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1922☆『思い出の索引』★でんでんむし@アーカイブス☆わたしたちが生きてきた時代とは… [年表]

 われわれはどこから来て、どこへ行こうとしているのだろうか…。この言葉を本のタイトルにしているのが、関野吉晴さんである。『グレートジャーニー全記録』(毎日新聞社、2006年刊)では、①移動編 我々は何処から来たのか/②寄り道編 我々は何処に行くのか、としているが、これもその冒険の壮途へのはなむけにもまとめにもぴったりなのだろう。
 また、ゴーギャンの絵を使っているのはNHKで、連続して流していた『シリーズ世界遺産100』のタイトルに使っていた。個人的には、これと世界遺産を結びつけるのは、ツー・クッションぐらい必要なようにも思うが、まあそれもありなのだろう。
 でんでんむしが、この言葉に行き着いたのはずっと昔のことで、なんで啓発されたのかもよく覚えていない。だが、その興味の持続する延長線上に、歴史があり、生物学があり、考古学があり、地質学があり、天文学があり、そして…SFがあったのである。
 年表ほど具体的にその一面を捉えて展開してくれるものは、ほかにないようにも思うのだが…。

1922mark.jpg大正11年 壬戌(みずのえいぬ)
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◯ワシントン海軍軍縮についての四か国条約・中国に関する九か国条約が調印される。
◯ヨシフ・スターリンがロシア共産党書記長に選出される。
アイルランド共和軍が、アイルランド最高法廷を襲撃しダブリンの戦い。アイルランド内戦勃発。
◯伊ファシスト党がローマ進軍占拠、ベニート・ムッソリーニが首相に就任。
◯トルコ革命でスルタン制を廃止、メフメト6世が亡命(オスマン帝国の滅亡)。
◯アイルランドの南部26州でアイルランド自由国が成立(グレートブリテンおよびアイルランド連合王国から離脱)。
◯ソビエト社会主義共和国連邦USSRの成立を宣言。
◯張作霖が東三省の独立を宣言。自ら保安総司令となる。
◯広東でクーデター。孫文は上海へ脱出。
◯中国共産党が国民党との連合を決議。
◯ハワード・カーターが“王家の谷”ツタンカーメンの墓を発見。

◉ワシントン軍縮条約に基づき九隻の軍艦(土佐など)の建造を中止。
◉治安警察法の改正で婦人の政談集会参加を認める。最初の婦人政談演説会開催。
◉政府がシベリア派遣軍の撤兵を声明。
◉海軍軍縮計画・陸軍軍縮計画を発表。
◉堺利彦・山川均らが日本共産党を非合法下で結成。
◉沿海州派遣軍の撤退が完了。
◉日本軍の青島からの撤兵が完了。青島行政府を引き渡す。
◉横須賀海軍工廠で空母「鳳翔」を建造。(世界で初の航空母艦として起工され就役する。搭載機22機)

・この年に亡くなった人にはこんな人も…。大隈重信。山県有朋。森鴎外。宮崎滔天。アレクサンダー・グラハム・ベル。マルセル・プルースト。

◎マーガレット・サンガー来日。ただし、内務省は産児制限の公開講演禁止を条件に入国を認める。(しかし、婦人は「戦争と人口論」の演題で産児制限を説く)
◎アルベルト・アインシュタインが改造社の招聘で来日。相対性理論がブームに。
◎赤化防止団が結成される。
◎武蔵鉄道が池袋=所沢間電化。「西武鉄道」に社名変更。
◎目黒蒲田電鉄(後の東京急行電鉄)設立。
◎田園都市会社が東京府荏原郡で宅地造成開発。
◎電灯の普及率が70%に。
◎山手線が4両編成で運転される。
◎北陸線の市振=親不知間で雪崩により列車が埋没、死者71人。
◎北海道函館市で大火、2140戸
◎北海道全域で大水害。死者170人、流出家屋872戸
◎長崎県島原半島南部で地震、死者26人、全壊家屋195戸。
◎長崎造船所で軍縮により大量解雇。3万余が失業。
◎道路法が改正され郡道廃止、国道の直轄工事開始。
◎江崎利一が合名会社江崎(後の江崎グリコ)を設立。“一粒300メートル”と“栄養菓子グリコ”を発売。
◎大阪毎日新聞社が記者の服装は洋服(和服を禁止)にするよう指示。
◎北海道札幌の帝大前竹家食堂がラーメンを発売(さっぽろラーメン)。

◎三省堂『袖珍コンサイス英和辞典』刊行。
◎「旬刊朝日」創刊され、すぐに「週刊朝日」と改題。
◎「サンデー毎日」創刊。
◎小学館が設立され「小学五年生」小学六年生」創刊。
◎芥川龍之介『トロッコ』。
◎三浦環『恋はやさし』流行。京橋にダンスホールができダンスが流行るが、警視庁が取り締まり。
◎流行歌:流浪の旅・ピエロの唄・馬賊の歌・インターナショナル。童謡:赤とんぼ・黄金虫・かやの木山など。

dendenmushi.gif(2014/08/08 でんでんむし蛇足の記)
 年表には入れていなかったのだが、この前年には阿寒湖のマリモとかと、この年には山口県の秋芳洞や青森県八戸のウミネコ繁殖地などと、多くの史跡名勝や天然記念物の指定が行なわれている。
 岬めぐりで各地を訪ねるとき、地理院地図で「∴」マークがついているところによく行き当たる。その都度取り上げたりスルーしたり適当に応接しているのだが、それらの多くがこの大正時代に指定されたものであるらしい。
 この頃、各地域の特徴やそのよさの見直しが行なわれたようで、教育にもそれは積極的に取り入れられたらしい。
 この方針はしばらく続き、この次の年には長野県・富山県などのライチョウとか、高知県は土佐のオナガドリなどの指定が続いていく。
 警視庁がダンスの流行を取り締まるというのも、今のクラブ規制問題とまったくいっしょである。この頃の警視庁は「おい!こら!」式で、やたら禁止事項を乱発していたきらいもある。なかでも、左翼思想の取り締まりにはきわめて熱心であった。
 芥川龍之介の『トロッコ』って、どんな話だったけ? 思い出せないのだが、実際にでんでんむしのこどもの頃(この年からは30年くらい後)には近所の山にトロッコが仮設してあり、よく危ない遊びをしていたものだった。警視庁も止めない(管轄外だけど)し、親もほったらかしだったのだが、よく事故が起きなかったものだ。
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タグ:年表
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