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530 角谷岬=須崎市下分乙(高知県)見えないけどベルトがスゴイ日本最大規模の石灰石鉱業所がある岬 [岬めぐり]

 日鉄鉱業という会社は、岬にも縁がある。日本では、石炭をはじめとして閉山・廃坑が続いてきたので、今ではもう数少なくなってしまったのであろう鉱山会社である。
 その名前ですぐに思い出すのは、青森県は下北半島東端の尻屋崎である。
 尻屋崎へ向かう途中では、必ずその工場設備のそばを通り、ベルトコンベアーの下をくぐり抜けなければならないのだが、そこでは確かセメントなどの原材料になる石灰石を掘り出し、船で積み出していた。
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 ここ、角谷岬でもそれと同じく、日鉄鉱業の鳥形山鉱業所の港湾施設がある。ここが貯鉱場と積出し港になっているようで、角谷岬の北側一帯は、広く埋立地が続いていて、その多くをこの鉱業所が占めているようだ。
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 角谷岬も、中ノ島からの遠望と、須崎湾方面から眺めた車窓写真になるが、遠目にもかまぼこドーム状の白い大屋根が目立っている。
 うン? 「鳥形山」とな? それはいったいどこにある山なのじゃ?
 付近を地図でみてもわからない。わからないはずで、その山は、なんとここから北西方向に23キロも山中に入った県境の四国カルスト付近にあるのである。カルストだから、当然ここも石灰石を採石しているようだ。
 23キロもの距離を、しかも山また山の中を、どのようにしてこの岬まで運んでくるのだろうか。
 Yahoo地図では、つい数日前までは索道の線が山の上に真っすぐ、はっきりと描かれていたのだが、今朝みるとそれが見事になくなっている。トンネル表示もないのは気に入らないが、どうやら、新年度を期してデータを一新したらしい。
 国土地理院の地図では、これは索道などではなく、地中のトンネルであることが、明記されている。
 20キロ以上もトンネルを通し、そこをコンベアーで運んでくる、というのもすごいが、この日鉄鉱業の鳥形山鉱山というのが、なにしろ日本一の規模というだけあって、大変なものらしい。
 この日鉄鉱業のホームページを見ると、鉱石部門の冒頭にその写真が掲げてある。石灰石の採掘現場は切羽といいい、いわゆる露天掘りが多いようだが、山全体が広範囲に白い。写真が小さ過ぎるのが残念なくらいである。
 石灰石と鳥形山鉱山については、詳しくはそのホームページに委ねたい。また、業界団体として石灰石工業協会というものがあり、このホームページも付加体と石灰石の関係を、わかりやすくちゃんと説明してくれているので、一見の価値あり、とお勧めしておきたい。(つい、よけいな老婆心で書いてみるだけなのだが、こういうブログ文中にリンクボタンをつけていても、そのボタンを押す人はおよそ閲覧者の5%にも満たない、ということが前項529の「四万十帯の岬めぐり」の結果で確認された。ブラウザの「戻る」ボタンを押せば、ちゃんとここに戻ってこられるので、迷子になる心配はいらない。リンクボタンも、どんどん押してみてくださいよォ。)
 前項で述べた言い訳の通り、須崎から先はちょっとスキップして、次に降りるのは四万十市の中村である。
 須崎の駅を出た土佐くろしお鉄道の宿毛行きの特急電車は、どんどんスピードを上げて走る。駅と角谷岬の間には、かわうそが出たという新荘川が流れ、その手前の国道トンネルには“かわうそトンネル”という名前までついているのだが、窪川までは土讃線を走る電車は、海寄りの鉱業所の近くを通過する。
 あわよくば、車窓から角谷岬の姿も捉えられるのではないか、という淡い期待は…。
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 それにしても、前項といい本項といい、よくもまあこんな出来損ないの写真を堂々と掲げるものですねえ。こんなブログは、めずらしい。ほかにはあるまい。(威張ってどうする!?)

▼国土地理院 「地理院地図」
33度22分37.99秒 133度16分47.44秒
kakutaniM.jpg
dendenmushi.gif四国地方(2010/01/22 訪問)

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タグ:高知県
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