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1226 辺戸岬3=国頭郡国頭村字辺戸(沖縄県)ヤンバルクイナ展望台と宇佐浜遺跡と辺戸御嶽と大石林山と茅打バンタと [岬めぐり]

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 とうとう辺戸岬だけで3回まで引っ張ることになってしまったが、この本島最北端の岬の周辺では、いろいろあるので、まあいいでしょう。
 ただし、実際に歩いたのは岬のバス停の周辺だけなので、あとは地図から想像を飛ばしてみるだけである。
 地理院地図とMapionでは、地図上に表記されるものもかなり違う。それは日本全国どこでもだいたいそうなのだが、ここではそれも顕著で相違がおもしろいので、ほじくってみよう。だが、地図表記にはそれぞれ目的に応じた特徴があってしかるべきだから、(地形表記以外は)国土地理院に合わせなければならないとか、どちらも同じでないといけないとか言っているのではない。単におもしろがっているだけだから、為念。
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 辺戸岬にも灯台がある。だがそれは碑が集まっている東の端ではなくて、そことは反対の西南の断崖の上にある。それは、南からの遠望で平らな丘の端に小さく白く見えていたが、写真ではわかりにくい。前項で書いた与論島との海上集会に向かう船も、西海岸の宜名真の港から出ていたし、船の航路としては西海岸が通常のルートだったろう。Mapionにはその灯台は記していない。
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 灯台とは反対側、岬の付け根にあたる辺戸岬からは南南東の方角に、丘の上に巨大なヤンバルクイナの像があるのが見えている。
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 これは、国頭村が建てた展望台なのだという。その場所は辺戸の集落から砂浜の海岸に出る道の先のようで、Mapionにはちゃんと「ヤンバルクイナ展望台」とあるが、地理院地図の表記ルールではそれは入らないらしい。
 その展望台に行くには、辺戸の集落から北へ1キロの道を行くか、海岸なりに東へ行って坂道を登るかである。また得意の勘ぐりでは、あるいはこの立地も、岬と離れている集落を結びつける狙いが込められてのことかもしれない。
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 砂浜の海岸には、宇佐浜(うざはま)という名があるらしい。地理院地図もMapionも揃って表記しているのに、「∴宇佐浜遺跡」というのがあるからだ。砂浜の西端に位置するその遺跡は、国の史跡に指定されている縄文遺跡なのだという。奄美群島の縄文遺跡と並んで、本土の繩文時代の末期から弥生時代初期にあたるらしい。
 因みに、国がその指定をしたのは1972(昭和47)年5月15日…。つまり、復帰のその日に史跡指定されている。
 沖縄に縄文遺跡があると聞けば、誰しもちょっと意表を突かれたような気持ちになるのではなかろうか。よくよく考えてみれば、何の不思議もなくむしろ縄文人やその先祖が、ここから北に見えている島づたいに北上して行った(あるいは逆も)というのもごく自然なことだった。
 無意識のうちに、われわれも北緯27度の境界線を引いている。
 Mapionの「∴」が独特であることは前にもふれたが、ほかにも「∴大石林山」「∴茅打バンタ」という表記もあったりするが、それらは地理院地図にはない。
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 岬から南の方向には、峨々とした山波が黒く影をなしている。地理院地図では、250メートルの最高点をもつ辺戸御嶽として特徴ある崖の山として記されているが、Mapionにその名はない。Mapionの「∴大石林山」はその北麓に広がる巨岩奇岩の園地を指しているらしい。「∴茅打バンタ」は、辺戸御嶽西の崖を指しており、地理院地図では「∴」はない。「バンタ」は沖縄の言葉で「崖」のことであり、また茅を上から落とすと強風でばらばらになってしまうところから、その名になった。
 この崖は、宜名真トンネルで通り抜けるので、車窓からは見えないが、この山と崖と岩の一帯については、近年ではパワースポットというネット情報があふれている。
 辺戸御嶽は、そもそも最初に神が降り下った場所とされ、沖縄の信仰では霊地聖地であったらしい。
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 辺戸岬とお別れする前に、もう一度沖の島々を眺めてみよう。
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 前にも書いたが、25キロほど先の与論島が、肉眼では何とか見えていたのに写真ではそれとはっきりわかるように写っていない。北西側30〜33キロくらいのところには、伊平屋島や伊是名島が連なっている。こちらのほうは、むりやり写真を拡大してみると、写真でもどうにかそれとわかる。
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 茅打バンタと辺戸御嶽を後ろに眺め、遠くの島影を引きずりながら、村営バスは国道58号線を南に向かう。
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▼国土地理院 「地理院地図」
26度52分20.40秒 128度15分53.94秒
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dendenmushi.gif沖縄地方(2015/04/04 訪問)

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タグ:沖縄県
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