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531 道崎=四万十市下田(高知県)川面水に雲を映す“流石の清流”に感激してはみたが… [岬めぐり]

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 これも、バスの車窓から眺めるだけになってしまったが、道崎は四万十川の左岸河口に位置する岬である。
 高度はなく、地図でみると、岬から北にかけて海側の広範囲な一帯は、大規模公園になっているようだ。
 どちらかというと右岸のほうがより岬らしい姿形をしているが、そこには名前がついていない。名前といえば、河口付近には大きな砂洲があるし、角崎、実崎、間崎、初崎と、「崎」のついた字地名が残っている。これもなんとなく、この複雑な流れをする大河が、河口付近ではさまざまにその地形を変えながら流れ続けてきた歴史を、暗示しているのかも知れない。
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 四万十川という川が、全国的によく知られるようになったのは、いつのころからだろうか。おそらく「最後の清流」というキャッチフレーズが、広く使われるようになってからのことではないか。
 「S」の字を左右(「上下」でも同じことだけど。いや、それよりも「左右・上下」ではなく、「縦軸・横軸」というべきだな。)に反転させたような基本形が、細部では微妙な蛇行を小刻みに繰り返して山の間を流れ下る。この川の名が「四万十帯」という大きな地層の名前になっているのも、なにかそれなりの理由があるのだろう。
 中村にやってきたのは、これが二度目になる。最初はもうだいぶ昔のことになるが、人並みにいちばん近間にある沈下橋まで行ったことがある。今回は岬めぐりがメインだが、可能ならばもっと上流までバスで行って引き返してくることも考えてみた。ところが、これがうまくいかない。
 それどころか、メインの岬めぐりが、まったく当初の思惑通りにいかなかったので、沈下橋どころではなくなってしまった。
 海岸には、黒潮町の土佐入野から四万十市の双海にかけて、いくつかの岬があるので、これを回ることも考えていた。これが、バスの便が悪くて一日かければなんとかなるが…という感じで、今日のうちに足摺岬まで行くという計画とは両立しない。
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 レンタサイクルも、駅にあるはずの貸出し案内所が移転してしまっていて、めんどくさくなってしまった。今回は、中土佐町、四万十町、黒潮町といったところの険しい海岸の岬を、海岸から遠く離れて走る電車で通過してきたのに続き、やはりこれも断念し、またの機会に譲らざるを得ない。
 もともと、計画までいかない思惑の段階から、宿泊地と宿泊地の間に距離があり過ぎたのだ。
 こうなればもう、早く足摺岬まで行って、そこでのんびりするのが最良の選択だ。
 今回の高知南西部の岬めぐり計画は、初日の出だしからつまづいてさんざんに狂ってしまってきたが、それもまたいいじゃないですか。ほんとうに負け惜しみではなく、そういう状況もまた楽しいと思えるようなゆとりも、最近はなんとか保てるようになった。
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 四万十市の岬も沈下橋もあきらめると、駅前のバス乗場から、余裕あり過ぎで足摺岬行きのバスを待つことができる。バス乗場の前にある広告をみると、『釣りバカ日誌』の四万十川ロケが行なわれた場所も、名所になっているようだ。
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 バスが四万十川に沿って下っていくと、いちばん下流に架かる橋である四万十大橋を横目に過ぎる。だんだん川幅も広くなっているはずだが、中洲があるのでそうも見えない。水中に立って、漁をする人の影も見かける。
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 走るバスの車窓から撮った写真なのに、鏡のように雲を映す川面が、なんともきれいである。めずらしくバスの窓ガラスがちゃんと掃除してあったという滅多にない幸運に遭遇したのも感動的だし、なによりも“流石の清流”ということのご利益に感謝するべきだろう。もっとも、川面の鏡像と水のきれいさは、直接には関係がない?

▼国土地理院 「地理院地図」
32度56分36.02秒 132度59分58.13秒
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dendenmushi.gif四国地方(2010/01/23 訪問)

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タグ:高知県
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