1234 八幡鼻=岩船郡粟島浦村(新潟県)車の持ち込みができない島の最西端の岬の先っちょは断崖絶壁で… [岬めぐり]
ここにはとんがり帽子が三つある。二つは海岸の立岩で残るひとつは岬100メートルのピーク。そこに、八幡社があることから、その名になったであろう八幡鼻は、粟島の最西端にあたる。この岬は、フェリー「あわしま」が島に近づいていくごとにだんだんと大きくなる島影の左端にずっと見えていた。
とんがり帽子とともに、岬の先端にある岩礁地帯に立つ立岩も印象的な岬である。
矢ヶ鼻とは800メートルも離れていないので、矢ヶ鼻の西にある大島という岩島を回り込むと、すぐ目の前に八幡鼻が迫るように感じられる。
神社のあるピークから八幡鼻の先っちょまでは、400メートルほど西に向かって突き出ている。ここにも道があると地理院地図では点線表示してあるのだが、ここは散策道路の工事かなにかで通行止めになっていた。工事が終わると、この散策路も観光ポイントになるのだろうか。
上モザキ鼻から南西に向かう傾斜路の道は、幅もそう広くはない未舗装の道のようで、矢ヶ鼻から八幡鼻を回って釜谷(かまや)までわざわざ通る人は、そう多くはありそうにない。前項の上り坂は、自転車で登るのは大変そう!
そうそう、高速双胴船ももちろんできないし、フェリー「あわしま」もね、自家用車の持ち込みはできないんだって! 島へは車の持ち込みができないとなると…、レンタカーも島にはありません。タクシーもなかったと思う。
要するに、島の中を散策するには、ダイヤが限られていて不便なコミュニティバスを使うか、役場で自転車を借りるか、あとは歩くしかないのだ。民宿に泊まっていれば、宿の人が車を出してくれるということはありそうだが…。
でも、考えようによっては、車を持ち込めないそういう島だからこその楽しみ方というのもあるだろう。
岬の頭は断崖絶壁が切り立ち、ほぼ垂直に落ちてくる。その高さは50メートルもあろう。
岬の立岩を回り込むと、このあたりからはいよいよ島の西海岸に入ることになる。
…と、とたんに船の揺れと波しぶきが強くなる。
船の舳先がバンバンと波打って踊り、その下で白波が砕け散る。
高く舞い上がった波しぶきが、船の窓に容赦なく打ち付ける。
水が玉になって窓に散り、何本もの筋となってガラスを伝い落ちる…。
せっかく、きれいだと喜んでいた「シーバード」の窓だが、これではさっぱりだ。
これはまったく予想していなかった!
あらら〜、もしかして、これからずっと西海岸ではこんな状態がつづくのだろうか。
もしそうなら、ちょっと困ったことになるが、“乗りかかった船”どころか、もう“乗ってしまった船”を降りるわけにはいかない…。
▼国土地理院 「地理院地図」
38度26分38.83秒 139度13分7.15秒
北越地方(2015/06/29 訪問)
タグ:新潟県
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