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1514 猿子崎=十和田市奥瀬(青森県)屏風のような崖と山で囲まれている十和田湖は巨大な雨水桶なのか [岬めぐり]

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 よく例えられている話では、十和田湖の大きさは山手線の内側にほぼ近く、その深さは東京タワーがすっぽり収まるほど、というのがある。その最深部の深さは、日本の湖では三番目に深い。
 では、一番深いのはどこかというと、田沢湖で最大水深は423.4メートル。二番目に深い湖は、支笏湖で最大水深は360.1メートルとなっている。田沢湖も支笏湖も、平均深度では270〜280メートルくらいなので、これらと比べても平均深度が71メートルしかない十和田湖の特徴が際立ってくる。(ところで、「平均深度」だが、いったいどのようにして測定するのだろう?というシロウトの疑問はある。自分で調べればわかるのだろうけど、そこまでする必要もないような…。)
 ついでに、十和田湖に続くのは鹿児島は指宿の池田湖(233メートル)、霧の摩周湖(211メートル)などで、これらの深い湖はすべてカルデラ湖である。やはり深い穴ができるのは火山の爆発、それも火口のようなところの跡でないと、そんな穴はできないだろう。その火山には不自由していない日本では、関東では榛名湖や芦ノ湖もそうで、全国に数はけっこうあるようだが、二重になっているというのはやっぱりここと青ヶ島くらいらしい。
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 鴨ヶ崎からさらに中湖の岸を時計回りにめぐっていくと、南東の奥に猿子崎がある。ところが、この湖はほんのわずかに湖岸が膨らんでいる程度なので、なかなか特定がしにくい。横からではなく正面から見ているので、よけいわかりにくい。おまけに写真も前方は窓越しになって、そのガラスが汚れているし、逆光でうまく取れていない。しかたがないので、まあこの辺かなとごまかしておく。
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 猿子崎の上は150メートルもある急傾斜の岸になっていて、千丈幕からの続きの崖ではないかと思われる崖もあるが、それも遠目でしかも正面からではよくわからない。
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 乗っている遊覧船は子ノ口から休屋へ行く航路で、中湖もくるっと回ってはいるが、そんなに奥深く岸近くに寄っていくわけでもない。だが、もうひとつ別の十和田湖遊覧コースもあって、これは西湖の休屋から出て、中山半島を回り込み、中湖を一周してまた休屋へ帰るという航路である。ちょうど、湖岸寄りを走ってきた別の遊覧船とすれ違ったが、これがそうだろうか。
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 地理院地図で見ると、鴨ヶ崎から南へは、五色岩、烏帽子岩、屏風岩、剣岩、千本松といった表記が、猿子崎までの間に並んでいる。
 休屋からの遊覧コースでは、これらがそれぞれ岩と紅葉のポイントとなるのかもしれない。
 四方をぐるりと屏風のような山々で取り囲まれている十和田湖では、周囲から流れ込んでくる河川は、宇樽部川くらい。あと休屋に流れる神田川のほかは、ほとんど秋田県側の沢から流れ出る細流で数もそう多くない。奥入瀬川の水源として水を供給する一方だが、湖底から湧き水が沸きあがっているわけでもなさそうだ。なので、十和田湖の水は、そのほとんどが雨水が溜まったものと考えてよいのだろう。
 「番外:奥入瀬川」の項で、思っていたよりも水が白濁しているような印象があったことを書いていたが、十和田湖が巨大な雨水の水溜りだとすると、唯一の水はけ口である奥入瀬川の流れに、勝手な「清流」のイメージを当てはめるのは、いささか間違っているような気もしてきた。
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 またしても、シロウトっぽい感想だが、そうなると雨が降らない晴天の日が続くと、奥入瀬川の流水量はすぐ減ってしまい、もっとすると水が流れなくなってしまうのでは…と心配してしまう。だが、これまで一度もそういうことが問題になったことはなさそうだ。
 そうなると、水質も気になってくるが、昭和初期には透明度が20メートルもあったといわれていたのが、一時期かなり悪化していた。そこで、青森県と秋田県は共同で水質と生態系を守る取り組みを行なってきた。その結果、2015年度には透明度が12.1メートルとなり、1985年度以来なんと30年ぶりに目標値の12メートルをクリアしたという。
 水質の基準ではCOD(化学的酸素要求量)という指標もある。CODの数値が高いほど、その水域には有機物量が多い、つまり汚れていることになるのだが、こちらのほうは定められた環境基準値にはまだ届いていないという。(いずれも青森県のサイトによる)
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▼国土地理院 「地理院地図」
40度27分25.28秒 140度54分11.82秒
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dendenmushi.gif東北地方(2017/09/06 訪問)
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タグ:青森県
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