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1354 余木崎=観音寺市豊浜町箕浦・四国中央市川之江町余木(香川県)讃岐の岬はここが最後になります [岬めぐり]

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 観音寺市は、香川県の西の端にある。そして、東から始めた香川県の岬めぐりでは、西隣県愛媛との境にある余木崎が、最後の岬になる。
 伊予松山と讃岐高松を結ぶ予讃線は、観音寺から西になるととたんに不便になる。近頃では、鉄道も新幹線や特急が優先されるので、在来線も地方の中心地周辺から外れるととかくそういうことになるらしい。各停は日中でもほんの数本しか走らなくなってしまう。
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 JR四国の看板列車のひとつはアンパンマン列車で、特急だけに乗るならさほどの苦労もないが、各停で回るのはしんどい。四国に限らないが、この頃のJRの地方路線は、だいたいにおいて細切れになっている。それを乗り継いで遠くへ行くことも、なかなか至難の技になり、テレビ番組の二番煎じ企画でも成り立つことになるわけだ。
 観音寺駅からは、南へ豊浜駅、箕浦駅と続くが、箕浦から2.2キロのところが余木崎となる。
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 箕浦駅などは、北海道の赤字路線の無人駅と同じで、古い貨車が駅舎代わりにぽんと置いてあるだけなので、建物でいえば隣のうどん屋のほうがはるかに立派。でも、ちゃんと軒や階段がついているところが北海道とはちょっとグレード・アップ。貨車の駅舎の北西側がすぐ海のそばを走る国道11号線になっている。
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 観音寺市にも観音寺のりあいバスというのが4路線あるにはあるのだが、箕浦駅まで行く路線は日に4本しかなく、しかも日曜は運休とあって、結局使えなかった。
 この“日に4便”というのがよくあるダイヤなのだが、いかにもたくさんあるようにみえる。これが曲者で、たいていはそのうちの2本は早朝と夕方である。すると、残りの2本が昼日中に走る便で、午前と午後に一本ずつになってしまう。これでは、よそからやってきた者には、よほどゆとりのある計画でないと往復ができなくなってしまうので、だいたいがまず使えないのだ。
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 予讃線は不便、本数が少ないコミュニティも運休。当初の計画ではとにかく箕浦まで行って、徒歩で往復し、半日かけて余木崎ひとつをなんとかゲットというつもりだったが、さてどうなったか。「番外:高松…」の項でふれたように、この讃岐へはある出版社の旅行にくっついてきたので、たまたま車で松山へ行くというグループがあって、それに便乗することにしたのだ。高速の高松自動車道を大野原ICで降り、国道11号線を南下して、箕浦の道の駅まで連れてきてもらった。これでだいぶ時間的にも余裕ができたが、帰りは歩かなければならない。
 だから、“行きはよいよい帰りは怖い”だったのだが、この岬めぐりでは讃岐を東から西へで通して書いているので、ここも帰りの行程を逆にして並べ直して書いている。
 しかし、なんだね。今更のように言うんだけど、岬めぐりなんて自動車を転がしていけば大方はわけないよね。いやいや、人が運転する車に乗ってるだけでやってこれるのは、ホント楽ちんだわ。だがね、それではなんもおもしろいことはありませんぜ。(自己正当化)
 …というわけで、インターを降りて11号線を走っていると、「大平正芳」の文字が…。そうか、“アーウーの大平”さんの地元は、ここらだったのだ。看板などをみてると、記念館やら顕彰のなにやらもあるらしい。この人は、首相在任期間が比較的短かったうえに在任中それも選挙中に亡くなるのであまり目立たないが、死後にその政治哲学が再評価されたらしいめずらしい自民党総裁だった人だという。
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 自民党支持者じゃないけど、最近の自民党をみてると、この香川の大平さんとか隣の徳島の三木さんとかが、なんだか無性に懐かしく恋しくなってしまうね。大平さん、三木さん、アベ(これを山口が地元というのにはなんか抵抗があるのは、親から選挙地盤を受け継いだだけだからかも)の自民党は早く何とかしてくださいよ、もう仏さん頼みだな。
 それにしても、ことしの選挙でもまたぞろ、誰がやっても同じだからとか、野党はだらしないからとか、党より人だからとか、あの人に頼まれているからとか、支持する党がほかにないからとか、そんな理由で自民党とその補完勢力である公明党に投票しようとする人には、ここで踏みとどまって、改めて自分の投票の結果が招来するものとその責任の意味をしっかり考え直してもらわなければ…。
 世論調査(産経と読売以外のも含めて)とかいうものをみるたびに、なんかとんでもないことになりそうで、くらーい気持になってしまう今日此の頃でありますよ。
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 故大平正芳先生の地元だったところは、観音寺市の豊浜町らしいが、箕浦から埋立地の護岸の道をまっすぐに歩いて道の駅、その先の余木崎まで、全部同じ豊浜町だ。道の駅の先の国道には、こんな標識が立っていて、向こうには「愛媛県」の道路標識も見える。手前の裏しか見えていない標識には「香川県」と表示しているはずであるし、“またきてな”の向こう側は“よくきたな”とか(そりゃないか、“ようこそ…”とかかな)になっているはずだ。つまり、ここが県境なのだ。
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 県境も岬に沿って海に向い、余木崎を半分コしているが、香川県側はここから護岸に沿って行く。やがて、先端では護岸も切れ、行き止まりになる。
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 ここに県境標石などはなかったが、この先は愛媛県で、向こうに見えているのは、四国中央市(これもなんだかなあという名前だが)の仏崎付近になる。余木崎の名は、愛媛県側の地名に寄っている。
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 イソギクのような黄色い花が咲く岬の護岸は、先端の岩にぶち当たるところで切れて、その先はテトラポットを積み上げた海岸線になっている。この継ぎ目が香川県と愛媛県の境を分けているのだろう。この先西へ続く次の岬は、おそらく遠くに見えている四国中央市の仏崎になるのだろうが、それはまた別の計画ということで…。
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▼国土地理院 「地理院地図」
34度2分36.16秒 133度35分54.88秒
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dendenmushi.gif四国地方(2015/11/01 訪問)

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コメント 2

kazg

大平さんも三木さんも、誠実さ、正直さにおいては、昨今のボス連中と雲泥の差でしたね。
by kazg (2016-04-08 21:40) 

dendenmushi

@kazg さん、コメントありがとうございます。ほんとに政治家のことばの軽さ(ヤジやら放言やらいっぱい)、怪しさ(アンダー・コントロール)、ウソでもホントらしく強弁する(TPP反対とは言っていない)、相手に面と向かって応えない(レッテル貼りだ)、ずらしたところで強引に反論する(対案を出せ、野合だ(自公こそが野合のくせに))…。もう、うんざりですね。
そう、いちばん足りないのが誠実さ、正直さで、ただじいちゃんの亡霊に取り憑かれてコントロールされているだけのようにみえます。
by dendenmushi (2016-04-09 07:23) 

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