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1396 海津大崎=高島市マキノ町海津(滋賀県)湖西線から眺めるという計画はやっぱ失敗だったな [岬めぐり]

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 高島市の領域は広い。湖岸は南西から北東にかけて25キロはあり、したがって琵琶湖の湖面の多くを占めている。その北の端が、海津大崎の丸い大きな出っ張りを取り込んだところまで。
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 北西側の山の中の境界のほうは、南は大津市から始まって、京都府になって京都市、南丹市、福井県に入っておおい町、小浜市、若狭町、美浜町、敦賀市、また滋賀県に戻って長浜市と、それぞれ9市町と境を接している。
 こうみただけでも、高島市はたいへんな市なのである。
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 海津大崎は、北陸トンネルから南へ続く山地のうち、北陸本線の深坂トンネルから南へ15キロにわたって続く長いまっすぐな尾根の南端にあたる。尾根の先が丸く琵琶湖に突き出している。595メートルの東山から、だんだんと湖面まで落ちてくる。岬のある出っ張りには、湖岸をぐるっとひと回りする道はあるが、集落は1、2を数えるくらいなのでバスも走っていない。
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 そこで、湖西線がいちばん湖に近いところを走る近江中庄付近で降りるか、車窓にするかしかない。車窓からでもなんとかなるだろうと甘い観測をしたのがいけなかった。湖西線は意外に湖から遠く、車窓からの遠望は、ほとんどダメだった。
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 琵琶湖を湖西線から眺めるのは、非常にむずかしいことらしい。やはり、近江中庄駅かマキノ駅で降りて、湖岸まで歩くしか、海津大崎をこの目でしっかりと捉えることはできなかった。西浅井のバスの便を考えて、降りなかったのだが、後からの結果がわかっていれば、降りたほうがよかったのだ。
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 春のサクラの季節になると、この海津大崎をめぐる一本道は、自家用車でやってくる人たちでいっぱいになるらしい。
 1936(昭和11)年に海津村が植樹をしたのが公式記録の始まりではあるが、その5年前から地方事務所に勤め道路補修をしていた人が私費で苗木を買い集めては植えてきたのだという。
 ここにも、“木を植えた男”がいたわけだ。そのおかげで、いまや海津大崎のサクラの名声は広く知れ渡り、たくさんの人が車でわんさと押しかけることになっているようだ。奥琵琶湖の有名観光スポットになった海津大崎の4キロにわたるサクラのトンネルと湖と竹生島の景色は、さぞかしみごとなものであろう。と、こちらは想像を逞しゅうするしか芸がない。
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 車窓からはほとんど湖面が見えず、はなはだ残念な結果になってしまったが、これも公共交通機関で行くという基本ポリシーによるものなので、こういう場合もある、ということで、ひとまず収まりをつけておくしかない。
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 マキノ町海津から湖西線は峰山トンネルに入る。このトンネルで市境を越え、高島市から長浜市西浅井に入るのだが、尾根の上を通る市境は途中で東に折れ曲がっているので、岬の境界線ではよくある半分コ分けではなく、海津大崎の出っ張りはまるまる高島市になっている。
 そして、湖西線はもうひとつの長い城山トンネルを抜ける。城山というのだからそのトンネルの上には、城があったのだろう。そして、北陸本線と合流する狹い谷あいの近江塩津の駅に着く。
 “塩津”という名前は、これまたいかにもという地名だが、北国街道が高島方面と長浜方面に分かれる要衝の地は、古来からの塩の道であったことを示している。
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▼国土地理院 「地理院地図」
35度26分58.01秒 136度5分17.07秒
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dendenmushi.gif近畿地方(2016/07/16 訪問)

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タグ:滋賀県
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コメント 2

ちくわ

海津大崎漕いだことあります。
桜の季節でした。
by ちくわ (2016-08-05 02:28) 

dendenmushi

@ちくわさんご本人じゃないと思います(だったらすごい!)が、若狭の「576 和田戸崎」や「579 黒崎」の項で、同好の人を発見していました。漕ぐところまで見届けられませんでした。
そうですか、海津大崎のサクラ、湖上から眺めるというのはいいでしょうね。
by dendenmushi (2016-08-05 07:36) 

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