1214 安部崎=名護市字安部(沖縄県)ジュゴンが棲むといわれていた大浦湾の東に細長い岬と島が… [岬めぐり]

沖縄自動車道は宜野座ICから北へは山に入り、東海岸から西海岸の許田ICまで行くが、その先は国道58号線に接続して名護市街地に入る。名護市の東海岸にある岬を、加地味崎、辺野古崎と拾いながら北へ向かってきたが、国道320・329号線は、沖縄本島を東西に横断するので、辺野古の大きな出っ張りの付け根にある二見からは、国道331号線に入ってさらに北上を続けなければならない。
ここから北の東海岸は、バス路線もグンと本数が減ってしまうので、行ったり来たりや、途中で降りて次の便を待つということができない。ひたすらバスに乗って、車窓からの岬チェックになる。

名護バスターミナルから、78番東村(ひがしそん)役場前行きのバスは、なんと早朝の05:50発である。この後の便はもう夕方までない(!)ので、とにかくこれに乗って折り返してくるしかない。
沖縄は東京よりもだいぶ夜明けが遅くなる。まだ活動を始める前の市街地を抜けて、西海岸から東海岸に出る。二見から杉田、大浦と橋を渡りながら下ってきて、瀬嵩、汀間と小さな集落をつなぎながらバスは走る。

安部崎はその東に大きく飛び出た細長い岬で、そのすぐ先に安部オール島というふしぎな名前の島がある。安部オール島と安部崎は、元々ひとつながりで、何らかの事情で途中でふたつに分かれてしまった…。地図ではいかにも、そういう感じである。

だが、その様子を写真に捉えることは、バスの車窓からではあまりうまくできなかった。地図では道路も海岸近くを走っているので、この辺りから見えそうだと見当をつけて計画を立てるのだが、実際に行ってみて、バスに乗ってみると、思わぬ障害物などがあったり、ロケーションが予想と違ったりでうまくいかない。こういうところが、一発勝負のバスの岬めぐりではありがちなのだが、いたしかたない。
だから、安部崎らしいところは、2か所2枚の写真しかない。
名護から辺野古へ向かうときに、ちょっとだけ海が見えるところがあって、そこから安部崎をわずかに望むことができる。バスの便と時間は異なるが、これがまず冒頭に掲げた1枚…。遠目ながら、岬と島がはっきりわかる。
この辺野古の岬がある台地は、標高50〜60メートルはあるので、わずかな切れ目から海と安部崎が遥か下のほうに見えていた。


そこから、国道331号線に入ったバスが、海岸に降りてきて、二見大橋、大浦橋を渡って、瀬嵩から汀間に入るまでの間に、どうにかフロントガラスの向こうに遠く安部崎と島が連なっているのが見えたが、それもほんのわずかのことだった。瀬嵩は、沖縄本土復帰から43周年の2015年5月15日、平和行進がスタートしたところだ。

東の安部崎と西の辺野古崎の間に、抱え込まれたようになっているのが大浦湾である。辺野古崎を東から望むことになる海岸には、「ジュゴンを守れ!」というような主旨の立て看板もあった。

そうだった。この海域は、ジュゴンの生息地域でもあったのだ。辺野古移転問題がもっぱら政治問題化してからは、あまりその情報も出なくなっているので、現在ジュゴンがどうなっているのかはわからない。

河口のつくる入江がある汀間は、その名がどうしてついたかをいかにもと納得させる。そこからバスは、海岸を離れて山の中に入って行く。この海岸の上にはリゾートがあるので、それを北に大きく迂回して331号線は走る。
▼国土地理院 「地理院地図」
26度32分5.23秒 128度5分40.17秒




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