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1259 聖ヶ鼻2=柏崎市米山町・上越市柿崎区・大潟区(新潟県)鉢崎・竹鼻・柿崎…そして潟がたガタと潟が続く [岬めぐり]

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 曾良日記ではもっぱら「鉢崎」と書かれている米山には、「110 聖ヶ鼻」の項で訪問したときに降りていたのだが、今回は笠島からの列車に乗ったままで通過する。
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 「鉢崎」というのも「聖ヶ鼻」と同じ伝説に由来するものであろうが、昔はこの岬をも地域名と同じ鉢崎と称していた可能性も高い。前にも書いたように今ではその名は鉢崎神社と鉢崎郵便局にだけ継承されていて、岬の名も聖ヶ鼻である。
 鉢崎の関所も、上杉謙信以来という歴史をもつが、越後といえばやはりこの人であろう。NHKの大河ドラマでは、謙信の家臣である直江兼続を主人公にした2009年の「天地人」があるが、実はもっと前、大河ドラマも初期の頃の1969年に海音寺潮五郎原作の「天と地と」があった。
 川中島は講談本程度に知ってはいたが、やはり海音寺潮五郎の本で初めてこの地域の歴史に部分的にでも触れたことになる。謙信の本拠であった春日山城は現在の直江津市の西、標高160メートルほどの山城であり、謙信公大橋の架かる関川の流域に開けた直江津は、直江兼続の名を受け継いでいる。
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 そして、同じく謙信家臣の柿崎景家の本拠が、信越本線の柿崎付近であったろう。甲斐信濃を押さえた武田信玄とは、山と川を挟んで南北に兵の出入りを繰り返すが、この頃も歴史に登場する越後の中心は、現在の上越市付近であったことは記憶に留めておかなければなるまい。
 最後は信長に内通したとの疑惑で不幸な結末をとげる柿崎氏が、代々深く信仰してきたのが米山薬師であった。
 その米山が、柏崎市と上越市の境界になっていて、その境界線を南に越えた辺りには「竹鼻」という字名もある。柿崎川の河口ではちょっと飛び出たところもあるが、聖ヶ鼻から直江津の手前犀潟の先までの20キロの間は、ほぼ真っ直ぐな海岸線が続いていて、岬はない。
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 この次の岬は、上越市も名立の鳥ヶ首岬になるが、この岬は日本地図でもかなり目立っている。そして、海岸のすぐそばを走る車窓から西には、能登半島の姿もうっすらと浮かび上がってくる。北陸新幹線開業のおかげで、直江津の影が薄くなってしまった。直江津から西へ延びる線路は、日本海ひすいラインという名になっていて、北陸本線は糸魚川まで行かないと現れないが、それは今回は関係ない。
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 今回は直江津の手前の犀潟という駅から、北越急行ほくほく線に乗り変えて六日町まで戻ることにしたからである。この線は変わらないが変わったのはこの線を走っていた特急「はくたか」が、北陸新幹線にその名も列車も取られてなくなってしまったことだ。
 それはおいといて、ここでは聖ヶ鼻から直江津までのほぼ真っ直ぐな海岸線の内側を、少し眺めてみよう。
 米山が南になだれ落ちる下を流れる柿崎川から直江津の関川までの間、ほくほく線に沿って山に行き当たるまでの間には、広く平野が展開している。高田平野という名があるこの平野は、あまり注目されることもない。
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 古代からのお約束条理制に則っているかのように、長方形に仕切られた田んぼが、どこまでも続くが、ところどころに、大きな池が点在している。そこを流れるのは、前日からの雨を集めて流す潟川。hijirigahana2-10.jpg
 信越本線の駅の名前も、潟町駅、犀潟駅とあり、上越市大潟区も広い。
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 「新潟」というのは県名になっているが、元々はもっと狭い範囲を指していた名称であったはずだ。それは、“新しい潟”を意味する、限定された名称用語だからである。
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 では“新しい潟”という名を生むことになった“古い潟”とはどこか?
 でんでんむしの私見では、その古いほうの“潟”こそ、この付近のことではなかったか、と思うのである。
 では、“潟”とはなにかといえば…。
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▼国土地理院 「地理院地図」
37度19分26.24秒 138度26分14.18秒
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dendenmushi.gif北越地方(2015/07/02 訪問)

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タグ:新潟県
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