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606 岩ヶ鼻=宮津市字岩ヶ鼻(京都府)伊根の舟屋に舟はなきも言わぬが花か [岬めぐり]

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 ここの「鼻」は、字地名であって、とくに目立つ出っ張りや先っちょについた名前ではない。にもかかわらず、わざわざ一項目を設けたのは、「崎」が字名になることはままあっても、「鼻」の例は比較的少ないのではないかと思ったのと、伊根の周辺には鷲岬以外にはほかになかったためである。
 NHKが、毎回とやかくいわれながら続けている、朝の連ドラにもひとつ効用があって、それは誰も知らないような地方・地域が舞台としてとりあげられ、全国に紹介されるということである。
 そのドラマを見なくとも、その情報から初めてその土地のことがインプットされた、というケースは多いはずであろう。でんでんむしにとって“伊根の舟屋”というのはまさしくそうで、名前くらいは聞いていたかも知れないが、映像で見るのは初めてだった。
 この付近だけでも、先の小浜に次いでここ伊根と兵庫県の香住と、そんな場所が続いている。伊根とか和江とかとどヶ崎のように、演歌に歌われたりもしているケースもあるのだが、なかなかご当地ソングだからヒットというほど、甘い世界でもないのだ。
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 岩ヶ鼻は、かつてはそれらしい出っ張りもあったのだろうが、今ではほとんど目立たない。遠くには鷲岬と伊根の港を囲むように青島という島が浮かんでいる。この島と東の亀島の出っ張りが、伊根の港を守っているので、その中は穏やかな水面が保たれる。
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 小さな川が流れ込んできて、漁港と道沿いの集落があるだけで、これといったなにかがあるわけでもない。集落を抜ける道は狭く、車の離合は困難である。そこで一方通行にしているのか、ここから伊根の町中を避けるようにして、178号線は海岸線から離れていく。
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 朝の早いバスには、途中から高校生が乗り込んでくる。逆方向ではないのかと思っていたら、伊根に入ったところの停留所でぞろぞろと降りていく。宮津高校の伊根分校というのがあったのだ。
 岩ヶ鼻とその北の大島までが宮津市で、日出の山から北、経ヶ岬の手前までが伊根町になる。
 前に伊根の町に来たときに、バスの時間を待つまで一休みした小さな喫茶店があったはずだと探したが、それとおぼしき辺りは空地になっていた。この道沿いの集落には、どっちへ行っても、普通どこにでもありそうな食堂のようなものさえない。あれば入るというつもりもないが、食堂もない集落と食堂がある集落と、どこで分かれるのか、それもおもしろい着眼点になりそうな気がする。
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 舟屋も表から見ると手が加えられているようなところが増えているような気もした。長い間に変わるのは当然で、ましてやここは自然の風景ではなく、人が住み暮している場所そのものだ。
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 舟屋も、舟のガレージという形態は残しつつも、実際に舟が入っている家はずっと少なくなっているようだった。かといって、海に出払っているというふうでもない。その代わりに、舟屋をかたどったオブジェのようなものができていた。
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 あんまり観光客に家の中まで覗かれては、迷惑ということもあっただろう。港を見下ろす集落の上の丘に、道の駅という観光施設ができていた。やってくる観光バスなどは、ここでまとめてめんどうみようというわけだ。
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 ここからも、舞鶴と同じように、実際に歩いた順序と、掲載順序が異なる。掲載順は、地図にしたがって丹後半島を南から北へ辿っていくが、実際はまずバスで甲崎まで行き、そこから経ヶ岬まで歩き、帰りはまた新井崎から鷲岬へと歩いて戻ってきた。鷲岬から山道をとって、伊根に降りてきた。結果的に道の駅は避けるコースになってしまったが、歩いているうちにそうなってしまっただけで他意はない。
 そんな舞台裏は“言わぬが花”ということもあるが、いずれにしろたいしたことではない。

▼国土地理院 「地理院地図」
35度39分34.99秒 135度15分43.12秒
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dendenmushi.gif近畿地方(2010/06/09 訪問)

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タグ:京都府
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