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1291 小倉崎=鳳珠郡能登町字七見(石川県)宇出津が中心となる能登町の岬はここまでで次からは穴水町に [岬めぐり]

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 北の端、尾ノ崎に始まった鳳珠(ほうす)郡能登町(ちょう)の岬は、南の端の小倉崎で終わる。この間、能登町内の岬は尾ノ崎から小倉崎まであわせて8つ。恋路の海岸から奥能登丘陵が九十九湾を抱えて大きく張り出した東北部と、町の中心である宇出津(うしつ=この読みはATOKからは変換無視されている。下の地図でも名前が出てこない。)の市街地をはさんで、南西に流れていく海岸線をもつ。
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 山側の西はのと里山空港にかかり、北は外浦海岸まで3キロちょっとの鉢伏山(能登半島最高峰544メートル)や四辻ノ峠まで町域の中央を、外浦海岸と内浦海岸を結ぶ県道6号線が走っている。
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 前日の雨から一転して、天気は快晴。小木港の風景もまったく違って見える。岸壁のマンホールには、“内浦町”の文字がある。1955(昭和30)年から松波が中心であった珠洲郡の旧内浦町の一部として編入された小木は、その後50年間は内浦町だった。それが2005(平成17)年に鳳至郡の能都町・柳田村と、珠洲郡の内浦町が新設合併して誕生した町が、能登町なのだ。実際はもう少し複雑なのだが、あんまり細かいことを気にしても仕方がないので、大雑把にいうとそういうことになる。
 大雑把ついでにもうひとつ付け加えると、そうした合併も人口減に備え対策するためでもあったはずであるが、相変わらずこの地域の人口は減り続けている。
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 小木港からバスに乗ると、7.5キロほど西の宇出津まで行く。この路線はめずらしく乗客も多い。バスは御船神社の下から谷を登り、トンネルを抜けて真脇を通り過ぎる。ここには縄文遺跡もあるので、できれば寄りたいと考えてはいたが、うまく計画に入らなかった。
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 そこから西へはいくつかの小湾を回りつつ、海岸線を県道35号線で宇出津駅前まで行くが、ふたつの入江がある宇出津に近づいてきたところで見えてくる白い崖の岬。ogurazaki-6.jpg
 岬としては無名だが、ここには室町幕府の管領だった畠山義統の次男、棚木左門が約450年前に築いという棚木城があった。天正年間には上杉に攻め落とされたものの、その5年後には今度は前田利家に攻められて落城したという。
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 こういう岬の上に城館を構えるというのは、古代に多かったようだがこのタイプの城は、一見自然の要害のように見えて囲まれれば逃げ場がない。戦国時代も初期の頃までのものだったのではないか。現在は遠島山公園となっている岬の向こうに、小倉崎もある。
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 宇出津の“駅前”も、旧のと鉄道の名残だが、“コンセールのと”という観光案内所もある新しい建物ができて、その一角がバス乗り場になっている。ここからは、穴水へ行くバスに乗る。穴水へ行く路線はふたつあるが、時間もかかって遠回りで不便なほうの路線バスに乗らないと、岬めぐりができない。
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 ところが、定刻を過ぎてもいっこうにバスが現れない。なんと、路線バスとしてはあるまじきことながら、10分近くも遅れてきた。やっとやってきたバスの最前列の席に陣取ったのはよいが、なんとなんと横の視界が遮られるという、まことにヘンな設計になっている。バスのつくりかたももうちょっと考えて欲しいものだ。まあ、何とかなるかと考えて座ったのが甘かった。
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 カメラを下の開いている窓に向けて、左手に見えてくる小倉崎を撮ったつもりだったのだが、後でみるとやっぱり失敗で使える写真が1枚もなかった。
 これではダメだと、途中で席を後ろのほうに移動しようとしたのだが、最近は走行中のバス車内で席を移動することにうるさい。下手に動こうとすると運転手さんに叱られてしまう。近頃ではアナウンスも、車内で動くな、しっかりつかまれ、停まってから席を立て、とまことにきめ細かくうるさい。バス会社としては、年寄りに車内でひっくり返られると大変なことになるので、それだけは避けたいと懸命なのだ。こちらも、うっかり転倒して新聞種になったり騒ぎになるのはゴメンだ。
 信号で停車しているときに移動すればいいのだが、その信号も少なくなかなか停まらない。バス停も乗り降りする人がいないので、どんどん走ってしまう。
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 やっとどうにか後ろの席に移ったときには、もう小倉崎が見えるところは過ぎていて、鵜川口まできてしまったというオソマツ。まあ、それもあるけどここもバスが海岸から離れているところを走っているからなのだ。
 能登町と穴水町の町境界を過ぎた辺りから、後ろのほうを振り返って、なんとか小倉崎らしいところを撮ったのが、冒頭の1枚である。

▼国土地理院 「地理院地図」
37度15分24.19秒 137度5分37.75秒
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dendenmushi.gif北越地方(2015/09/14 訪問)

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タグ:石川県 歴史
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