1249 八幡崎=酒田市飛島(山形県)展望台で展望できないなどいろいろあって岬の西横っ腹だけしか見えなかった [岬めぐり]

制約と制約の間を縫うようにして、だいたいのものごとは成り立っているものだが、初めて訪れる小さな島を一回りするだけのことでも、なかなかうまくはいかない。
法木に降りて磯伝いに八幡崎へのルートを放棄したのは、いったん下ってまた登るのが自転車ではしんどいことがいちばんの理由ではあったが、そうしなくとも、展望台があるという八幡崎の上まで行けば、当然そこから岩の岬も見下ろすことになるだろうという、期待があったからだ。
広い舗装道路がトイレなどが整備された島の北端の広場で終わると、そこからは細い山道に入るが、それも観光用に整えられた遊歩道のようになっていて、その終点に展望台はあった。

あるにはあったが、これまたまったく八幡崎などどこからも展望できない! しまった! これだったらやっぱり法木ルートにするべきだったのだが、後からわかってももう遅い。時間に余裕もないので、また戻ってやり直すこともできない。
地理院地図にはないが、観光パンフの飛島全島マップには、展望台から下に降りていく階段の道も示されていた。距離的にはたいしたことはなさそうなので、自転車を置いたまま階段を駆け下りてまた駆け上ってくるということもできた。だが、そういう時間も後のことを考えるとありそうにない。

やれやれと、展望台のクモの巣を払いながら、あたりを眺めると、小高い展望台の左右には、わりと大きな木が生えているから、展望というのはそもそもどこのなにを展望するつもりだったのだろう。よくわからない。
もともとは、ここから八幡崎も見えていたのが、木が茂って展望がなくなった、ということなのだろうか。

木の間に、小さな島が浮かんでいる。八幡崎の北には、岩礁が取り巻くさらにその先に、オカミ島・丸神島・二俣島といった島がある。これはオカミ島なのだろうか。
全島マップでは、この南にもうひとつ四谷(よだに)展望台というのがあるからひょっとしたらそこから見えるのかも知れない。また、なんとかの鐘というのもあったが、とにかくこうなったら四谷とやらまで行ってみるしかない。

佐渡島の岬めぐりで、トビシマカンゾウの自生する場所があった。そのときには5月で花は見られなかったのだが、「1137 赤崎=佐渡市小田(新潟県)岬も島もトビシマカンゾウの斜面も小田なのに花の管理をしているのは石名集落」の項でも書いたようにトビシマカンゾウは、佐渡と飛島の固有種だと知った。佐渡では看板の見出しは「かんぞう」とだけで、トビシマとは書いてなかったが…。不思議なのは、間にある粟島が抜けていることだ。粟島には、ちょうどこれも花は見られなかったので書けなかったが、イワユリのほうがシンボルになっていた。
トビシマカンゾウの本家本元の飛島には、島中どこにも咲き乱れているのかと思いきや、自生地としては南部に一か所しかない。

しかし、山の中の道端にも、それらしきものがちらほらと…。
で、四谷展望台まできてみました。やっと見えた西海岸の北の端が八幡崎だけど、ここからはその岬の西側の横っ腹を見ていることになる。

▼国土地理院 「地理院地図」
39度12分29.40秒 139度33分1.25秒




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手を入れると言うことが大変大切なのですね。
古墳もすぐに木が生えて眺望がよいところに造られたはずなのに現在は何も見えないところが多いのですが、雑草・木の生長はたくましさを感じます。
by ハマコウ (2015-08-16 16:18)
@そうでしょうね、展望台もつくるからには、ちゃんとした管理も必要だということですよね。
しかし、前項の鼻戸崎にせよ、この八幡崎にせよ、どうも最初から展望(少なくとも岬のは)を考えずに立地を決めて設置した展望台のようにも思えて…。(^_^;。
by dendenmushi (2015-08-17 06:01)