SSブログ

番外:休暇村妙高=妙高市大字関山(新潟県)“雪割チューリップに元気をもらいました”ってか [番外]

myoko10.jpg
myoko11.jpg
 野尻湖の周辺には、適当な宿泊施設がなかったので、迷った末に毎度おなじみの休暇村の今回は『妙高』。
 黒姫駅から、北へ谷筋を下る信越本線は、池尻川が関川に合流するところで県境を越え、すぐ妙高高原駅に着く。ここは、黒姫よりももっと大きな駅で、新潟県は妙高市となる。妙高山の山麓には池の平や赤倉など、板を履いたこともないでんでんむしでも知っている有名なスキー場がたくさんある。
 妙高山麓は、北国街道が南北に貫いていて、信越本線よりも上のちょっと高いところを走っている。だから、昔から開けていたところなのだが、なにしろでんでんむしには縁もゆかりもない地域である。
 ただ、それを言い出せば、縁があるわずかなピンポイント以外は、日本中ほとんど縁がない。だから、息子の彼女の母方が直江津だと聞いて、妙にうれしかったりする。
myoko01.jpg
 その直江津を目指して走る電車を、妙高高原の次の関山で降りる。そこまで、休暇村妙高のマイクロバスが迎えに来ているはずなのだ。関山駅からは西南西の方向に一直線に、関温泉・燕温泉へ行く道路が通っていて、休暇村はその長いスロープの途中にある。
 おばあさん4人のグループが、同じバスで一緒に乗り合わせる。どういう関係なのか、年齢は70から80というところか。女性の歳はよくわからない。上りや下りの電車でやってきて駅で落ち合ったふうである。これからは、こういったグループでの旅行も多くなるのだろう。<br /> そのなかの一人が、おばあさんにしてはなかなか好奇心旺盛で、「この辺のスギはみんな根元からしゃくれたようになっているわねえ」などと、のたまう。なかなか頼もしいおばあさんだ。
myoko03.jpg
 休暇村については、すでに何度か書いているが、もともと国有地を利用しているので、周辺環境にそれぞれ特徴がある。ここは、全国で確か12箇所くらいから始まった国民休暇村創設当時からの古参であるが、もちろんでんでんむしは初めて。スキー場を自前でもっていて、専用リフトもある。また、周辺の散策路や案内板なども、全国の休暇村と同じような仕様になっている。だが、年の半分近くが雪に埋もれるここでは、それも通りいっぺんのような気もする。案内板をつくったりプランする人がほんとに現地調査を充分にしたのだろうか、と疑問に思ったりする。
 夕食時には、山菜のてんぷらを別注文しておいた。なにかはわからないが、たまに食べる山菜とはまったく違うものもあって、その苦味も心地よい。
 着いた時には、スキー場のうえに見える妙高も少しガスが出ていて解け残りの残雪が、なにか淋しく思えたが、翌日はよく晴れた。
myoko04.jpg
myoko05.jpg
myoko06.jpg
 一番風呂に入って、朝飯前の散歩に出かける。休暇村のスタッフが案内する朝の散策というのもあるので、そういうのに参加してもいいのだが、時間が7時では待っていられない。地図を見ると、この上の関温泉の下にある大きな谷に、不動滝という表示があるので、そこまで行ってみよう。
myoko08.jpg
 スキー場の斜面は、だらだら上りで、関温泉が見えてきたところから下る道は、通行止の厳重な柵があり、おまけに「クマに注意!」の看板がある。この時分は、山菜取りの人がクマに襲われたとかいうニュースがよくある。鈴は持ってこなかったし、どう注意すればいいのか。谷に降りていく道は、赤倉温泉のほうに抜ける道なのだが、まだ雪が残っているということか。
myoko09.jpg
 不動滝まで下ると、深い谷底に降りてきたような感じがする。この谷は、妙高山直下の地獄谷から燕温泉を経て流れ下るの大田切川がつくる。現在も妙高の雪解け水が、両側から深く切れ込んでいる谷を削り続けていて、それが地図にもはっきりと刻まれている。道がいちばん低くなったところに橋がある。滝は、その下にあるが上からではそれともわからない。ここまできたからには降りてみるしかない。
 不動尊の祠があるので、滝もその名がついた、ここも修行と信仰の場であったのだが、いまでは祠の前に張り出したテラスの床は腐れ落ちてしまっていて、祠の壁に張りついて、カメラを持つ手を飛沫のなかに突き出すくらいが精いっぱいだった。
 休暇村は連休前の土曜日だが、ほぼ満室のようだったが、ほとんどの人は車で来ている。帰りの電車はまたあの特急の車両で走っている普通「妙高1号」で、関山駅まで送ってもらうよう予約しておいた。
myoko07.jpg
 玄関から外に出ると、並んだプランターの花に水をやっている人がいる。ここへきていちばんに目にとまったのは、玄関脇の首の長いチューリップだった。その姿が、いかにも去年の秋以来の数か月を、冷たい雪の下で耐えてきました、とでもいいたげにみえたのだ。
 その人に声をかけると、うれしそうに話してくれた。雪は先週までたくさんあって、やっと雪の季節が終わったところだという。この付近の雪は、一茶の柏原が“五尺”だから、ここも2メートルくらいだろうか。いえいえと、その人は首をふる。4メートルは積もるのだという。
 「チューリップはね、まだ雪があるところを突き破って蕾を出してくるんですよ」。
 へーえ。へそまがりでんでんむしは、近頃流行りのコメント「…に元気をもらいました」とかいうのが、なにか理由もなく好かんのではあるが、ここはやはりそんなところなのか。
 その人が、関山駅まで送ってくれる係だった。不動滝まで行ってきたというと、健脚を褒めてくれて、あの滝の上の橋が雪の重みで傾くのだと教えてくれた。
 妙高の麓でも、田植えはもう終わっていた。
oitosen03.jpg

▼国土地理院 「地理院地図」
36度54分46.36秒 138度10分14.57秒
myokoM.jpg
dendenmushi.gif北信越地方(2010/05/23 訪問)

にほんブログ村 その他趣味ブログ
その他珍しい趣味へ 人気ブログランキングへ
タグ:新潟県
きた!みた!印(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

きた!みた!印 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました