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1235 大潤鼻=岩船郡粟島浦村(新潟県)岬というよりここは岩礁がふくらんで広がる岩場のようだが… [岬めぐり]

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 矢ヶ鼻を回り込むと、すぐにまた岩場が展開する。立岩がいくつも並び、そのうちには下が空洞になって突き抜けている岩もある。粟島マップでいう鳥居岩とかいうのがそれであろうか。
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 小さい砂浜があってまた岩場が目立つ。矢ヶ鼻と次の山崎の間にあるのが大潤鼻だが、それはどうやらその岩礁地帯を指しているらしい。この岬名表記も地理院地図にはなく、ダウンロードした粟島マップ(印刷パンフのものではない)から拾った岬であるが、岬というよりほとんど岩礁地帯である。
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 そのなかにも、岩の鼻が飛び出たようになっているところや、海岸に丸い小山もあるのだが、どれをもって「鼻」とするのかはよくわからない。
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 おまけにこちらは、波としぶきのなかからそれを横目に見ている。
 だが、ここにわざわざ大潤鼻という名がついているのは、島民にとっては充分に意味あることなのだろうと思う。
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 いろいろ探してみたが、この「大潤鼻」という地名が表記されている情報はきわめて少なく、あってもその読み方まで明記しているものがまったくない。
 「おおうる・おおうるま」でいいのか、それとも「だいじゅん」なのか、あるいはもっと別の呼び方があるのか…。実はこれまでも、靑森や北海道には比較的多い地名「大間・大澗」については書いたことがある。そのときには「澗」は「ま」でよかったのだが、鼻が付いている岬の名としては初めてのような気がするし、「澗」ではなく「潤」のここも「おおまはな」なのだろうか。
 こういうしょうもないことが気になる質なので、村役場に問い合わせてみた。すると、ここも「おおま」だということがわかった。「はな」はいつの間にか読まなくなった…という説明であった。
 「澗」には「港」のような意味もあったと記憶するが、「潤」のここではそうではなく、「うるおう」というのでよいようだ。…というのは、当方の勝手な解釈だったが、いつもご自分のブログで短評コメントをつけておられるChinchikoPapa さんからは「大潤鼻の音が面白いですね。「オー・マ(oho-ma)」を原日本語で解釈すると、「深い瀬=深い漁場」というような意味になります。」という情報をいただいた。
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 印刷パンフにはないが、ダウンロードした粟島マップには、岬の名前だけでなく、前項のクズレ浜のほか、ウグリだのコシヨウダだの、カムラ、ナデコ…といった名もたくさんついている。
 それらも、どうやら浅瀬や根や岩礁につけられているのだ。それは、そうした場所が島民にとって、海からの恵みとして重要な生活の糧を得る場所でもあったからではないだろうかとも思えるのだ。
 おそらく、昔からのこの島での生活を想像してみるに、山の中や陸の上をあちこちうろうろするよりも、海岸を岩場づたいに小舟を操作しながら渉猟したほうが、はるかに実りは多かっただろう。
 島の周囲にあるさまざまな場所を特定する呼び名らしきものは、そのようにして自然発生的にできたものではないか。
 「大潤鼻=おおま」は、字面の通り「おおいなる潤いをもたらしてくれるところ」というようにもとれる。(暴走が続いております)
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▼国土地理院 「地理院地図」
38度26分39.71秒 139度13分5.57秒
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dendenmushi.gif北越地方(2015/06/29 訪問)

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タグ:新潟県
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