1473 北国澗=島牧郡島牧村字江ノ島(北海道)道の駅「よってけ島牧」に言われるとおりに寄ってはみたものの計画が破綻 [岬めぐり]

村役場のある泊を過ぎると、江ノ島海岸で、弁慶岬からずっと南西方向に下ってきた道は、この付近から西へ向いて走る。

島牧村の海岸線も、だいたいこの付近で半分くらいだろうか。

長い砂浜の続く江ノ島海岸の前方に見えてくるのが北国澗。ここも国土地理院地図で斜体表記の準岬名表記として一項目を設ける。

水と谷を意味する「澗」の字が、海岸線につけられている名に多いのも、北海道の特徴といえるのかもしれないが、ここは断崖の岩島を半分抱え込むようににした二本の太い腕が海に突き出している。岩島と二本の腕は直接つながっているわけではないのだが、東側の江ノ島海岸から眺めると、それが重なっているので、まったくひとつの岬のように見える。

手前の腕の尾根はなだらかに低く落ちているので、屹立した先端の部分は、岩島の崖なのだ。
東西に広げた二本の腕の間隔は540メートルほどあるが、この付け根を江ノ島トンネルで抜ける。このトンネルも前項の厚瀬崎トンネルと同じで、海岸に近いところを、今は使わなくなった旧道と廃トンネル跡を示す ) ( が、3つも表示されている。

トンネルを出たところは千走(ちはせ)で、千走川の河口右岸には、スポーツセンターや温泉施設、そして左岸には道の駅「よってけ島牧」があるので、計画通りいったん近くの賀老通りでバスを降りる。
道の駅「よってけ島牧」に寄って、ホッケバーガーとコーヒーの遅い朝食をとれたまではよかったが、なんとここで想定外の事態が発生。計画が大きく狂ってしまった。

計画では、ここで村でただひとつのタクシー会社がこのすぐ近くにあるので、そこに電話して迎えに来てもらい、木巻岬まで連れて行っていってもらう予定だった。
…ところが。朝食も済んで電話してみると、その日は朝から遠くへ出かけていて、帰ってくるのは午後になるというのだ。降りてしまったバスは原歌止まりなので、目的地の終点栄浜へ行くのは次の便午後14時までないのだが、結局それを待つ以外には、先へ進む方法がなくなってしまった。

ニセコバスの島牧線は、栄浜まで行くのはその便と、あとは17時の二本だけしかない。長万部まで戻ることが可能なのは、午後14時の便だけだ。その昼に一本だけ往復できるバスで行ってまた帰ってきてもよかったのだが、それでは島牧村をただ通り過ぎるだけになってしまい、それもいかにも申し訳ない。
そこで、いろいろ知恵を絞って、早朝の原歌行きで千走まで行き、そこからタクシーで8キロ先の木巻岬まで行き、そこからは白糸岬を眺めつつ栄浜まで歩く。そして14:30栄浜発のバスで寿都へ戻る…そういう計画を立てていたわけだ。

それがタクシーがないという事態であえなく破綻、3時間以上も次のバスを待たなければならない羽目になった。

ゆっくりと道の駅の周囲を散策し…というと優雅そうだが、この日はカンカン照りになって、いくら日焼け止めを塗っても、強い日差しのなかを延々と歩くのはいささか大変で、原歌まで歩くのがやっとだった。
あとはもっぱら、少ない日影を探して休み、バスを待つほかない。

北国澗は、千走の側から見ると、西側の腕の陰に岩島が隠れてしまう。崖の白いものが目立っているが、それがなにかは想像も推測もできない。石灰石のようでもあるが、そうでもないようでもある。

ここから千走川を遡っていけば、村一番の観光ポイントである賀老の滝へ行けるらしい。元町の通りにも賀老通りがあり、賀老の滝の標識などがあるので、そこまで歩く?…と思ったら、なんとそれは河口から15キロも川を詰め上った山の中であった。

そこはもう、狩場山に近く、道はないが滝から南へ越せばせたな町、というところなのだ。とても行けない。


道の駅も何時間も過ごすような場所でもなかったので、まあ意味もないまま漁港や国道沿いに歩いて丸く婉曲する海沿いの道を回ると、そこに島牧小学校の立派な建物があった。
長い海岸線のところどころに集落が分散する島牧村では、村の諸施設も一か所に集めることはむずかしかったろうし、またその意味もたいしてなかったのかもしれない。いかにも新たに統廃合してつくりました、というような島牧小学校も、西寄りの原歌集落のはずれの丸い海岸そばに建てられている。近頃では、こうした統廃合による新設校の立地は、海岸線からは少し奥まった高台を選んで建てられることが多いが、ここではそうした適地もなかったのだろうか。

江ノ島 海岸は「日本の渚百選」とやらに、そして賀老の滝は「日本の滝百選」に選ばれているそうだ。
ところでみなさん、鳥に舌があるのは知ってました?
「舌切りすずめ」ってのがある?
そうでしたよね。でんでんむしも最初は?と思い、次にそれを思い出しました。
人間のように二枚ある鳥もいるのかどうか…。

▼国土地理院 「地理院地図」
42度41分29.93秒 140度1分13.55秒


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