744 荒崎=海南市下津町大崎(和歌山県)数多くの半島や微妙な出っ張りが幾重にも入り組んでいる和歌山は… [岬めぐり]
和歌山県の岬めぐり、今回で終わらせるべく意気込んできたが、不測の事態もあったりして、なかなか計画通りにうまくいかないところがいくつも残ってしまった。
なにしろ、和歌山県は岬の数では6番目だが、1位の長崎県(632)と2位の鹿児島県(350)の九州勢と北海道を別にすると、愛媛県(213)、山口県(161)次ぐ131の岬がある。瀬戸内の島嶼部を抱える愛媛・山口の両県との違いは、和歌山では島は少なく、名前も崎と鼻がほとんどで、「岬」とつくのは潮岬だけというのが、特徴的で目立っている。
海岸線が長い和歌山県は、数多くの半島や微妙な出っ張りが幾重にも入り組んでいるため、これをめぐるのは難事業なのだ。
さっそくに、出だしから難関にぶつかってしまった。
この前の和歌山県の岬めぐりでは、和歌山市の南隣にある海南市のコーゾウノ鼻までで終わって、日高町まで途中が飛んでいたので、これをつなげることから始めなければならない。
海南市の西の外れの下津町大崎には、荒崎という名の岬があるのだが、ここへ行く道がない。バスも大崎までは通っているがはなはだ不便である。前後の計画の都合から、ここは、和歌山港辺りからの遠望が利くのではないかということと、紀勢線の車窓から、下津町大崎付近が望めるのではないかと期待した。
たまたま、今回は和歌山港に面したある工場を訪問する予定もあったので、そのついでにと思ったのだが、そううまくは問屋がおろさない。
工場内はマイクロバスに乗っての見学で、勝手に降りるわけにいかず、車内からかろうじて撮った写真も、これが荒崎だというには、いささか面目ない。それでも、かろうじて小さな島が二つ並んでいる。島は、有田市に属する地ノ島と沖ノ島であろう。この手前が、荒崎にあたる。…とそのときは思っていたのだが、あとでよく見ると、手前の岬と向うの島の陰影が違いすぎる。形もくびれがあるので荒崎とはいえそうにない。
翌日は、駅ビルにくっついたホテルを出て、紀勢線を下り、まずは下津駅まで行く。その途中、冷水浦を過ぎ、コーゾウノ鼻を通過する辺りから、前方に高通山が海に落ちる海岸線が見える。この先端が荒崎なのだが、これも車窓からこれがそうとは言い切れないくらい、海岸線が微妙に南へカーブしている。
この写真に写っているのは、下津町大崎には違いなのだが、荒崎はまだこのずっと先ということになる。
加茂郷駅から大崎まで行くバスに乗ったとしても、荒崎は見えない。はなはだ、頼りないことになってしまったが、結局、この岬が見えるとおぼしき場所は、この程度しかないのだ。
▼国土地理院 「地理院地図」
34度8分6.88秒 135度7分29.54秒
近畿地方(2011/10/04 訪問)
ほんと複雑な地形ですね。
それがまた魅力的に感じます。
by ナツパパ (2012-02-08 16:27)
@まあね、日本の海岸線はどこでもいくらか同じようなことがあるのですが、やはり和歌山のこの付近は、特別ですね。
by dendenmushi (2012-02-10 08:15)