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番外:ポーラスター=青森港・陸奥湾(青森県)逆マサカリ形の陸奥湾を南北140キロにわたって縦断する航路 [番外]

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 青森県の岬が多いのは、ひとえに陸奥湾が海岸線を長くしているからと言える。その陸奥湾は、津軽海峡から大間崎と竜飛崎を東西の湾口として、南に広がっているが、夏泊半島がその中央で北に向いて突き出ているので、その東を野辺地湾、西を青森湾と分けて呼ぶこともある。青森湾は半島より深く南に食い込んでおり、野辺地湾の北は大湊湾として北に凹んでいる。
 よく、下北半島がマサカリのような形と言われるが、「ルビンの壺」を見るときのように眼を変えて見ると、陸奥湾もまた下北半島と同じような形で対をなす、逆マサカリになっていることに気づく。
 逆マサカリの柄の部分が、青森港から下北半島と津軽半島の間を抜けて海峡に達する航路にもなっている。一般定期航路としては、陸奥湾を下北の脇野沢と津軽の蟹田の間で横断するむつ湾フェリーがあり、もうひとつ青森港と下北の佐井を結ぶシィラインがある。むつ湾フェリーには前にも乗っているので、今回はシィラインの「ポーラスター」(北極星を意味する名)に乗って、陸奥湾を縦断することにした。
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 朝早く、浅虫温泉駅を出て青森駅に降りる。ここから北へ向いて歩いて行くと、黄色と白の船体が岸壁に横付けされた、かつての青函連絡船「八甲田丸」を横目になおも行くと、青森港の客船ターミナルがある。乗船名簿に記入して脇野沢経由で福浦までの乗船券を買う。福浦までは3,460円也。
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 ここからポーラスターで、陸奥湾を北上すると、終点は佐井まで行くのだが、福浦と佐井の間は25キロと長いうえに岬がひとつもないので、その区間はカットした。実は、佐井からの船は、前にも団体ツアーで乗って仏ヶ浦に行ったことがあるのだ。
 で、青森から脇野沢までが55キロ、脇野沢から牛滝までが45キロ、牛滝から福浦までは15キロ。帰りも、福浦から脇野沢までこの船に乗る予定。
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 高速船のポーラスターは、フェリーや連絡船のようにデッキに出たりできない。航行中は客室に閉じ込められる。したがって、船からの岬めぐりも船室の窓越しに、ということになる。
 それなのに、座った後部座席の窓が、飛沫がかかるせいなのか恐ろしく汚い。前部のほうはさほどでもないらしいが、もう窓側の座席は全部ふさがっている。残念! 
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 シィラインのサイトには、下北半島と青森市とを結ぶこの航路について、「生活航路、観光航路、併せて下北半島が原子力半島であることから防災航路としての役割を担ってい」ると書いている。
 防災航路というのは、初めて眼にする。下北が「原子力半島である」というのは、かつては原子力船「むつ」の母港拠点だったことからの歴史を踏まえてのことだろうが、電源開発株式会社Jパワーの大間原子力発電所の工事も行なわれている。ただ、こちらのほうは函館市の工事凍結の訴えを起こしていることに加えて、震災の影響もあって当初2014年としていた運転開始予定は、大幅にズレこんで工事は長期化している。
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 1日2往復のこの航路は、どうやら仏ヶ浦観光の客がメインのようで、生活航路としての利用客は少ないようだ。生活航路としては、やはり車ごと移動できる脇野沢=蟹田のむつ湾フェリー(1,470円)のほうが、利用客は多いのだろう。
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 「八甲田丸」を見ながら港内をくるっと回って向きを変えると、バッコノ崎を横目に、船は北への進路をとる。
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▼国土地理院 「地理院地図」
40度49分57.52秒 140度44分14.47秒 41度19分36.17秒 140度48分23.67秒
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dendenmushi.gif東北地方(2017/09/05 訪問)
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タグ:青森県
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