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1346 大崎ノ鼻=高松市亀水町・坂出市王越町木沢(香川県)円錐形の小槌島と大槌島がならぶ景色は人気で… [岬めぐり]

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 大崎山から北へ伸びて海に落ちるところが大崎ノ鼻で、尾根を通ってきた市境界線もこの岬で海に向かう。岬の先端で、高松市と坂出市に分かれるのだが、地理院地図を見ると、その境界線は北へ真っ直ぐではなく少し西に傾きながら海に落ちている。
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 それはなぜかというと、岬の先に西に寄って小槌島があるからで、その島も大槌島の南半分と同じく高松市に入るからである。
 印象的な形で揃っているふたつの無人島の風景は、多くの人に取り上げられている人気スポットで、たくさんの写真などがネット上にもある。大崎ノ鼻から小槌と大槌の間の槌戸瀬戸を経て北へ向かうと、玉野市の犬戻鼻と鼻繰鼻の中間、日比の精錬所の海岸付近に達するが、その間約7キロ弱。本州と四国が最も接近する海域でもある。
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 琴参バスも、いつもの運転席横の一番前の席ではなく、後ろのほうに陣取っている。これは、岬や海が進行方向の右手になるからである。前は見えないことになるが、その分は後ろでカバーすればよかろう。
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 バスを降りないまま、この岬をくるりと回っていく。ここも道路は50メートルくらいの高いところを、高松市から坂出市へと入り、道はすぐに南に向かう。
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 この岬を一周りする間は、高松市の弓弦羽から坂出市の北山付近まで、ほとんど人家はなく、バスはひたすら無人の境を走っている。だから坂出側のバス路線は、北山で終わりにしても差支えはないのだろう。それなのによくここを高松側まで伸ばしてバスを通してくれたものだと思うが、それもこの岬を回りながら眺める瀬戸の海と島の景色を見たい人のためであろうか。偉いぞ琴参バス。
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 …と書いてみてから気がついたのだが、この王越線のこの区間は“日曜祝日運休”だったんだよね。だからこの岬めぐりも土曜日に計画したんだった。ということは、別に景色を見せたいためじゃないんだ。
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 讃岐に流された崇徳天皇が経文を沈めたとか、竜宮城の伝説があるとか、大槌・小槌にはいろいろな話があるようだが、この瀬戸は水深も深く、潮流も早いのだろう。漁場としても有望優良な海域であったことが、讃岐と備前の境界争いの元にもなったのだろうか。
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 前項でも紹介した樽流しの話は、1731(享保16)年のことだったとされているので、実際にあったことなのだろう。どこからどこまでがホントの話かよくわからないのだが、それなりの伝承資料はあるらしい。詳しくみればこんな話があって、おもしろい話をいっそう盛り上げてくれる。
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 備前にはある策士がいて、境界争いが起こるとすぐ自分で大槌島へ渡り、畑をつくって備前だとの主張をした、このため、大槌島は半分コになったのだが、そもそもこの男が樽流しの発案者だった。彼は実は密かに実験的に樽を流してみたうえで、これなら島々のほんどを備前領にできると踏んでこの提案をしたのだが、幕府の役人まで立ち会っての本番では、まったく違うコース、鷲羽山から下津井瀬戸を大きく北へ流れてしまった…。
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 時間帯によって、潮目が変わることまでは気がつかなかったらしい。まさに“策士策に溺れる”の例となってしまった、というのだ。
 大槌島は、備前と讃岐の7キロ弱のちょうど中間点にある。
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 バスが岬を回りこむと、木沢湾である。木沢湾とその西の乃生湾越しに、大崎ノ鼻と小槌・大槌の島を眺めるとこんな感じになる。
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▼国土地理院 「地理院地図」
34度23分20.63秒 133度55分41.25秒
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dendenmushi.gif四国地方(2015/10/31 訪問)

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タグ:香川県
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