SSブログ

捨ててきたもの残してきたもの…湯島から月島へ仕事場を移して=記憶遺産Part2-07 [ある編集者の記憶遺産Part2]

 お盆特別企画みたいにして、これまでに捨ててきた幾多の小道具たちの成仏を祈りながら過去をなぞっている。「過去との互換性は画期的な製品進歩の抵抗である」というジョブスのおかげで、Macユーザーはいつも新しい発見と驚きを連続して体験することになる。当然ながら、そうして次々と新しい機種へ乗り換えていけば、使わなくなった機械がだんだんと増えてしまう。それらをいつか適当な時期に、まとめて処分しなければならない。これがまた結構大変だった。
 もちろん大事な過去のデータなどは、CDに焼くなりHDに入れるなりして、保管して引き継いで行くことはできる。もっとも、それらを引っ張り出して見なければならない、再使用しなければならない、ということは滅多にない。
 そうして過去との互換性は保っていたし、アプリケーションなども、OSの進化で落ちこぼれるというケースもないわけではないが、重要なアプリについては必ず代替できるアプリも現れるので、なんだかんだとぶつくさは言うけれど、それで決定的に困った、致命的な影響を受けたということはないのだ。
マニュアルなど.jpg
 ただ、長くやっているとどうしても処分しなければならないもの、ごみは増えていく。マニュアルや本の類なども本棚を占拠してかさばっていくが、よく見るともう使うこともない、用のないものばかりだったりする。後生大事にとっていたCDなども、もう使い途もないものになっていて、せいぜい記念碑的な意味しかないものばかりだ。
古いデータ.jpg 使えなくなったアプリ (1).jpg
 あるとき、一念発起してそれらも全部処分してしまった。燃えるゴミで処分できるものはまだ始末がいいが、コンピュータ本体は始末が悪くて困る。リサイクル法でどうやらこうやらとは言うけれど、eMacなどは重くて郵便局へ持っていくこともならず、未だに押入れの奥に鎮座したままだ。
 このブログの2000項目目の記事が、前回の記憶遺産Part2-06だった。本編である「岬めぐり」自体は、2018-01-07更新の1523番目の項目が最新で、それから後は少し長いお休みに入っている。つまり、500項目近くは、直接個別の岬を取りあげたものではない番外項目や、岬ともまったく関係がないカテゴリがいくつか含まれている。
 その中の一つに記憶遺産もあるわけで、そのPart1は主に少年期の記憶がらみ、Part2はコンピュータがらみの小道具遍歴をなぞってみた。仕事がらみは別の年表『思い出の索引』のカテゴリの中で、1961@昭和36年から1992@平成04年までの間に記録している。
 その後、身体を壊して退社し、2年半かかって治療にとりくみながら神田の出版社に9年近く勤めている。その頃からISDNも普及しはじめ、やっとインターネット環境も整う。神田神保町近くにあった会社まで、お茶の水橋を渡って歩いて通える湯島に仕事場を借りていた。
湯島仕事場.JPG
 休日には本郷台の周辺を散策に歩き回り、それを自分で試験的に作ったホームページに載せていた。マンションの広告にあった文京区の航空写真を拝借して、その上に番号を乗せて、その番号をクリックするとその場所の項目に飛ぶ、というふうに工夫したのがミソだった。
ホームページhp.jpg
 そんなテストを経て、1997(平成9)年には、自分のルーツを調べるというホームページを開設し、2000(平成12)年からはブログも始めたが、2002(平成14)には神田の会社を辞めた。それを機にして、仕事場は月島に移転した。湯島から月島へシマを変えたのは、通勤の必要がなくなったのでこれまであまり縁がなかった場所に、と思ったからだ。
 月島の仕事場は、隅田川、月島川、晴海運河に囲まれたところで、銀座や有楽町までも歩いて行ける。そこでさっそく隅田川テラスを歩くという課題ができ、それでまたホームページを作ったりしていた。
月島仕事場510.jpg
 それまではバラバラと何かのついでに行っていた岬めぐりを、岬に行くためだけの計画という明確な目的で始めたのもこの頃からだった。2004(平成16)年の潮岬から始め直したのだが、それも通勤の必要がなくなって、仕事の合間を縫っては、比較的自分本位でスケジュールを立てられるようになったことで、初めて可能になったものだ。
 同時にこの頃から、ホームページは整理して、岬めぐりを中心テーマにして、その記録はブログに絞り込むという意識が芽生える。テストを兼ねてブログ環境を提供しているプロバイダをいくつか経験した後の2006(平成18)年には、比較的マシな方だと思えたSo-netブログに腰を据えることにした。
 岬めぐり本編の1500項目以外の500項目のうちには、そうした過去のホームページがらみで尾を引いているものも少し残ってはいる。元のホームページのデータもテキストやjpegファイルやHTMLファイルはCDには入れてあるが、再現して見ることもなく大部分は実質的に消えてしまっている。過去との互換性を保ち続けるのは、やはりなかなかむずかしい。だが、こうして記憶を記録しておくということもまた、そのために必要なことだろう。

dendenmushi.gif(2018/08/16 記)
@このブログは、ヘッダー、サイドバーをも含めた、全画面表示でみることを大前提としています。スマホでご覧の場合も「表示切替」で「PC」を選んで、画面表示を切り替えてご覧いただけるとうれしいです。

にほんブログ村 その他趣味ブログ
その他珍しい趣味へ

タグ:MAC blog
きた!みた!印(20)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

きた!みた!印 20

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。