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1566 権現崎=小豆島町神浦(香川県)これはもう「人の褌で相撲を取るの巻」になってしまったな [岬めぐり]

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 何度か書いている通り、でんでんむしの岬めぐりは、交通宿泊関係以外の事前の調査・情報収集はいっさいなしの行き当たりばったりが基本なので、岬以外の周辺の観光ポイントなどは、原則見向きもしない。だが、それでも後から調べて思えば、事前に知っていればついでにそっちのほうにも行けたら行ったかもね、ということもままある。
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 この権現崎は、長者鼻と崩鼻を結ぶ「コ」の字型の入江の南の中央に、小さく突き出た小山で、一応三都港という名前のついた小さな港と神浦(こうのうら )集落にある。一見陸繋島のようでもあるが、ここでは砂州を生じるほどの強力な潮と波の動きがあるようにも思えない。*DSCN0210 (1).jpg
 地図には史跡マーク付きで、「皇子神社社叢」との表記がある。
 ネットでは、個々の岬について記述された情報は、極めて少ない。普通の場合まず調べてみても、なんらか意味のある情報に出くわすことは、ほとんどないのだが、ここでは2代目小豆島町長(任期は平成22年4月23日~平成30年4月22日)であった塩田幸雄氏が、小豆島町のサイトで連載していた「町長の「八日目の蝉」記」のなかの、第1785回にあたる「潮耳荘」というタイトルの記述が見つかった。
 少し長くなるが、その一部を引用させてもらう。

第1785回 「潮耳荘」(平成28年10月13日)
 小豆島の三都半島の神浦(こうのうら)地区の海岸に、「潮耳荘(しおみみそう)」と名づけられた作品ができました。制作したのは、広島市立大学芸術学部教授の伊東敏光さん、同大学卒業生で小豆島在住の康(吉田)夏奈さん、同大学有志の皆さん、そして地元の皆さんです。 
 三都半島は、牛のかたちをした小豆島の前足にあたる部分です。神浦地区は、その突端の入り江にあります。丸みを帯びた山に囲まれ、ないだ海をながめていると、名前のとおり、神様がここに降りてこられたことがあるに違いないと感じます。
 入り江の権現崎と呼ばれる陸続きの小さな島に皇子神社があります。その社叢は全山ウバメガシで覆われ、その間にイブキ・ネズミモチ・ネズ・クロマツ・ヤマモモなどが混じり、なかでもイブキの国内の稀有な自生地として国の天然記念物に指定されています。今も地元の皆さんが保存に努めてくれています。
 もうひとつ、権現崎では、約1300万年前、地球のマグマがそのまま地表に噴出したマントル直結型の安山岩を見ることができます。神戸大学の巽好幸教授が発見しました。地球の生成を知ることができる貴重なもので、「神浦は世界のマントル研究者の聖地」と巽教授はおっしゃっています。 
 「潮耳荘」は、その神秘的とも言える権現崎の砂洲に建っています。「潮耳荘」は、小豆島の廃屋の木を組み立てて、造った人工の山です。高さは8メートルほどあります。山肌から波打ち際に向かって、じょうごの先のような造形物が1本突き出ています。木の山の中に入ると、じょうご型の造形物が集めた波の音を耳を澄ませて聞くことができます。
 「潮耳荘」の先の、皆さんがきれいに整えられた灌木をくぐっていくと、海岸にたどりつきます。目の前に瀬戸の海が広がります。そこから、ちょっと向こうの先にマントル直結安山岩も見えます。そこは、もう本当に、神浦(こうのうら)そのものです。 (以下 略)

 元の文はもっと長く続き、写真も添えられているが、塩田前町長はこんな調子で毎日のように「町長の「八日目の蝉」記」を公開し続けていたようだ。これはなかなか大変なものだが、角田光代さんの作品にちなんで、小豆島の「海と、空と、雲と、光と、木と、花と、きれいなものぜんぶ入った、広くて、大きな景色」を、「町長の日々の仕事を通して訪ねてみようと思います」と綴っていた。(現在の小豆島町のサイトからは、「小豆島町の概要データ」の「歴代小豆島町長」から「町長の「八日目の蝉」記」を辿ることができる。)
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 こういうことをまったく知らないまま、権現崎を神浦から眺めて帰ってきただけのでんでんむしだが、知っていれば、その「潮耳荘」にも行ってみたかもしれない。
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 ただ、折り返しの赤い町営バスは、あまり間をおかずに帰って行くので、それに乗って帰るためには、権現崎や皇子神社や安山岩や天然記念物の自生地のほうまで行って帰るのはむずかしい。でも、そこまで行けば崩鼻もなんとか見ることができたはずなんだけど。
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 バス停の標識をみても、ここの路線はオリーブバスではなく町営バスとなっている。小型の赤いバスは、再び三都半島の東海岸と西海岸を経由して、池田港ターミナルまで戻る。
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▼国土地理院 「地理院地図」
34度25分55.56秒 134度13分59.06秒
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dendenmushi.gif四国地方(2018/10/11 訪問)

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タグ:香川県
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