1579 甲崎=土庄町豊島家浦(香川県)ここも「甲」が「兜」の意で用いられて混同されて定着したものか [岬めぐり]
豊島家浦(てしまいえうら)でも豊島唐櫃(てしまからと)と同じように、集落が浜と岡に分かれている。家浦浜のほうは、港に近い付近が住宅密集地で、その周囲に人家が続いている。そこから南へ島内を周回する道路に沿って、標高10メートルから30メートルくらいにかけて、家浦岡の集落が続く。
東北の岬めぐりで、集落と港を完全に分離して、狭い海岸には民家の一部と浜小屋くらいしかおいていない、ほとんどの住宅は港から離れた高台にあるという場所も複数あったが、ここの場合はいわゆる高台移転や津波の影響を避けるためというわけではないようだ。
唐櫃の場合には浜から丘まで山坂を越えていかなければならず、若干距離も離れていたが、家浦の場合はごく自然に浜から緩い斜面の岡に上って集落が伸びていったような感じなのだろう。
甲崎は、家浦の港から1.6キロの西にある。三角形のとんがり帽子のような84メートルの山があり、その形状から付いた名前だと思われる。これをどう読むのか、はっきりしないのだが、「こうざき」よりも「かぶとざき」と読むほうが、ここの場合ピッタリするかもしれない。
Wikipediaによると、「元来、『甲』は鎧、『冑』は兜を表していたが後に混同され、甲が兜の意で用いられる事もある。」のだそうだ。とすると、ここの甲崎も混同組の一例で、兜のような形の岬としてこういう名になったと考えられるからだ。
家浦港に入港の前後に、甲崎は西側に眺められる。家浦浜から西には、道路も途中で終わっていて、岬の周辺には人家も何もない。
唐櫃と家浦と、小豆島にまたがる土庄町である豊島での二つの寄港地に寄ったフェリーが、次に目指すのは終着の岡山県玉野市の宇野港となる。家浦港から宇野港までは、島と島の間をすり抜けるようにして西へ向かうことになる。
甲崎のさらに西側、遠くには、フェリーの行く手を遮るように大きく島影が見えているが、これは井島。まずはこの島を南(左手)に回り込んで行かなければならない。
甲崎の緑とは対照的に、井島の山肌はなんだか焼けただれているように見える。
▼国土地理院 「地理院地図」
34度29分20.85秒 134度2分36.24秒
四国地方(2018/10/12 訪問)
@このブログは、ヘッダー、サイドバーをも含めた、全画面表示でみることを大前提としています。スマホでご覧の場合も「表示切替」で「PC」を選んで、画面表示を切り替えてご覧いただけるとうれしいです。
タグ:香川県