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1372 石積ヶ鼻=八丈町末吉(東京都)灯台に振り回されるのも老化現象でとっさの判断力が衰えてしまったと感じる今日此の頃 [岬めぐり]

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 中之郷の集落からは、次の末吉の集落まではおよそ5キロ近い道を東北方面に向かって進まなければならない。都道を走るバスに乗っていると、大きく飛び出た小岩戸ヶ鼻の山塊の付け根を横断して行くことになるが、この区間で景色が変わるのだ。
 あれっ? いったい今自分はどこを走っているのだろう、というような感じがするのは初めての時で、二度三度と乗って往復しているうちにだんだん慣れてくる。
 池があったり小さな流れがあったりもするが、基本的に山の中をうねうねと走る途中で、バス路線中の最高点となる250メートル地点も越えて、また下って行く。
 その道の途中からでも、ちらちらとは姿を見せるが、石積ヶ鼻はシャイなようでなかなかその全貌を現わさない。
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 バスが末吉の手前で右折道路に入ると、灯台の横をくるりと回りこんで西に反転する。そこで斜面を上ったところにある末吉温泉で降りると、まずは温泉! 
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 “みはらしの湯”という名もある末吉の温泉は、なるほど見晴らしのよい80メートルほどの高台からは、洋々と海が見渡せる。といっても、そんなところは別にめずらしいわけじゃない。温泉に浸かりながら、その見晴らしが楽しめるということが名前に謳うだけの理由があるということなのだろう。
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 浴槽の窓の外側に、露天風の湯船が続いていて、そこに入りながら眺める景色は、確かになかなかいい。
 ところが、ここからも石積ヶ鼻は見えないのである。見えている岬は、前項の小岩戸ヶ鼻の出っ張りの東側面。湯船から東は横か若干後ろ向きになるので、展望がきかない。そんなことでここからの眺めに満足しないのはでんでんむしくらいのもので、なんのこだわりもつもりもなければ、見晴らし最高!となるのであろうが…。
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 岬めぐりのでんでんむしとしては、やはり見晴らしというからには、右手に小岩戸ヶ鼻、そして左手には石積ヶ鼻、という展望を期待してしまう。温泉の外の駐車場とそこから降りて行く道でもほぼ同様で、南の小岩戸ヶ鼻ばかりが目立って、石積ヶ鼻のほうは灯台だけはなんとか見えるものの、岬が見えるという感じでもない。
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 まあ、とにかく灯台のところまで行ってみれば、と思ったのは、ちょっと即断し過ぎた。もっと悩んで地図を見ながら、ルートをあれこれ思案してみるべきだった。 
 …というのも後からの知恵で、それも灯台まで行くには行ってみたものの、そこからの石積ヶ鼻の展望というのがまるで期待はずれだったからである。灯台からの岬の眺めが、期待通りであれば、万事めでたしで一件落着となるはずだったが、それがうまくないとすると…。
 後からは、ああすればよかった、こうしたほうがよかったかと、考えてしまうのである。
 加えて、最近では判断力にも自信がもてなくなってきた。以前であれば、歩きながらでもパッパッとその場の状況を判断して、すぐに行動計画を修正したりしていたものだが、どうもそのとっさに判断して動く機能が低下しているようにも思えてならない。
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 ここでの失敗は、灯台にとらわれ過ぎて振り回されたことである。別に灯台めぐりをやっているわけではないのだから、それはほっておいても石積ヶ鼻の探求に的を絞るべきであった。
 そういう判断と修正が、その場でとっさにできなくて、じわっと時間が経ってからやっとそのことに思い至る始末である。やはり、こういうのも老化現象なのであろう。
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 済んでしまったことをあれこれ言うのも切ないが、後学のために記録に残しておくと、ここは温泉を下りたところから、釣り場標識のあった道を進むべきだった。
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 官舎か何かがあったので、それにも気を取られてしまったが、その下の道を東へ行けば、石積ヶ鼻の上に出られたはずなのだ。灯台がダメとわかった時点で、すぐに引き返して修正した計画の実行に移らなければならなかったが、なんとなくそれができないままに…。
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 このあと、岬の北側に回りこんで末吉のほうから石積ヶ鼻を見てみたが、なんとか灯台を乗っけた尾根は見えるものの、その下が隠れてしまった。
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 実は、末吉温泉からさらに西へ海岸に下る道があって、その先は洞輪沢(ぼらわさわ)という集落と温泉がある。温泉のほうは休業中でバスも行かないが、そのさらに南の汐間海岸が石積ヶ鼻を眺めるベストポジションとなるらしい。
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▼国土地理院 「地理院地図」
33度4分45.80秒 139度51分27.01秒
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dendenmushi.gif関東地方(2016/04/17・18 訪問)

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タグ:東京都 灯台
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