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1379 砲台=三宅村神着(東京都)発射したタマはどこへ飛んでいく?これも立派な岬なので一項目に [岬めぐり]

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 下馬野尾から島下にかけての海岸は、釜の尻海岸という名がついていて、観光看板まで集落のところでポケットになった道路に面して立っている。
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 家の間から降りる道を探して行くと、その海岸に出るが、そのすぐ左手に突き出しているのが、砲台という出っ張りである。
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 岬でも崎でも鼻でもないのだが、ここはなんとなく見過ごしていくわけにはいかないような気がして、項目に入れることにした。事実、誰がみても岬に見える砲台は、釣り情報などでは「砲台という岬」などと表現されている。
 海岸の右手、南西側に見えるアノウ崎に比べても、小振りながら岬らしい格好をしている。地理院地図の名も岬表記に準ずる斜体文字で表記(その点では、この先にある「ミノワ」も同様なのだが)されている。。
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 しかし、「砲台」とは? これがよくわからないのだが、やはりある時期ここが戦術的な砲台として機能していたということがあったとみるのが普通であろう(ChinchikoPapa さんからのコメントは、「あるいは、サイパンからのB29や硫黄島かせ飛来するP51を迎撃する、高射砲陣地でもあったのでしょうか」といただいた)。この上にはやはりポケットになった道路が地図には描かれていて、そこから破線の短い道がある。そこを辿っていけばなんらかその跡のようなものがあるのだろう。いずれにしても、ここにどんな砲台があったにせよ、たいして実戦の役には立たなかったのではないだろうか。
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 岬の周りも、釜の尻海岸の大半も、岩礁が隠れているようだ。そのため、釣り場としても、またテングサなどの海藻類の採れるところとしても知られているらしい。
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 海岸の石は黒く、これは八丈島と同じ玄武岩質溶岩が流れ下ってきてアノウ崎や砲台の出っ張りをつくり、それが細かく割れて波に洗われながらだんだん丸みを帯びていくところだろう。
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 ここの「ジオスポット」案内板の説明によると、ここではやや緑がかった褐色のカンラン石がみられるという。こういう鉱物は、ここの場合では溶岩が波で細かく砕かれて中に閉じ込められていた結晶が現れるもののようだが、これまでの経験でいうと、だいたいどこでも、この手の看板があっても実際にそれらの貴石などを見つけることはまず困難だ。
 そのほか、釜の尻海岸の案内板では、火山灰とアオウミガメの写真を並べている。
 やはり2000年噴火時には、島の北東側で大量の火山灰が降り積もり、テングサの漁場でもあった釜の尻海岸の海底に厚く積もって壊滅的な影響を及ぼしたという。「現在では、その火山灰も洗い流され、以前の姿に戻りつつあります」と結んでいる。
 アオウミガメのほうは「釜の尻に多いアオウミガメ」として写真があるだけだが、そういえば八丈島のダイビングスポットでもアオウミガメがウリだった。だが、八丈島の場合も三宅島のここにも、砂浜はない。太平洋各地の海岸でもウミガメの産卵場所というのがいくつかあるが、産卵には広くて深い砂浜が必要だろう。釜尻海岸は一見すると砂浜のようだが、砂というよりここは石である。産卵には向いていないように思われるが、別にアオウミガメも産卵にくるわけではないようだ。
 石の浜で砂浜ではない釜の尻で、最初はアレっと思ったのだが、考えてみるとこれはウミガメの種類が違うのだ。
 よく聞くウミガメの産卵というのはアカウミガメで、八丈島や三宅島にやってくるのはアオウミガメ。では、彼らはどこで産卵しているのか。主に小笠原ではないかと…。そこから回遊してくるのだろう。
 結局、サタドー岬から、ここ釜の尻まで、3.7キロほど歩いてきた。途中には、三七山、赤場暁、椎取神社前、そして釜の尻と4つバス停があった。釜の尻からは次のバスを待って、4つ先のバス停土佐まで行くことにする。
 どういうわけなのか、バス停の標識の隣に置かれている大きなゴミ回収箱には、なんとハングル文字で表記が…。
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 これまでも、ずっと気になってきたのだけれど、三宅島村営バスのバス停標識は、どうもいただけない。つくるのには安あがりなのだろうが、バス停名と時刻表の部分だけを取り替えればあとは共通。標識のスタイルが共通なのは当然だが、三宅村村営バスの停留所標識は、シンボルの鳥と“バードアイランド”ばかりは目立っているが、肝心の点で抜けている。バス停標識のいちばんの目的と役目は、停留所名がはっきり、少し遠目(たとえばバス車内から)でも見えることである。
 それなのに、タイムテーブル・プレートを差し替えるだけの停留所名は、小さく非常に見にくくこれまでみたどこのもわかりにくかった。本来なら、鳥の絵があるところにバス停名を大きく書くべきなのであろうが…。
 砲台から撃ったタマは、とんでもないところに飛んで行った…。が、やっぱり不発になる…んですかねえ村長さん?
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▼国土地理院 「地理院地図」
34度6分53.50秒 139度33分13.57秒
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dendenmushi.gif関東地方(2016/05/19 訪問)

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タグ:東京都
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