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1070 南風見崎=八重山郡竹富町南風見(沖縄県)仲間川河口の大原港は西表島の玄関口でその西側の丸く平坦な出っ張り [岬めぐり]

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 この南風見崎と次項の仲間崎は、八重山旅行をした人なら必ず見ているはずの岬である。だが、どちらもあまり特徴のない低い出っ張りなので、それを思い出に刻んでいる人はまず少なかろう。
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 西表島の玄関になる連絡船が寄港する港は、まず南部の大原港があり、北部には上原港の2つがある。この二港に安栄観光と八重山観光の定期船が石垣港との間を往復しているが、メインは便数も多い南の大原港のほうになる。
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 船が大原港に近づいて行くと、左舷に見えるのがこの南風見崎であり、右舷に見えるのが仲間崎となる。大原港も、その周囲はきれいに整備が進んでいるが、その港の呼び名は、船会社のほうの呼び方のようで、地理院地図では「仲間港」という単一表記になっている。
 “仲間”というのも、その字面や意味から想像するのとはまったく違う地元の発音からきている用語のような気がしてしかたがない。港のある集落は大原であるから、そのほうが妥当なような気もするが、地理院がわざわざ仲間港とするには、公式名称がそれだとかそれなりの理由があるのだろう。
 だが、マングローブの仲間川には仲間橋が架かり、河口の岬のひとつが仲間崎。地図上にある港以外の「仲間」の仲間はこれだけで、地名にはないのだ。
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 それはともかく、この項は港の西側にある南風見(はいみ)崎。この岬があるところも南風見だが、南風見の集落はごく小さい。だが、その名がついた地域は広い。その大部分が、道路から南の海に向けて平らに流れるように広がる開拓地だ。長方形に仕切られた農道が走るその丸く広い台地の先に、南風見崎という名が付いている。
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 県道215号線が、“日本最南端のバス停”で終わるところからも、バスが通る集落からもそれは遠く、農地の先が滑り落ちるように海に向かっている。
 西の浜からも見えなかったので、大原集落の南のはずれまで行ってみたが、やはり10.7という三角点がある高みに阻まれる。
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 この岬のそれらしい全貌は、大原港に出入する船の窓から見るしかないのだ。
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 今回、西表島の訪問にあたっては、八重山観光フェリーのフリーパス“かりゆし周遊券”を使った。連続する4日間、安栄の船にも波照間以外は乗り降り自由、5000円也はお得である。(参考にしようという人のために断っておかなければならないのは、このパスは乗船のときに見せればいいというパスではない。乗船前にターミナルのカウンターでそれを提示して、あらかじめ乗船券をもらう、という仕組みである。)
 したがって、週間天気予報を見て、エイヤッとばかりに出発し、それから4日間毎日船に乗っていたので、大原港も何回も乗り降りしている。そのため撮影日が異なるので、空模様も違う写真が入り交じっている。天気も日替わりで、いつもの冬場の八重山らしくなっていた。
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 そのうちの一日が、やまねこマラソンの日とかぶっていたが、この日が大変だった。マラソンのコースは、西表島の北部、上原から白浜にかけての往復に設定されているので、当然ながら泊まりでない多くの参加者は、当日の朝に石垣港から出る上原航路の船を使う。スタートもそれを織り込んで、午後いちばんスタートになっていた。
 ところが、マラソン当日、その上原航路が欠航になってしまった。そのため、みんな大原港まできて、そこから1時間近くもバスに乗って、スタート地点の上原小学校へ行かなければならないことになった。
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 主催者も、貸切バスを何台も動員して備えたが、路線バスもそのあおりですし詰め状態になるし、当日はレース終了後にもすぐに帰って来られないで西表に泊まることになった人も多かったようだ。
 この上原航路は、実はちょっと風が強くなると、しょっちゅう欠航になる。そのときには、大原航路が代替するのだが、上原航路が欠航になっても大原航路はならないのはどうして?…と気がついたあなたは鋭い。
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 素人目にはわずかの違いのように思えるが、専門家が欠航という大きな犠牲を決断するには、相当の理由がある。北寄りの風が強いと、北の外洋に出ていかなければならない上原航路は運行できない。一度、欠航になる前日の上原航路に乗ったが、波照間航路以上に上下動が激しく、石西礁湖の北には高く盛り上がる波が白い帯のようになっていた。
 先に書いた「1067 浜崎・長崎=八重山郡竹富町新城(沖縄県)石西礁湖のなかを安栄観光と八重山観光フェリーの船が走る」 の項と、そこに掲げた図をみると、なるほどと納得ができるだろう。

▼国土地理院 「地理院地図」
24.256398, 123.880495
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dendenmushi.gif沖縄地方(2014/02/03訪問)

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タグ:沖縄県
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