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でんでんむし@アーカイブス★むかしの人は言いました=その15 臨時特別連載「道歌」 [番外DB]

 広島が野球で有名になったのは、昭和の初め頃の中等学校野球大会(今の甲子園大会)で全国制覇した広島商業からで、“元祖4番でエース”の灰山元治や“元祖親分”の鶴岡一人らが活躍していた時代です。でんでんむしは叔母たちからそのことを聞かされていたのですが、“宮島さん”もこの頃からの応援歌だったはずです。
 広島と野球のことになると脱線してしまう。切り上げて本題に戻ると、この鶴岡親分の名言として知られているものに、「ゼニはグランドに落ちている」というのがありました。主旨は、「プロならとにかく練習してゼニの取れる選手になれ」ということなのですが、これも実は鶴岡親分の100%独創というより、親分自身が若い頃に身につけたそういう世間の教訓を、ちゃんと理解していたところから生まれた名言であったと思われます。
 「道歌」のなかで、これも数多い金銭に関するもののなかに、そのものの歌がいくつもあるのです。
 これは最近知ったのですが、『グラゼニ』という野球漫画が今連載されてるんだそうですね。こういうことって、まったく古くなってしまうことがないのも、不思議です。この世の中に「お金」というものがある限り、変わらないのかも知れませんね。
 でんでんむしは、酒もタバコもダメです。若い頃にはまだまだそういうつきあいが要求される時代で、そのためずいぶん嫌味を言われました。それならお金が残るだろうと…。そんなこたぁ、あるわけがございませぬ。それが今も昔も変わらぬ真理であることは、この最後の一首につきています。これは井原西鶴 の『世間胸算用』に出てくる名言とほぼ同じなので、それのパクリなのでしょうね。

kokoro.jpg
15 mark.jpg 銀は…

世の中に 花も紅葉も 金銀も 与えてあるぞ 精だして取れ

苦にやむな 金は世上に 撒いてある 欲しくばやろう 働いて取れ

月雪も 花も紅葉も ぜに金も 我が身にあるぞ 働いてとれ

田や山に 金はいくらも 捨ててある 鍬で掘り出せ 鎌で刈り取れ

求むれば 求むるままに 月雪も 花も紅葉も 玉も錦も

ふめたたら たたらふめふめ ふめたたら 精さえだせば 金はわきもの

金銀は 世の宝なり たくわえて 人のためとも なすぞ尊き

世の中は 蝿取り蜘蛛に ふくろ蜘蛛 かせぐのもよく かせがぬもよし

一銭も そまつになさず 種とせば こがね花咲く 春に逢うべし

一銭も あだに使うな 一粒が 万倍になる ことを思えば

けんやくの 伝授というは ほかになし こらえぶくろの 紐のしめよう

算盤は 嘘をおかさず 無理させず これにまかせば 家内安全

金かねと やたらに金を かきこんで 金の重さに 腰が折れけり

ぜに金を 我がもの顔に 頼むなり おっつけ土と なるも思わで

金持ちと 朝晩すつる 灰吹きは たまるほどなお きたないと知れ

金貯まる 人の心と 灰吹きは たまるほどなお 汚くなるぞ

金持ちが あるが上にも 金銀を 増やしたがるを 貧人という

金銀を 使い捨てるも たわけ者 食わずにためる 人も馬鹿者

いつの世も 世間知らずの 義理知らず 情知らずが 金持ちとなる

金をのみ 欲しがる人ぞ おかしけれ こがねがめしの 代わりやはする

金ほしや 地獄の沙汰も 金次第 とはいえ金で ゆかれぬ極楽の道

火の車 つくる大工は なけれども おのがつくりて おのが乗りゆく
 
めでたやな 下戸の建てたる 倉もなし 上戸の倉も 建ちはせねども

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dendenmushi.gif(2014/04/13 記)
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タグ:道歌
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