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1271 牡蠣鼻=輪島市鵜入町(石川県)およそ120キロにおよぶ能登外浦海岸の中間にある西保海岸もここらまでで [岬めぐり]

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 ゾウゾウ鼻の展望台を過ぎると、東へ数百メートルしか離れていない次の岬、牡蠣鼻が現れる。カーブミラーの左下に見えている岩磯が牡蠣鼻で、当然その名はこの岩場でカキが取れたことからきているのだろう。
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 というのも、牡蠣鼻は鵜入(うにゅう)町の小さな入江に半円を描いて集まっている集落のすぐそばだから、日常的にここに出かけてはカキを取るといった営みが繰り返されてきたとも想像される。
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 牡蠣鼻はゾウゾウ鼻と違って急な崖ではなく、なだらかな傾斜から岩磯へ落ちている。カキが取れる岩場は、たくさんあったかも知れないが、ここは開けた明るい岩磯の海岸で集落に近いことから、とくにその名が残ることになったのではないか。
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 間垣の大沢町から上り始めて、ずっと100メートル付近の高いところを走ってきた県道38号線も、この付近からは下りに入り、鵜入の入江の東では10メートルくらいまで高度を落としてくる。
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 このときに、入江の向こうに牡蠣鼻の東端が頭を覗かせる。
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 能登半島の北側の海岸では、上大沢・大沢に次ぐ三番目の集落と入江と漁港の三点セットが揃ったところになる。(小鵜入は小規模過ぎるし入江らしい入江と漁港らしい漁港がないので勘定に入れない)
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 大沢に比べても二回りもこぢんまりとした、古びた板張りと能登の黒瓦を載せた民家と入江の風光は、絵のようにまとまっているが、これも海岸に集落が接しているからであろう。
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 能登半島の景色が、よく映画やドラマのロケに使われるケースは、いちいち調べたわけではないが、かなり多いといえるのだろう。「ゼロの焦点」で使われたヤセの断崖は、一躍観光スポットになったし、「まれ」は半島のあちこちの風景をいいとこ撮りをしたのだろうか。
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 ここ鵜入でも、「幻の光」(宮本輝:原作 1995年 是枝裕和監督と主演女優江角マキコのデビュー作)の撮影が行なわれたというが、その映画も見ていないし、宮本作品も数点は読んだがこれを読んだ記憶はあるようなないような…。この手のものは、でんでんむしの苦手とする分野なのだ。
 だが、とくに冬の鵜入などは、ロケハンにきてみると、「ああ、ここだな」というような感じがするだろうことは、充分に理解できる。
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 大沢から鵜入の間の岩礁と急崖の海岸を「西保海岸」と称しているらしいことは前項のとおりだが、もうひとつこれと入り交じって使われている呼び名に「外浦海岸」というのもある。
 これも厳密にはどこからどこまでの範囲の海岸を指す名前なのか、はっきりしないところもあるようだが、ごく大雑把に言えば、能登半島の外海に面する海岸が外浦で、内海に面している海岸が内浦、と考えておけばよいのだろう。
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 では、能登の外浦海岸とは、日本海に面している側、羽咋市の滝崎から半島の北西端である禄剛崎まで約120キロ、ということになるのだろうか。
 そうすると、「内浦海岸」とは、珠洲市の禄剛崎から南、能登島を含んで七尾市の大迫鼻まで、と考えておけばよいのか。
 外浦海岸もこう範囲が広いと、かえって使いづらくなる傾向もあるが、能登半島西海岸のヤセの断崖を通り富来方面に通じる路線バスは外浦線と呼んでいるし、門前町の険しい海岸では、「外浦海岸」という呼称もよく使われているようなので、この名称が定着している適用範囲はかなり広く長い。
 その長い外浦海岸のほぼ中間辺りに位置する西保海岸も、ここ鵜入までということだろう。
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▼国土地理院 「地理院地図」
37度24分5.62秒 136度50分56.20秒
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dendenmushi.gif北越地方(2015/09/12 訪問)

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タグ:石川県
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