1571 ハヤ崎=土庄町滝宮(香川県)走るバスの車窓から眺めた岬を特定するのは思いのほかむずかしい [岬めぐり]
走るバスの車窓から眺めた岬を特定するのは、思いのほかむずかしい。もちろん、疑問の余地なく簡単にわかる場合のほうが多いのだが、若干でも疑問が残ると、あれこれ迷ってしまうこともある。
たとえば、このハヤ崎の場合は、先端に岩島がくっついているという見た目に明らかな特徴があるので、それと判断することは容易にできる。まず間違いないので問題なかろう。
しかし、その背景に遠く薄く長く突き出してる岬はどこのなんという岬だっただろうか。
ハヤ崎の東にあたる岬は、屋形崎鼻のはずなのだが、この岬は緩く丸く張り出してはいるが、屋形崎集落が北端に切れるところで人家も多く、ハヤ崎から見ると、ほとんどその出っ張り具合だけでは特定できない。
ひとつには、天候と光の関係もあるけれど、もともと折り重なったようになっている岬はわかりにくい。ハヤ崎からは2.8キロの距離にあるのだが、その向こうに大きく飛び出して見える岬のようなものと、完全にかぶっているので、その写真から屋形崎鼻を特定することはできない。
山が落ちてくるこの辺りがそうだろうか、という推測ができる程度でしかない。
すると、背景の先端で山が飛び出しているところはどこなのだろう。
屋形崎鼻からさらに北東には、7.5キロ先の妙見崎があるのだが、これがそうととはすんなりと思えない。この天候では到底望むことはできないだろうし…。
とすると、このいちばん奥で突き出しているのは、屋形崎鼻からは1.5キロ先、ハヤ崎からは4.4キロのところにある小島なのだろうか。屋形崎鼻の先に小島が重なって、横から見るとひとつの岬のように見えてしまっているのか。
1552 屋形崎鼻=土庄町屋形崎(香川県)大阪城残石記念公園のざんねんな石たちも眺めているだろう岬
屋形崎鼻については、トップにはこの項と同じ場所からの遠望も掲げているが、「大阪城残石記念公園」を通るところの道路から主に眺めていた。
この写真で見ると、大島がすぐ手前にあって、その向こうに屋形崎鼻があるという構図になっていた。このときの写真で見る大島と、ハヤ崎から遠くに見える岬は、比べて見ると同じ場所だとは思えない。
第一、高さが違う。小島は20メートルくらいなのに対し、こちらはもっと何倍か高いように見える。山容も緑に覆われた小島に対し、ここも石切り場のような崖が目立つ。
こう見比べてみると、見えているのは小島ではなく、やはり7キロも先になる妙見崎が見えているのだ、という結論になり、最初の判断は間違っていたことになる。
このように、最初には一見そうだと思っていても、よくよくいろいろな角度から検討してみると別の結論に至ることもある。とくにバスで通り過ぎるだけの岬の場合には、その場でじっくり観察することもできないので、あとから写真と地図とを照合しながら、岬の特定をすることになるので、なかなか簡単でもないのだ。
ハヤ崎の沖合には、岩礁が散らばっているが、ここは昔は二見ヶ浦のような岩があったらしい。それが台風か何かで崩れて、その名残だという。
▼国土地理院 「地理院地図」
34度31分16.53秒 134度11分35.77秒
四国地方(2018/10/11 訪問)
@このブログは、ヘッダー、サイドバーをも含めた、全画面表示でみることを大前提としています。スマホでご覧の場合も「表示切替」で「PC」を選んで、画面表示を切り替えてご覧いただけるとうれしいです。
タグ:香川県
コメント 0