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1283 長手崎=珠洲市三崎町小泊(石川県)ゆるく丸い海岸に立つ灯台のあるところが能登半島最東端 [岬めぐり]

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 「引砂」とか「高波」とかいうちょっと気になる字地名が続く三崎の南端は「小泊」である。そこは能登半島のいちばん東の端にあたる部分で、大きく丸く突き出ている。
 その出っ張りには、山などがまったくなく、平べったい。
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 高波と伏見の境界には、付近では大きく目立つ紀の川がある。流域の谷も明るく開けていて、平地も多い。
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 その中流域の二本松にある珠洲焼きの窯元の名は紀の川窯。地元出身の陶芸家はたくさんの受賞歴をもっていると、ネットの情報が語る。だが、それもここ3年ぐらい更新されていないようで…。
 12世紀後半から15世紀末頃までこの珠洲市付近で焼かれていた陶器は、古くからの須恵器の技法によっていた古窯であったというのだが、それが戦国時代に突如として消えてしまう。そこで、珠洲市は発掘された珠洲焼窯跡に残された土器片などを基に、1976(昭和51)年からその復興を図ってきたという。
 能登半島は、珪藻土などのように土が独特である。それは内浦海岸の各所の岬に現れる断崖にも表れていて、観光ポスターにもよく使われる見附島などもその典型だ。このため、窯業関連の企業(イソライトが有名)や産業も活発に活動している。それはまた珠洲焼きとはまた別なのだろうが、前回に珠洲市を歩いていて印象に残っていたのが、旅館などで食事のテーブルにのる小さな七輪をたくさんつくって並べていた光景であった。文字を書いた紙のようなものを貼り付けた独特の雰囲気が忘れられないが、最近では鉄製のものに置き換わってしまいそれもあまり見なくなった。
 今回は、そうしたところを歩くこともなかったが、珠洲と言えばいつもそれを思い出す。
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 小泊バイパスを行く県道28号線と分かれて、東の海岸を回る細い道をバスは走る。バイパスが通るところはせいぜい20メートルくらいで、そう山の中というわけでもないが、小泊の集落は申し合わせたように、海岸沿いの旧道の両脇にのみ細く長く延びている。
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 その北寄りのところに、地図では郵便局と灯台のマークがあり、そこに長手崎の表記がついている。海岸側には家々が詰まっているが、ところどころでそれが途切れ、海が見えている。海岸までは50メートルくらいだろうか。
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 家が続いていると、海岸も灯台も見えなくなってしまう。さてさて、灯台はうまく見えるのだろうかと、ずっとバスの進行方向左手の海側をみていると…。
 ありました。灯台!
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 ここが長手崎ですよ。能登半島の最東端です。
 ちょうど家並みが切れて、うまい具合に灯台が見えるようになっていた。
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 小泊という名前は、小さな港の意でもあるが、丸い海岸線にはデコボコもなく、港に使えるような入江も出張った岬もない。そこで、灯台に南ではわずかな岩場を利用して埋立てた岸壁と防波堤で囲った小泊港ができている。
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 両側の家々の軒先をかすめるようにして走ってきたバスも、再び県道28号線と合流するところからは、三崎町も小泊が終わり、三崎町雲津(もづ)になる。
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 ここからは道はまっすぐ西へ延びて、地理院地図からは表記が消えた鉢ヶ崎を経て、蛸島町、正院町、野々江町、飯田町と続く。雨はまだやまない。
 珠洲市の困るところは、市の中心たるヘソがないところだ。古い町の中心は飯田町らしく、バス路線名も飯田線というのがありあちこちを通るが、バスターミナルがあるわけでもない。
 廃線になった旧のと鉄道の終点は蛸島にあったと記憶するが、そこは市街のはずれでである。昔の珠洲駅があったところは、道の駅になっているのだが、中心地としてのアピール力は不足している。そのため、なんとなく意識から欠落してしまっていた。
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 バスの乗り換え乗り継ぎには、このほうが便利なのかと珠洲市総合病院前で降りてしまった。日曜日とあって閑散としていたが、たとえ賑やかであったとしても、やはり次のバスを待って時間をつぶすには、そりゃ病院よりも道の駅のほうがよかったよね…。雨もどうにかお仕舞いのようだ。
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▼国土地理院 「地理院地図」
37度27分2.70秒 137度21分36.97秒
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dendenmushi.gif北越地方(2015/09/13 訪問)

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