SSブログ

1972☆『思い出の索引』★でんでんむし@アーカイブス☆わたしたちが生きてきた時代とは… [年表]

われわれはどこから来て、どこへ行こうとしているのだろうか…? 

1972mark.jpg昭和47年 壬子(みずのえね)
_------.jpg

◯北アイルランド、ロンドンデリーでカトリック系住民と英軍衝突。市民13人死亡。
◯米、ニクソン大統領が中国訪問。北京に到着、米中共同宣言。平和五原則に合意。
◯北アイルランドのテロ頻発し、英が一年間の直接統治を発表。
◯米ソを含む47か国が、モスクワで生物兵器禁止条約に調印。
◯キッシンジャー補佐官が訪ソ。パリで北ベトナム特別顧問と秘密会談。
◯パリ会談中断。2か月後に再開。
◯米、ニクソン大統領が北ベトナムの全港湾喜来封鎖の強硬措置。
◯米、ニクソン大統領が訪ソ。米ソ共同声明。
◯ワシントン・ポスト紙が対北ベトナム外交交渉の秘密文書を暴露。
◯西独ミュンヘンのオリンピックでアラブゲリラがイスラエル選手村を銃撃事件起こり、警官隊と銃撃戦で15人死亡。
◯西独・ポーランドが33年ぶりに外交関係樹立。
◯米ソ、SALT(戦略兵器制限交渉)条約を批准。
◯米大統領選挙でニクソンが大勝。
◯北爆を北緯20度以北に拡大。

◯パキスタンが英連邦を脱退。ブット大統領が中国訪問。
◯インドとバングラデシュが友好協力平和条約に調印。
◯北ベトナム軍が全土に渡る大攻勢。ミグ戦闘機がトンキン湾の米艦隊を初攻撃。米軍もハノイ、ハイフォンを爆撃。
◯セイロンが新憲法、国名をスリランカと改称。
◯イスラエルテルアビブ空港で、日本人ゲリラ3人による乱射事件。26人死亡。
◯中国が前年の林彪事件を公表。
◯ニクソンが対北ベトナム和平協定案に同意。
◯南ベトナム大統領、解放戦線と直接交渉の用意があると声明。

◉佐藤首相がワシントンを訪問、ニクソン大統領と沖縄返還を5/15とする共同声明発表。
◉第11回冬季オリンピックが札幌で開催。
◉連合赤軍5人が、軽井沢浅間山荘に立て篭もり銃撃戦。逮捕後、自供により14人のリンチ殺害も判明。
◉沖縄返還交渉の公電を洩らした外務省蓮見事務官と毎日新聞西山記者を逮捕。
◉沖縄の施政権が返還される。沖縄県が発足。
◉田中通産相が「日本列島改造論」を発表。
◉佐藤首相が引退表明。
◉自民党臨時党大会で、決選投票で福田赳夫を破った田中角栄が総裁に。
◉連続2797日の記録を立てた佐藤内閣が総辞職。
◉田中角栄内閣の成立。三木、大平、中曽根らが入閣。
◉田中首相が中国訪問。共同声明で日中国交正常化。
◉国府が対日外交関係を断絶宣言。
◉第二次田中内閣、福田内務相で入閣。

・この年に亡くなった人にはこんな人も…。平林たい子。鏑木清方。広瀬正。霧立のぼる。川端康成。水野成夫。伊東深水。中村雨紅。小汀利得。川上澄生。東海林太郎。柳家金語楼。飯田蝶子。杉本京太。モーリス・シュヴァリエ。エドガー・スノー。フレドリック・ブラウン。マウリッツ・エッシャー。ジョン・エドガー・フーヴァー。ハリー・S・トルーマン。

◎グアム島のジャングルから元日本兵横井庄一帰還。
◎住友金属鉱山が別子銅山の閉鎖を発表。
◎古河鉱業が足尾銅山の閉鎖を発表。
◎北陸トンネル内で急行列車が火災。死者29人、重軽傷者719人。
◎全購連と全販連が合併して、全国農業協同組合連合会が発足。
◎大阪千日前、千日デパートのビル火災で118人が死亡。
◎三井物産と三菱商事が日中貿易四条件の受入を表明。
◎名古屋地裁四日市支部が四日市ぜんそく訴訟判決で、6社に損害賠償を命じる。
◎森永ヒ素ミルク事件で、森永乳業が後遺症との因果関係を認める。
◎東京・神奈川・千葉の一都二県が、“東京湾は死の海”との調査結果を発表。
◎東京内幸町のNHK放送会館を三菱地所が354億円で落札。(坪1111万円)
◎内海魚から高濃度のPCBが検出されたと政府が公表。
◎筑波研究学園都市への各機関などの移転が開始。
◎台風並み低気圧通過の春山富士山で遭難。死者24人。
◎昭和13年に樺太国境を越えてソ連に亡命した岡田嘉子が34年ぶりの帰国。
◎ダイエーが売上高で三越を抜き、小売業1位に。
◎大蔵省が海外渡航時の外貨持ち出し制限を撤廃。
◎国鉄東京駅に総武・横須賀線の地下ホーム開設。総武地下新線の東京=錦糸町間も開通。横須賀線と総武線の乗り入れ直通運転。
◎新幹線、新大阪=岡山間も開業、延伸。
◎フィリピンのルバンで元日本兵3人の生存が確認、1人射殺される。
◎次期主力機に日航がボーイング747SR、全日空がロッキードL1010の導入を決定。
◎封書20円、はがき10円に郵便料金値上げ。
◎カシオ計算機、パーソナル電卓「カシオミニ」発売。1万2800円で飛ぶように売れる。10か月で100万台突破。
◎中国から贈られたパンダが上野動物園に到着。
◎パンダ公開の上野動物園、初日に1万5000人が殺到。押し合いへし合いしながら進む大行列に「立ち止まらないで進んでください」と。
◎奈良明日香村の高松塚古墳で、極彩色の壁画発見。
◎川端康成が神奈川県逗子の仕事場マンションでガス自殺。
◎映画・演劇・タウン情報誌「ぴあ」創刊。

■流 行:列島改造論で土地ブーム・ベルばら・パンダ。
■テレビ:木枯らし紋次郎。
■邦 画:熊井啓/忍ぶ川・深作欣二/軍旗はためく下に・山田洋次/故郷。
■洋 画:フランシス=フォード=コッポラ/ゴッドファーザー・ボブ=フォッシー/キャバレー・ロナルド=ニーム/ポセイドン=アドベンチャー・サム=ペキンパー/ゲッタウェイ。
■ 歌 :ちあきなおみ/喝采・古井戸/さなえちゃん・遠藤賢司/カレーライス・宮史郎とぴんからトリオ/女のみち・小柳ルミ子/瀬戸の花嫁・よしだたくろう/旅の宿・結婚しようよ・天地真理/ひとりじゃないの・山本リンダ/どうにもとまらない・青い三角定規/太陽がくれた季節・和田アキ子/あの鐘を鳴らすのはあなた・トワ=エ=モワ/虹と雪のバラード・橋幸夫/子連れ狼・奥村チヨ/終着駅・麻丘めぐみ/芽ばえ・ペドロ&カプリシャス/別れの朝・郷ひろみ/男の子女の子・三善英史/雨・森昌子/せんせい・ガロ/学生街の喫茶店・あがた森魚/赤色エレジー・アグネス=チャン/ひなげしの花・朱里エイコ/北国行きで。
■ 本 :有吉佐和子/恍惚の人・山崎豊子/サンダカン八番娼館・遠藤周作/ぐうたら人間学。
■ことば:恥ずかしながら帰ってまいりました・あっしにはかかわりのねえことで・未婚の母・同棲時代・恍惚・総括・三角大福。

❖年表の元ネタ主な参考資料三省堂『コンサイス世界年表』三省堂編修所編。河出書房新社『昭和・平成 家庭史年表』下川耿央・家庭総合研究会編。小学館『昭和・平成 現代史年表』神田文人編など。

dendenmushi.gif(2015/02/02 でんでんむし蛇足の記1972)
 グアム島の元日本兵が帰還したというこの年のニュースは、もう戦争の記憶も薄れかけていて、経済成長という言葉に浮き足立って土地ブームに踊らされ始めていた日本人をおおいに驚かせた。
 国連の中国招請の決議にさいしては、重要事項指定決議の提案国になってなんとか国府の追放を防ごうと努力してきた日本政府も、佐藤に変わった田中首相の訪中で、世界の大勢に従うことになる。
 しかし、へそまがりでんでんむしは、中国と仲良くなるに越したことはないが、そんなに急にうまくいくものだろうかと疑念があった。相手の国の体制が少しでも変わればともかく…。
 さて、新たな使命をもって始めた実務書編集だが、経理・税務・総務・人事といった会社のいわゆる実務の指針になるような情報は、それまで主として雑誌などが多く、単行本では専門書ばかりで類似の出版物は少なかった。
 そういうその道では名の通った専門家に執筆を依頼するには、あまりにも敷居が高すぎた。こういう本というモデルがないうえに、聞いたこともないような出版社がいろいろ注文をつけようとしたところで、まず話も聞いてもらえない。
 そこで、直接販売ルートでやっている雑誌の経験を活かして、できるだけ実務家のかかえる問題点にいちばん近いところにいる実務家その人に執筆してもらおうと考えた。実務家というのは、現実に会社で現場でその仕事に携わっている、あるいはそういう経験をもつ人だから、読者にもいちばん近い人のことである。
 だが、そういう人は毎日の業務が多忙で、一冊の単行本の原稿を書く時間となると、日曜休日と夜しかない。おまけに、ほとんどの人が原稿を書くという経験はまずない。生まれて初めてという人に、原稿を書いてもらうというのも大変なことだ。あるいは“むちゃ”というべきかも知れない。
 しかし、そこは著者の意欲に期待しながら、できる限りのサポートを編集者がしてあげなければならない。
 最初に出したのは経理実務の入門書で、著者はある上場会社で経理係長をしている人だった。中小企業ではなかったが、経理の基本の入門については同じだから問題はない。
 幸い、書くことにも興味があり、意欲も充分だったので、比較的進行もどうにかうまくいって、原稿の内容もよいできだった。
 そうしてやっと初めての単行本を送り出してみると、今度は不安がよぎる。もしかして、読者がまったくいなかったらどうしよう。1冊も売れないということはないだろうが、ほとんど売れないで返品の山になったらどうしよう…。
 日本の出版の基本は、委託販売という返品許容の制度で成り立っている。書店に並んでいる新刊本は、原則として出版社が預けたような形になっていて、売れれば追加の注文もあり得るが、売れなければどしどし返品されてくる。
 返品になって出版社に帰ってきた本は、一冊何百円という原価がかかっているので、そのまま棄てるわけにはいかない。汚れやすい傷みやすいカバーを取り替え、小口や天地と呼ばれる本のページ切断面に紙やすりをかけて汚れを落としきれいにして再出荷する。その作業が、前の項目でも出てきた再生作業なのだ。
 返品をゼロにすることはできないが、売れ行きが堅調であれば、返品も再出荷して消化でき、それでも足りなければ増刷しなければならない。
 編集者としては、この「増刷」の声を聞くと、とりあえずやっとほっとする。
 毎日、営業の部屋へ降りて行って、取次からもらってくる短冊の束を1枚1枚めくるのが日課となった。短冊と呼ばれる紙片は、本の間に挟まっているもので、これに書店や取次がハンコを押して部数を記入して返してくれれば、それが注文書になる。
 自分が担当してつくった本が、どこそこの書店から1冊、あるいは10冊と注文が来る。こんなうれしいことはない。直接、読者と接触できない編集者は、そうした注文書のむこうに、一人一人の買ってくれた読者を思い浮かべ、感謝する。
 もちろん、注文はそれだけではないが、その短冊のなかに具体的な手応えを感じることができた。
 幸い、最初の単行本はしばらくして増刷の声がかかった。
 この頃では、この辺りの事情も取次・書店のコンピュータ化が進んでいて、パブラインなどネット上で即数字が上がってきたりするのだが、こういうのって編集としてはどうなんだろうと思う。が、幸か不幸か自分には経験がないのでよくわからない。古い人間としては、何人もの人の手を経て、時間をおいて送られてきたスリップを、1枚1枚めくるのとはまったく違うのだろう。
_----.jpg
タグ:年表
きた!みた!印(29)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

きた!みた!印 29

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました