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1233 矢ヶ鼻=岩船郡粟島浦村(新潟県)島の最南端に位置する岬へ行く道は900メートルを行く間に90メートル登る [岬めぐり]

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 瀬ノ鼻を過ぎてさらに南に向かう「シーバード」の窓は、さすがに観光船だからきれいに拭いてあるので、多少の反射はあるが窓からの写真にも支障がない。
 小さな船の内部は、細長いベンチ状の座席が何列か、前と後ろに分かれている。前の後列右手を展望がよいと確認して位置取りをした。年配3人組も、始めは前のほうに陣取っていたが、船が走り出すとぐっと船首が持ち上がるようになる。
 もともと前方の展望はよくないのだが、どのみち海岸側の窓だけ見えれば、こちらとしては問題はないのだ。
 しかし、3人組は前からの展望を期待していたようで、それが期待はずれになったとわかると、後ろの座席に移っていったので、前部座席はまたひとりになった。
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 単調な何もない海岸線を見ていると、行く手にまっすぐに伸びる道が登っている。横から見ても、その道路の傾斜が一本の筋になってはっきりとわかる。
 この坂道を登り切ったところが、矢ヶ鼻である。粟島の岬めぐりは、いきなり地理院地図には表記がない岬がふたつ続いて始まったが、この岬名表記は、地理院地図にもはっきりとある。
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 坂道は、地図で確認すると、波打ち際から登り始めて900メートルの距離を行く間に90メートルも、休みなくほぼ一直線に登っている。役場でレンタサイクルを借りるという手(いや足か)もあったのだが、結構アップダウンが大変そうだし…。やっぱり船のほうが楽ちん…。
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 矢ヶ鼻の名は、おそらくは“矢じりの頭”のようなという意味なのだろうと思われるが、先端部に岩礁があるが岬の頭は、矢じりのように尖ってもおらず、全体に丸っこく納まっている。
 小柴山からこの矢ヶ鼻に至る、北東に壁のように連なる斜面は、海岸から200メートルの間に高度も200メートルも高くなっているという急斜面を斜めに刻み込んだ道である。この斜面の下辺りに、粟島マップでは「クズレ浜」との表示があるところをみると、どうやらこれは地滑りのよる崩壊の跡ではないかと考えられる。
 粟島の本土寄りの東海岸では、急斜面が北部にもあり、内浦はその中間に残った島では唯一の緩傾斜の平地に発達した集落である。
 西海岸では、荒磯と岩礁のでこぼこが多く、その間に小さな砂浜が点在するという地形的な特色がありそうだ。
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 矢ヶ鼻の上には、地理院地図では石碑の地図記号だけが記されているが、それが何の石碑なのかは、村の情報にもないのでわからない。ただ、島内には俳句や和歌などの碑が20数点もあるという情報だけがあった。
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 この岬が粟島の最南端であるから、こことすぐ次に控えている八幡鼻の出っ張りを回り込むと、船は外海に面した西海岸を北上することになる。
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 あれっ! 南端を回り込むと、矢ヶ鼻の景色が変わってきた。
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 なるほどなるほど!
 これが矢ヶ鼻なのか。うん、なんとなくそんなふうに思えてきたよ。
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▼国土地理院 「地理院地図」
38度26分11.63秒 139度13分22.10秒
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dendenmushi.gif北越地方(2015/06/29 訪問)

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タグ:新潟県
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