1469 尾花岬=せたな町大成区太田(北海道)ここも陸からは見えない岬i行けない岬なので地図上で想像する岬めぐり [岬めぐり]
尾花岬も前項の帆越岬についで、なかなか見えない岬・行けない岬で、これも、
1443 尾花岬・帆越岬=久遠郡せたな町大成区太田・富磯(北海道)難所の見えない岬だからムリしてでも…
のほうに船からの遠望でいちおう入れていた。この2016年の岬めぐりの当初計画では、長万部からせたなに入り、せたなの残りの岬をめぐった後で瀬棚港からフェリーで奥尻島へ渡る計画であった。この航路に乗れば、尾花岬のかなり近いところを通過するはずだった。だから、尾花岬の視認はその航路にかかっていていたのだが、函館本線の不通であえなくおじゃん。
ハートランドフェリーの瀬棚港=奥尻港航路を航行する、“アヴローラおくしり”から尾花岬の間は、至近距離で約7キロくらいのところを通過すると思われる。だが、奥尻島の最北端稲穂岬から尾花岬までは、約19キロは離れているから、正直に言うとほとんどこれが尾花岬という特定はむずかしいのだが、前の遠望写真でとにかく項目をつなげておくことだけを目的として、一項目を置く。(写真は1443項からの流用で、地図で辿る)
それは、改めて、この毛無山山塊の西をいくつものトンネルで抜ける道道740号線を、せたな町のすでに項目にあげている水垂岬・日中戸岬までのルートをなぞっておく必要があるからだ。
そうして、これをさらに翌日の島牧村側からの行程に接続しなければならない。
帆越トンネルが2004(平成16)年に開通して、とりあえず富磯のさらに北に離れている太田まで道が通じたことは、前項で述べたとおりだ。
崖また崖の帆越山西岸は、帆越トンネルを北へ抜けると、海岸の開けた道になる。同じ町内のことだから、境界線とことさらいうのも変だが、帆越山と帆越岬を結ぶラインを越えると、字地名は富磯から太田に変わる。
トンネルを出たところにあるのも太田神社らしいが、その先の485メートルの太田山の頂上下まで、破線の山道があり、そこにも神社の記号がふたつもあるので、こっちが本社なのだろう。
それにしても、この参道は急峻な山道で、参道の厳しさでは日本一ではないかというが、地図で見てもさもあらんと思われる。
その太田山と太田神社からさらに北へ、次のトンネルにあたる手前が太田の集落で、その港から尾花岬までは3キロ弱のところまで接近できるだろう。
太田まで行けてはいないが、行ったつもりで書いておくと、おそらくトンネルの入口まで行ったとしても、尾花岬はうまく見えないだろう。富磯からの帆越岬と同じことになりそうだ。
だが、帆越トンネルを抜けたところのわずかな間なら、北北西に4キロ先、海の向こうに邪魔ものなしで、尾花岬を眺めることができるだろう。
そしてそこが、陸から尾花岬が眺められる、ただひとつの場所であろう。
太田漁港の先からトンネルに入って、まず天狗岳509メートルの下をくぐり、ふたつの沢と尾花岬をトンネルで通過する。船隠でトンネルが終わるまでの全長は3,360メートル。これが太田トンネルで2013(平成25)年に開通している。
すぐにまた、次のトンネルに入る。今度はそう長くはない。1,161メートルの日昼部トンネルは、太田トンネルと同時に開通している。
長い間、毛無山の西で断絶していた道道740号線が、このふたつのトンネルの開通でやっと南北に通り抜けができるようになった。それがわずか4年前のことだから、いかにこの地域が秘境であったか、ということにもなる。
日昼部トンネルを出て、北へ1キロも進むと、そこにあるのが日中戸(にっちゅうべ)岬である。この付近も、かつては集落が谷筋にあったようだが、土砂崩れで流され、以来廃村になったというところ。
ここまでは、また水垂岬から少し南に歩いたところから、むりやりの遠望ということで、
864 日中戸岬=久遠郡せたな町北檜山区新成(北海道)かつてあった集落も学校もなくなってしまった無人地帯に
として項目を立てていた。2012年の訪問(見えるかなと、ちょっと覗いてみただけ)のときには、道路も覆道から先にはなく、地図でも岬の周辺海岸に道は記されていなかった。
こんなわけで、地図上の想像行程を辿って、なんとか日昼岬・添泊岬・帆越岬・尾花岬・日中戸岬…と、檜山北海岸毛無山の岬めぐりはつながった。(ことにする)
▼国土地理院 「地理院地図」
42度18分11.40秒 139度46分6.51秒
北海道地方(2017/06/30 訪問)
タグ:北海道
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