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1402 岡崎=敦賀市杉津(福井県)3本の道路が接近して通る元比田が立石岬と敦賀湾の湾口を形成しその南の陸継島がここ [岬めぐり]

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 越前町の米ノから南東に、南越前町の糠、甲楽城、今泉、河野、大谷と続く断崖の海岸線は、シロウト目にも大断層っぽくうつるが、こういう険峻な地形は、当然人を寄せつけない。集落も小さくまばらで、平地もない。その海岸線を走る道路は“越前河野しおかぜライン”という名もあるらしい。
 南から眺める遠くの山の右で、岡崎と重なるくらいのところがアマゴゼ山(400メートル)であろうが、写真で山の名と位置を特定するのもなかなかむずかしい。右端の高く見える山は山中峠付近の495メートルのピークではないだろうか。アマゴゼ山の南で、海岸を走る道路と分かれた国道8号線は、北東に向いて山の中に入っていく。
 アマゴゼ山という名も、義経の奥州への逃避行の伝説によるものだろうが、ここでどういう謂れがあるのか、これがさっぱりわからない。加賀の尼御前岬についての項目を書いたのは、2011年の秋だった。その頃にはわずかしかなかったこの岬に関する項目も、今ではゴマンと検索で出てくるようになっているが、内容に乏しい事実は変わらない。そこでは、その岬名も“あまごぜんみさき”ではなくて、“あまごぜみさき”というべきだろうと、例によって余計な感想を書いていたが、ここへ来てこの山の名でその言い分にも裏付けができたようだ。
 その南へ向かう道路が大谷を過ぎると、南越前町と敦賀市の境界を越える。そして、敦賀に入ったところが元比田で、バスの終点であるここまでやってきたのは、大きく出っ張っていて道路からは少し遠い岡崎を、車窓から南北両方から眺めるためであった。
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 敦賀駅前から元比田に向かって北上するバスの前方に、岡崎が姿を現す。それは、ほとんど島のように見える。やはり、陸継島のようで、杉津(すいづ)の集落のところが砂州になり、東の尾根とつながって、その北側にある扇状地から西に広く平地をつくり抱え込んだ。
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 そうしてできた岡(陸)の先が、岡崎なのだろう。岬の先端には、冠岩という岩礁が頭を出している。
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 その岡崎と冠岩の向こうに、大きな山塊が横たわっているが、その西(左)の先端が、前項の干飯崎である。干飯崎から岡崎までは、直線距離で18.55キロ。
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 この長くて凸凹のほとんどない海岸線を下る国道305号線は、南越前町大谷で終わっていて、そこから南にしおかぜラインとの関係が微妙な県道204号線が並び、さらにその内側を国道8号線が走る。元比田付近はこの3本の道路が異常接近していて、狹いところではなんと250メートル足らずの幅の間を、この3つの道路が通っている。
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 5つものトンネルが連続している国道8号線の南越前町大谷付近と敦賀市北部の付近は、標高こそそう高くはないものの、山また山の難所なのだ。元比田の東の山の中を北陸自動車道とJR北陸本線が、それぞれ敦賀トンネル、北陸トンネルで突き抜けている。
 トンネルを掘る技術がなかった時代の道である北国街道は、現在の国道365号線とほぼ同じルートで、これは栃ノ木峠(550メートル)を越えて行かなければならない。
 この北で、国道8号線は標高150メートル付近から敦賀トンネルに入っていくが、そのトンネルへ向かう国道の横線が、岡崎を南から見たときの写真に背景として写っていた。その部分だけを拡大してみよう。okazaki-15.jpg
 敦賀市内のバスも、敦賀コミュニティバス(福鉄バスに委託)が主で、一部路線を福鉄バス単独でも走っているが、敦賀駅前から元比田行きの東浦線に乗って、ここまでやってきた。これがバスの終点というのもまた、不思議なところなのである。
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 終点の元比田は、大比田の北に続く集落だが、バスはその集落を通り過ぎると、脇道のような道に入って坂を登る。そして集落から離れた、斜面の途中の空き地が終点なのだ。
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 周囲の斜面には普通の民家が建っているが、ヤシの木があったりして、なんとなく別荘地なのか?という雰囲気も…。なかには三角屋根の家もある。そう思ったのは、帰ってきてから“元比田”で検索しても、例の役に立たない場所ふさぎの項目がズラリと並ぶそのなかで、唯一情報らしいのが数件の不動産情報だけだったからだが。
 とにかく、バスが通っているのはここまで。
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 斜面だから、西に向いた見晴らしはよい。敦賀湾の北で、西に大きく伸びる半島と、その先端の立石岬が、西日に映えている。だが、この停留所の場所が、具体的にどの位置にあったのかは、帰ってきて調べてみてもわからなかった。
 ときどきふれているが、テレビ東京の番組で昔やったのをBSジャパンが再放送している「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」は、たまに見ている(放送もたまにしかやらない。テレ東で見たのもあるが、コースを自分ならどうすると考えながら見ているので2回目でもおもしろい)。その第19弾は、マドンナにマルシアを迎えて大阪府大阪城から、石川県金沢市の兼六園まで、3泊4日で到達できるか否か、というものであったが、そのコースが美浜から敦賀を経て、ここ元比田から国道8号線で武生に出ようとしていた。
 そこでも、この元比田のバス終点がちょっと写って、そのあと一行は坂を登り、国道8号線に入っていた。そこはトンネルがいくつもある。とても徒歩ではムリじゃろ、それより海岸線で河野を目指したほうがいいのだけど、マルシアの状況を考えると歩きが長くなるのでこれもだめだ。どうやらリーダーは8号線の道の駅に活路を求めたらしい。だが、やはりトンネルを歩くのはムリで、ロケバスで運んでもらっていた。
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 折り返しのバスに乗って、南に向かう車窓からの岡崎は、道路のコースからいって期待できないだろうと予想していたが、やはりあまりうまく見えなかった。
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▼国土地理院 「地理院地図」
35度44分22.62秒 136度5分25.72秒
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dendenmushi.gif北越地方(2016/07/18 訪問)

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タグ:福井県
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