右手の岬のような出っ張り部分は、河口右岸の山で、先端の奥のように見えたのは手前の林であったらしい。
橋の中央にあった柱のようなものは、この角度で見るとまさしくきりこ祭りの山車?のようだ。松波の街路灯の柱の絵柄にあったのはこれだ。かなり大きいが、レプリカではなく実物を使ったものだろうか。20メートルを超える高さがあるようだ。これが立っている橋は、運動公園と九里川尻を繋ぐ九里川尻川の河口に架かる人道橋で、車は通れない。橋の名を、“ふる里きりこ橋”という。
今度は立壁の城ヶ崎の小さな半島の付け根を、県道で下ると、内浦の海岸に出る。そこで北を見ると半島の先があるのだが、見えているところは立壁の南の端で、立壁の城ヶ崎そのものではない。
▼国土地理院 「地理院地図」
37度20分26.71秒 137度15分54.80秒
北越地方(2015/09/13 訪問)
タグ:石川県
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