1516 中山崎=十和田市奥瀬(青森県)中湖と西湖を分けるここで青森県の岬はおしまいに [岬めぐり]
潮の干満がないこと、極端な波浪の影響を受けにくいことなどから、海岸線の岬とはずいぶんその趣を異にしているのが湖の岬だろう。水面と岬の接線がほとんどくっついていて、水の上にすぐ木々がかぶさっていて、水鏡はそのさまを写しとっている。そんな風景が見られるのは湖ならではで、それがまた独特の美しさを醸し出しているようだ。
とくに中山崎のように、単独でしっかりと長く飛び出している岬は、いっそうその感が強く、さらに言えば高く大きな山がないことも、一幅の絵のようにフレームの中に適当にハマりやすい。
中山半島もこの中山崎で終わり、同時に中湖の深い穴も、この岬の東で終わり、断崖が湖底をせり上がっている。中山崎の先端を回り込むと、そこは水深60〜70メートルしかない西湖に入る。
船が南へ下って行く半島の西岸ではほかに岬はないが、錦ヶ浦、九重浦、御前ヶ浜と続くなかに、大小いくつかの島が点在する。その南東側奥が休屋。西の対岸は、青森県ではなく秋田県。
遊覧船が発着する休屋港もある休屋の街の北にある御前ヶ浜までは、徒歩遊歩コースになっているらしい。観光地十和田湖の中心は、東湖の宇樽部ではなく、また湖岸のアプローチがない中湖でもなく、西湖の休屋地区が中心になっているようだ。
観光地十和田湖のシンボルになってもいる「乙女の像」も、御前ヶ浜にある。像といえば日本最深度の田沢湖では「たつこ像」がシンボル、では二番目に深い支笏湖にはあるのか? 乙女の像やたつこ像のようなものはないが、そこでは毎冬の氷濤まつりでつくられる氷像がある。
どうやら、観光地というものは、自然の風景だけでは成り立たないもので、なにかしらポイントやイベントが必要になるらしい。
あ、それとお土産物屋さんに食べ物屋さんは必須ね。岬は決して必須アイテムでも何でもない。
では田沢湖と支笏湖にも、十和田湖のように岬はあるのか。
実は、それがあったんですね。当初に調べていたところでも、田沢湖と支笏湖には地理院地図でも岬名表記はあったはずだが、どうやらこれまで忘れていたというか、計画に入ってこなかった。最近、データ整理のため、全項目の洗いなおしをやっていて、発見したのだが、これまではなかった岬名が新たに追加されているケースもあるようだ。
あったものがなくなっているというのは、いまのところまだ明確に確認できていないが、追加はぽつぽつとあるようだ。どうやら、地理院地図も洗いなおしをやっている可能性もある。でんでんむしお膝元の小さな三浦半島でも、同様に横須賀付近で以前にはなかった岬名の追加が3件確認されている。これは、行くのは大変ではないので、すぐに行ってきた。
こうなると、全岬総数も増えるので、またカウントし直し修正しなければならない。覚悟を決めて、今年の仕事にするか。
田沢湖では大森鼻、支笏湖ではオコタン崎と大崎という岬が、リストにあるので、またこれらの落ち穂拾いもしなければならない。田沢湖も支笏湖も、これまでにすでに訪れていたのだが、そのときには岬の心配をしていなかった。そのためにまた、わざわざ出かけて行くというのも大変だなあ。
▼国土地理院 「地理院地図」
40度27分25.28秒 140度54分11.82秒
東北地方(2017/09/06 訪問)
タグ:青森県
新年明けましておめでとう御座います。
今年も昨年同様よろしくお願いします。
by yam (2018-01-05 10:07)