1265 大長崎=輪島市門前町皆月(石川県)東から3.4キロそして南西からは2.5キロの遠望で望む断崖絶壁のなかの岬 [岬めぐり]
大長崎は南から北へ延びてくる能登半島の西海岸線が、東寄りに向きを変える転回点付近に位置すると言ってもよい。ここらまではまだ門前町で、この東の刑部岬からは輪島市上大沢町になる。
この大長崎付近にも道路はなく、前にもふれた荒磯自然歩道があるにはあるが、通行止めが続いたままである。
したがって、ここも遠望になるが、それを望むのは当初計画では上大沢町の刑部岬からかと考えていた。
そのためには、北鉄奥能登バスの西保線に乗らなくてはならない。輪島から上大沢まで海岸を走り、そこからは西二又川に沿って山の中にある雑座という山村集落(そこも輪島市内だけど)を結んでいるこの路線は、妙にはっきりした目的をもってダイヤが組まれている。
その目的とは、西二又川沿いや大沢町付近の住人たちが、朝に輪島方面に向かって出て行き、午後になって帰ってくる、そのためだけに設けられている路線なのだ。しかも1日に三往復、日曜は二往復しかない。そのため、輪島からは午前中に大沢方面に行くことはできず、12時に初発便が出るまで待たなくてはならないのだ。
そこで、午前中の時間を岬はないがちょうど稲が稔る頃なので白米の千枚田と、輪島港西の竜ヶ崎に先に行き、袖ヶ浜で西保線の初発バスがやってくるのを待つことにした。そのため、項目掲載順は西から東へなので、実際の行動順序とは異なることになる。
こういう場合、どういうふうに書こうかと、いつも頭を悩ませることになる。そう、くだらない駄文雑文だけど、それなりに考えて書いてるわけなんですよ。
で、考えた結果、まずは大沢町まで行き、そこから遠く大長崎を見たというところから…。
大長崎という岬が、東側から見ることのできる場所は、刑部岬か大沢町のアタケ岬からだけである。さて、どちらにしようかなと、迷うところだが、だんだん意気地がなくなってきているこの頃では、なるべく楽なほうを選ぶようになってしまった。
この場合も、刑部岬まで行くとなると、上大沢から1キロ以上自然歩道の山道を歩かなければならないことになるが、アタケ岬だと大沢のバス停からほぼ平坦な広い道路で1キロ。
実はどちらがよかったとも言い難いが、結果的にはアタケ岬を選んでしまった。それにはもうひとつ別に、ある重要な要素が絡んでそうなってしまったのだが、それについては後の項で述べる。
アタケ岬から大長崎までは、直線距離で西に3.4キロの距離がある。中間にある刑部岬から大長崎までは2キロほど。
西への遠望写真では、いちばん奥の岬が大長崎で、その手前にあるのが次項の刑部岬となる。
大長崎の周辺は、前にも述べた通行止めになっている荒磯自然歩道があるきりで、道路は通っていないし、集落もない。
通ヶ鼻から刑部岬に至るこの大長崎付近と、猿山岬周辺は、断崖絶壁と荒磯の続く秘境で、能登半島広しといえども、こういう場所はここらだけである。
が、実はもうひとつ、西というより南西方向の五十洲の小崎からも、わずかに大長崎は見えていたのである。通ヶ鼻と皆月の小崎と重なりながらも、尖塔のような岩を伴って見えているのがそれであった。五十洲の小崎から大長崎までは2.5キロだから、こちらのほうが近いのではあるが…。
▼国土地理院 「地理院地図」
37度21分51.81秒 136度45分25.04秒
北越地方(2015/09/12 訪問)
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