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1527 五斗崎=淡路市深草(兵庫県)港も集落もなんにもないがいろいろな想像をかきたててくれる岬 [岬めぐり]

 続いては、明神崎の出っ張りからは、南南西方向に2.5キロほど下ったところにあるのが五斗崎である。
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 五斗崎は、海岸を走る道路がそこだけ急に折れ曲がっているところで、江井崎も明神崎も、西浦の港と集落がある場所ではどれも同じような地形になっている。ただ、規模はだんだんと小さくなっていき、五斗崎ではほんの小さな出っ張りであるために、その内側に港や集落を抱えるだけの十分な凹みができていない。
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 そのため、五斗崎にはただ岩の出っ張りと、そこを15メートルの高さで、カーブしながら回り込んで走る道路しかない。道端に地蔵さんか何かのような祠があるのが見えたが、地図には神社マークはない。それから想像されるところでは、事故の現場につくられた交通安全の願いが、形になって残されているものではないだろうか。
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 海岸も段丘のように崖が立っているので、深草の集落は海岸には発達せず、内陸に引っ込んでいる。
 淡路市の領域は、細くなった淡路島が明石海峡に面した北側の東西を占めているが、西側はここ深草までで、その境界線は五斗崎のすぐ南に引かれるている。その南側は洲本市五色町になる。
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 岬が境界線に使われることは、極めて一般的なことでめずらしくもなんともないのだが、ここではめずらしいことに岬の出っ張りの上を境界線が走って二分していない。つまり、五斗崎の出っ張りそのものは、まだ丸々淡路市の領域になっている。
 淡路市と洲本市の境界線は、五斗崎の頂点からは南に80メートルもずれたところに引かれている。
 これは、地図を見るとその理由が推測できる。市境界線はため池の間を縫って東から西にくだってくる、低くて細長い尾根の上に引かれている。その尾根の先端は、10メートルくらいの高さの崖に押しつぶされたようになって、そのまま西の播磨灘へ落ちている。五斗崎の出っ張りは、大きく捉えて見ると、その境界の尾根の北の端にあたる。
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 境界線が北の五斗崎には向かわないで、西の海に真っ直ぐに落ちているのは、それなりの理由があったものだろう。
 地図から想像できることは、この海岸の斜面を削って、そこに道路が敷設される前には、境界をまっすぐ西の海に引っ張っていくような地形が、ちゃんと存在していたのではなかろうか、ということだ。
 それが、この付近の海岸線を直線のようにしてしまう作用が働いて、消されてしまったのではないか。それで、五斗崎と呼ばれるようになる出っ張りだけが残って目立つようになった。
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 そんなふうにも考えられる。
 岬を回り込んで南に向かうバスのフロントガラス越しには、都志の港と集落が見えてくる。都志港の目印のように、大きく立っている風力発電の風車があるが、それはもう五斗崎を目にするようになったところからずっと見えていた。
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▼国土地理院 「地理院地図」
34度25分40.00秒 134度47分17.55秒
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dendenmushi.gif近畿地方(2018/10/09 訪問)

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タグ:兵庫県
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