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323 屏風岬=七尾市石崎町(石川県)屏風瀬戸の盟主はこのワシじゃとでも言いそうな… [岬めぐり]

 前回、初めて能登の北東端、禄剛崎を目指したのは、10年前のことであった。その頃は、まだ岬めぐりも主だったところだけを回れればいいや、というごく普通の考えだったので、ほとんど禄剛崎だけが目的のような回り方をしてきたのだが、道々いろいろな町を通り歩いていると、能登の祭りにはひとつのパターンがあって、なかでも“きりこ祭り”という、絵を描いた行灯(あんどん)の親方のようなものが練り歩く祭りが、あちこちの町でそれぞれに行なわれていることを知った。
 その祭りの、能登でも最大という代表的なのが、ここ石崎町の“石崎奉燈祭”なのだという。石崎町は、漁師町でもあり、七尾でも比較的大きな町なので、それも自然のなりゆきだったのかも知れない。
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 石崎町の北東端で、七尾南湾に細長く張り出しているのが屏風岬で、小ぶりながらまるで屏風瀬戸の盟主のように、威厳のある姿をしている。(でも、ほらこうしてみると、湾岸戦争の時よくテレビで見た軍事評論家を思い出してしまったけど…。)
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 高さ24メートルほどながらその断崖の見事さ、適当な長さをもって海に突き出した感じなど、ちょっとほれぼれする岬である。岬の付け根のあたりには、なにやら塔のようなものが見える。なんだろうと思ってみると、これは構築物ではなく、ちょうどジョン・フォードがロケ地に選んだモニュメント・バレーを連想するような、岩の塔のようだ。
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 能登島大橋の南東側が、広い園地になっていて、そこを抜ければこの岬の中に入っていけるのかと思って歩いてみたが、厳重にフェンスで囲まれた岬周辺には、近づくことができない。木々の間から垣間見ると、ブルドーザーやショベルカーが掘り返された土の中においてあって、どうやらここも珪藻土の採取場らしい。その向うにはわずかに海も見えているが、そのあたりが大立崎、大杉崎になるのだろう。
 さて、となると、ここからが想像の翼が広がる…。
 地形図をみて想像ができるのは、この芝生の園地一帯も、もともとは珪藻土を掘り出した跡地なのではないだろうか、ということである。それがずっと屏風岬までつながっていて、岬だけが取り残される形となっている。
 岩の塔も、あるいは自然にできたものではなく、土を採る過程で、工事担当者の遊び心が産み出した造形なのかも知れない。
 ちょっとムリがあるが、そう考えたほうが、ずっと楽しい。
 石崎町には、現在も大中小の窯業関係の会社や工場がいくつもある。そのことを思えば、この想像はまんざら的外れでもないような気がする。
 バスは、和倉温泉駅前を経由するので、石崎町の中心市街地を通ってはいない。そして、この駅前には大証1部上場のイソライト工業株式会社七尾工場がある。ここには「イソライト珪藻土記念館」があるので、時間があれば寄ってもよかったのだが、観音崎へ行くバスに乗り遅れる訳にはいかない。
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 忘れるところだった。芝生の園地には不思議なものがあった。植えられたさまざまな木々に、ペットボトルがヒモでいくつも結びつけられている。しかも、そのペットボトルは、底の部分が切り取られているので、水を入れるためではない。
 いったいなんなのだろう。まったく、世の中には不思議なことが多い。

▼国土地理院 「地理院地図」
37度5分1.02秒 136度56分33.77秒
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dendenmushi.gif北越地方(2008/09/06 訪問)

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タグ:石川県
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