1299 神明ヶ鼻(遠く新崎鼻など)=鳳珠郡穴水町中居南(石川県)この岬で能登半島北部をめぐる輪っかが接続 [岬めぐり]
七尾北湾の北部に大きく切れ込んだ入江の奥、川尻川の河口付近で、県道は山の中を抜けて国道249号線と合流する。ここ川尻から西へ、比良(びら)、中居、麦ヶ浦と、いよいよ穴水駅へと近づいてきた。
比良には白い空き地が広がり、柵をして閉鎖された門がある。かつては学校だったところが、廃校になったままになっているようだ。バス停名には、既に廃校になっている学校の名前が残っているという例が、能登にはいくつかあるようだ。ここは向洋中学校があった。
この地名も結構ある。ここの向洋は「こうよう」と読む読むようだが、でんでんむしは「むかいなだ」になじみがある。でんでんむしが幼少期を過ごした場所の国鉄山陽本線最寄り駅が向洋であったが、猿候川河口の湾に面する場所だった。ここも、すぐ南側が深い入江である。
そこから南を見ると、左手に野々木鼻が黒く長く延びている。
そして、右手の手前に低く突き出してくるのが、神明鼻である。
その中央には、遠く細く長く見える端っこが、穴水新崎のカイモチ鼻であり、新崎鼻であろう。比良から新崎鼻までは、4.5キロほど離れている。
右手の神明ヶ鼻は、中居集落の南に突き出ている。中居というところは、近隣の他の集落に比べても、異様にお寺が多いように地図の記号からは思えるが、いったいどういう理由があるのだろう。そういう疑問にもまた、誰も答えてはくれない。
神明ヶ鼻の向こうには、内浦のタケガ鼻と、穴水港を挟んで対岸のイナヘズミ鼻もあるのだが、ここからでは重なっていてはっきりとは特定しにくい。
どうにか、やっと神明ヶ鼻まできた。これまで、「316 野々木鼻ほか=穴水(石川県)ここから先は岬めぐりの難所」としてあげていた懸案は、これでいちおう消化したということになるので、穴水町東の大きな出っ張りをめぐる“難所”の旅も一区切りつけることにしたい。
316項では、先行きにかなり不安視していたが、このときには代替バスの路線やダイヤなどがわからないままだったので、そういう書き方になっていたが、やはり“難所”であることには変わりなかった。
中居からは、麦ヶ浦の入江から離れた道を通って、穴水駅に着いた。
前回の2008年の能登岬めぐりでは、穴水港の東の由比ヶ丘にある“キャッスル真名井”に泊まっていた。そして、タケガ鼻が目の前に見える内浦までは歩いて行っていたので、これをもって能登半島の北部を一周りめぐる輪は閉じることになる。
穴水以南の東海岸については、これまでつまみ食い程度だったので、次項からはこの沿岸を南に辿って能登島まで行くことにしよう。
▼国土地理院 「地理院地図」
37度13分28.64秒 136度56分35.00秒
北越地方(2015/09/14 訪問)
タグ:石川県
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