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1958☆『思い出の索引』★でんでんむし@アーカイブス☆わたしたちが生きてきた時代とは… [年表]

われわれはどこから来て、どこへ行こうとしているのだろうか…? 
 
1958mark.jpg昭和33年 戊戌(つちのえいぬ)
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◯米の第1号人工衛星打ち上げに成功。陸軍の3号機も打ち上げ。
◯仏、ド・ゴール内閣成立。国民議会は6か月の期限付き全権委任。
◯米の原子力潜水艦ノーチラス号が、北極の潜行横断に成功。
◯ソの共産党中央幹部会が、元首相のブルガーニンを除名。
◯フルシチョフがアイゼンハワーに対し「中国への攻撃はソ連への攻撃と見なす」と警告。
◯ソのパステルナークにノーベル文学賞。受賞は拒否される。
◯米、大陸間弾道弾の試射に成功。
◯仏で新憲法公布。第五共和制へ。ド・ゴール大統領に就任。

◯エジプトとシリアが合併して、アラブ連合共和国となる。イエメンも加わって連邦制に。
◯レバノンのトリポリで反米暴動が全国的な反乱に発展。
◯イラクで軍部のクーデター。ファイサル王朝が倒れカセム首相の共和国に。
◯米海兵隊がレバノンに上陸。英落下傘部隊がヨルダンに降下。
◯フルシチョフが中国を訪問し、毛沢東・周恩来と会談。
◯国連総会でアラブ10カ国共同提案のレバノン・ヨルダン解決案を全会一致で可決。
◯中国が金門島を大規模砲撃。米軍が台湾・沖縄に大兵力を結集。
◯レバノン・ヨルダンから米英軍が撤退。
◯蒋介石・ダレス共同声明で本土侵攻を否定。
◯朝鮮から中国人民義勇軍が撤退。
◯スーダン、セネガルなど、アフリカの仏植民地がそれぞれ仏共同体内共和国を宣言。

◉インドネシアと平和条約・賠償協定調印。
◉第4次となる日中貿易協定調印に、国府が抗議。
◉文部省が小中学校の「道徳」教育の実施要綱を通達。
◉米英ソ三国に核実験停止要求の口上書を伝達。
◉自民岸・社会鈴木の両党首が、不信任案上程による衆議院解散で一致。
◉長崎切手展で中国国旗汚辱事件。中国側が商談停止契約取消しを通告。
◉話合い解散の選挙結果、自民278・社会166。第二次岸内閣。
◉総評・日教組が勤評反対の統一行動。
◉安保改定交渉。警職法改正案。
◉岸首相がNBC放送で「憲法第九条は廃止の時」と語る。
◉警職法反対国民会議を結成。
◉衆議院本会議で会期延長を抜き打ち強行採決。社会党登院拒否。
◉両党首会談で、警職法は審議未了で妥協。
◉自民党反主流派の三閣僚(池田勇人・三木武夫・灘尾弘吉)が辞任。

・この年に亡くなった人にはこんな人も…。徳永直。横山大観。久保栄。山川均。戸田城聖。木村荘八。ジョルジュ・ルオー。ロナルド・コールマン。アンリ・ファルマン。モーリス・ド・ヴラマンク。タイロン・パワー。ヴォルフガング・パウリ。

◎紀阿海峡で和歌山=小松島航路に就航の「南海丸」が沈没、167人死亡。
◎富士重工が軽自動車スバル360を発表。
◎道路公団の世界初の海底国道トンネル、開通式。関門国道トンネルは着工から21年で開通。
◎神宮外苑の国立競技場が竣工。
◎台風22号で中伊豆・関東に被害。死者行方不明1,269人。狩野川が氾濫、公式に「狩野川台風」と命名。
◎一万円札発行。
◎東京タワーが完成。高さ333メートルはエッフェル塔を抜いて世界一。
◎アラビア石油がクウェートの海底油田開発で国王と協定に調印。
◎国鉄東海道線、東京=神戸間に特急「こだま」を運行。
◎熊本の阿蘇山が大爆発。観光客12人が死亡。
◎B・C級戦犯18人が巣鴨拘置所を仮出所し、巣鴨プリズンは閉鎖。
◎静岡。下田沖で全日空機DC3型機が墜落、死者33人。
◎第2次南極観測隊が悪天候で昭和基地に近寄れず。越冬を断念するが15頭のカラフト犬を連れ帰ることができず置き去りになる。
◎東京大空襲で焼失していた、東京・浅草の浅草寺本堂が再建落成。
◎日本新聞協会加盟のマスコミ各社は、皇太子妃の正式発表まで報道規制を敷いていたが、「週刊女性」が“正田美智子内定”を掲載し問題化。

◎テレビ受信契約数が100万台を突破する。
◎日本ビクターがステレオレコードを発売。
◎米軍向けだったレタス、セロリ、カリフラワーなどの洋野菜が、家庭にも浸透し始める。
◎渡辺製菓が「粉末ジュースの素」(無果汁)を発売。粉末ブームの先鞭。
◎日清食品が「チキンラーメン」を発売。インスタント食品の先駆け。
◎1本(?)270円のプラ製の輪をお腹や腰で回す「フラフープ」が爆発的人気に。しかし、体に悪い影響があるとの風評が立って、あっという間に下火になる。
◎ラジオ東京(TBS)のテレビドラマ「私は貝になりたい」(岡本英彦:演出、橋本忍:脚本、フランキー堺:主演)が話題になり、芸術祭賞も受賞。
◎紙芝居が減少し、貸本屋のマンガが人気に。
◎マルサン商店が初の国産プラモデルを発売。
◎東京日劇でウエスタン・カーニバル開催。ロカビリー・ブーム。
◎日本シリーズで読売に三連敗の西鉄が、稲尾の連投で四連勝で日本一。

■流 行:フラフープ・サックドレス。
■テレビ:バス通り裏・事件記者・光子の窓・月光仮面・私は貝になりたい。
■邦 画:木下恵介/楢山節考・市川崑/炎上・豊田四郎/駅前旅館・野村芳太郎/張込み・薮下泰次/白蛇伝(初の長編色彩動画)
■洋 画:ルイ=マル/死刑台のエレベーター・ピエトロ=ジェルミ/鉄道員・ジャック=タチ/ぼくの伯父さん・ジョン=スタージェス/老人と海・ウィリアム=ワイラー/大いなる西部・セシル=B=デミル/十戒・キャロル=リード/鍵。
■ 歌 :松山恵子/だから言ったじゃないの・若原一郎/おーい中村君・島倉千代子/からたち日記・平尾昌章/星はなんでも知っている・ダイアナ。
■ 本 :山本周五郎/樅の木は残った・松本清張/点と線・石川達三/人間の壁・高見順/昭和文学盛衰史・阪本藤良/経営学入門。
■ことば:いかす・しびれる・団地族・ながら族・神さま仏さま稲尾さま。
 
❖年表の元ネタ主な参考資料三省堂『コンサイス世界年表』三省堂編修所編。河出書房新社『昭和・平成 家庭史年表』下川耿央・家庭総合研究会編。小学館『昭和・平成 現代史年表』神田文人編など。

dendenmushi.gif(2014/12/02 でんでんむし蛇足の記)
 祖父の容体が悪化して、広島市民病院へ入院するとき、叔母が車をでんでんむしが卒業して正式に勤務を始めたばかりの事務局のある建物の前まで連れてきてくれたので、最後になんとか安心させることができた。叔父のお陰である。
 そして、でんでんむしの高校卒業と就職を見届けるまで待っていたかのように、3月の末というのにめずらしいほどの大雪が降って冷え込んだ朝、祖父はその生涯を終えた。原爆被爆者の救済措置は、やっとその年から制度が始まろうかという段階で、それは間にあわなかった。
 広島市の中心繁華街八丁堀は多くの映画館が集っていたところでもあったが、その一角に「文映」という広島ではちょっと有名な映画館があった。高校時代に超満員の立ち見で「エデンの東」を観たのもここだった。洋画の主だった作品を封切り上映するほか、合間では名画座のような役割をしていたが、初めての職場は、その映画館にくっついた別棟にあった。
 事務局では、会員に配布する機関紙兼映画の公開封切り予定表を編集する仕事もあった。原稿は、会員のなかの委員会が毎月推薦映画を選定して、その紹介やらなにやらの原稿を委員に書いてもらう。
 自分で原稿を書くことは少なかったが、印刷物にするまでの一切と、それを会員に配布するのも月に一度の仕事だった。また、推薦映画の割引券のデザインを考えてつくるとかもしたが、こういう場合はあらかじめ上映館に回ってくる、ちらしなど宣伝に使えるカットやロゴや写真などをもらってくる。
 でんでんむしが初めて世間の風にあたったとき、その仕事を通じて、さまざまな職場の映画好き・映画通の人々と知りあえたことは、滅多にない幸運だった。ひとつの会社で同僚や上司と知りあうという以上に、これは勉強になったと、後からは理屈がつく。
 やはりその頃が全盛期ではなかったと思われる、「キネマ旬報」や「映画評論」「スクリーン」などの映画雑誌を毎号見ながら、そういう人々が映画の話をするのを聴くのも楽しかった。
 そんな人の中には、市役所に勤めているTさんという人もいた。この人も中学の動員中に被爆していて、ケロイドを隠す包帯をいつも手に巻いていた。すっと後のことだが、テレビで原爆資料館の館長としてTさんの姿を見て懐かしかった。
 そればかりではなく、もちろん料金を払っても観たが、多くの場合映画がタダで観られるという仕事上の余禄もあったのが大きい。
 ここで働いたのは2年にしかならなかったが、その間に年間では200本ぐらいの映画は観ていた勘定になるだろうか。この頃には、“3本立て”というのもあったが、さすがにこれはくたびれた。
 名作も駄作も、映画はどんな映画でもそれなりに楽しみ方があって、おもしろい。 そう思えるこの頃がいちばんよかった。
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タグ:年表
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ハマコウ

おはようございます

映画のおもしろさ
歳を重ねてきたこの頃になってようやく少しずつ分かるようになりました

「名作も駄作も、映画はどんな映画でもそれなりに楽しみ方があって、おもしろい。」
と言えるようになりたいと思います
by ハマコウ (2014-12-03 04:36) 

dendenmushi

@ええっハマコウさん、そうなんですか。きっと深い観方、味わい方をなさっているからでしょうね。
われわれのこの頃は、乱読ならぬ“乱観”でした。いい映画だけ観るというのは、むずかしい。それに批評家が褒めても、さっぱりわからないのやおもしろくないのもある。だからなんでも観た…。
でも、今は違います。CSなどではくだらない映画を最後までみせられるとハラが立ったりするので、適当に飛ばしながらちょこちょこみて、これはこういう映画かがわかればそれでいい。同時に3本くらい並行してみる“雑観”ですね。
by dendenmushi (2014-12-03 07:54) 

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