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番外:崖の鼻…ではなくてこれは花3=家の前の崖に咲く花(神奈川県)クサイチゴはヘビイチゴよくその実をとって食べていた [番外]

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 手入れと言っても、そうおおげさなことではない。もともと自分の土地でもない官地なので、市役所に管理の責任はあるのだろうが、目の前にあるのだから、自分が手を出しても差し支えない程度に、梯子と手の届く範囲で年に何回か茂る木々を刈るのである。
 道路も当然市道だが、その清掃も自分の責任範囲で、これは近所の他の家よりずいぶん広い。別に敷地が広いと言いたいのではなくて、三角形に近い角地なのでそうなってしまうだけだ。とくに秋から冬にかけては、崖と山から木々が葉を絶え間なく降らせてくれるので、落ち葉掃きも大変な仕事になるのだ。
 これも考えてみると、だんだん話がおかしなほうに曲がってると思うのだが、この頃では「垣根の垣根の曲がり角 焚き火だ焚き火だ 落ち葉焚き」ということができなくなっている。
 掃き集めた落ち葉は、大きなビニール袋に詰めて、ごみ収集に出すが、当市ではこれは“資源ごみ”である。だが、崖の手入れで刈り取った枝などは、庭木としてまた別の“燃えるごみ”の日に出さなくてはならない。
 とにかく、この崖にも手入れが必要だと思ったのは、放おっておくと一定の繁殖力の激しい名も知らぬ草木がやたらに伸び茂って、数年もすると大木にまでなってしまい、下草はみな枯れて暗い崖になってしまう。観察していて、それに気がついた。
 そうなる前に、年々こまめに手入れしていれば、明るい花も咲く崖の斜面が保てるのだ。
 最初は、花など咲いていなくて、シダが何種類も生えていた。シダも実はこの地域では貴重な自然なので、そのシダを保護する目的で、下草を刈り込み、大木が茂らないようにしていた。
 いろんな植物が生えてくるものだと、いつもそれを楽しく観察しながら除去しているが、そのなかで優先的に除去されるものに茎や葉に刺があるイバラの類などがある。
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 今この季節には白い花をつけ、やがて赤いつぶつぶの実をつける草木がある。これも刺が鋭くて、はびこらせるとやっかいになる。
 でんでんむしがこどもの頃の山野にも、同じようなのがあって、それをヘビイチゴと呼んで、赤い実を取っては口に入れていた。
 ネットの図鑑でみると、どうやらこれはバラ科のクサイチゴという名前がついているようだ。キイチゴの仲間らしいが、背丈が低く草のようなのでその名がついたようだ。西洋の童話などにはよく登場するが、そのキイチゴの仲間は非常に多く、世界中ではなんと数百種もあるといい、そのうち日本には十数種が分布している。
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 そのなかでもスター格のキイチゴほどちやほやされることも目立つことなく、ひっそりと半ば忘れられるようにして茂ってきたのだろう。だから、“ヘビ”などがついて呼ばれたりしたのだろう。
 こういう山が削られてできた斜面などに、いちはやく進出してきた植物のひとつである。
 今年はその花びらがいちだんと大きく、遠目にもその五弁の花が目立って群生している。作業の邪魔にならない場所を選んで、このクサイチゴの生息するところを確保してやらなければなるまい。
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 どこかから飛んできた頼りないナノハナや旺盛なハナダイコン、これも植えた覚えも蒔いた覚えもないのに六弁の小さな花を咲かせている丈の低い草も、来年はどうなるだろうか、わからない。
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dendenmushi.gif関東地方(2016/04/12 記)

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コメント 2

dairo

一番したの白いのはハナニラじゃないですかね。あちこちに咲いてますね。ニラの花がまさにあのような花ですね。
by dairo (2016-04-17 14:26) 

dendenmushi

@dairo さん、そうですね、ニラだなこれは。しかも、写真ダブってたな。
もうね、この頃はすっかり横着を決め込んでいるので、花の名前も、実はいちいち究明しなくていい、と思うようになってしまい…。
by dendenmushi (2016-04-18 05:01) 

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