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1219 カツセノ崎=国頭郡国頭村字安波(沖縄県)村営バスからは見えない岬を追って「やんばるふんばる」 [岬めぐり]

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 ここからいよいよ沖縄本島でいちばん北の端にある国頭村(くにがみそん)である。この村は、約200平方キロ近い総面積のうち、その95%が山地という。2015(平成27)年3月末現在の総人口は5,004人、2,402世帯。
 沖縄本島の先端部をまるまる占めているので、東西に海岸線をもつ。東海岸は道路が海岸線を走っているところがほとんどないのに対し、西海岸は海岸道路が先端までつながっている。
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 岬のほうは逆に、東海岸にいくつか飛び飛びにあるが、西海岸にはほとんどない。南から北へ順番でいくと、東海岸の次の岬は大崎(うふさき)になるが、ここへはまったく道すらなく、県道70号線は大きく迂回しているので近寄ることさえもできない。バスが高江までで終わっているのは、東村から国頭村へ変わるからばかりでなく、この先付近に集落もないからだろう。
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 国頭村の役場は、西海岸の南、辺土名(へんどな)にある。辺土名までは名護バスターミナルからの路線バスがあるが、そこから北への公共交通機関は、国頭村村営バスの2路線のみ。
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 この村営バスは、東西ふたつの路線でそれぞれ日に3便が走っている。朝めし前に名護から東村の平良へ乗りっぱなしで往復してきて、ホテルに帰って朝食を取り、一休みしてからまた名護バスターミナルから辺土名までやってきた。
 辺土名の役場の横に村営バス乗り場があり、ここから西海岸を辺土名岬を回って奥という沖縄最奥にある集落へ行くのと、もうひとつは東海岸に点在するわずかな集落を辿ってやはり奥まで行く。東海岸のコースは、実はこの前日に乗ってきたので、この日は時間的には12:30に辺土名を出て、安波と安田をめぐって奥へ行く西海岸コースに乗る。
 これも、途中で降りるわけに行かないので、とにかく乗りっぱなしで終点まで行き、また同じバスで引き返してくる。
 国頭村の東の南端は、高い崖に囲まれたヤンバルの山々が連なり、道路もないが、わずかにやんばる海水揚水発電所と送電線だけが人の痕跡を示しているだけ。集落があるのは、揚水発電所から約6キロほど北北東にあたる安波(あは)となる。
 バスが向かうのも、まずはこの集落である。そこにはカツセノ崎という岬があることはあるのだが、それがバスから見えるのかどうか、見えるところを果たしてバスが通るのかどうか、はなはだ心許ない。地図で見る限りどうも見えそうにない。だが、とにかく行くしかない、乗るしかない。
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 西海岸の与那から東へ向かって、山の中を横断して安波する。本島ではいちばん高い与那覇岳(498メートル)の北を東西に走る県道2号線が通るヤンバルの山はせいぜい300メートルくらいだが、なにしろ森と道路以外には何もないようなところを延々と走る。道路の脇にはへごやしが並木のように並んでいるのは、さすがはヤンバルという感じ。途中に“やんばる学びの森”という案内標識があった。
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 どこをどう走ったのか、目印のない山の中でよくわからないが、途中にはパイナップルの畑もある。ishinakiada-10.jpg
 そのうちダムに出て、堰堤の上を渡って行く。村営バスの路線図を後で見たら、どうやら途中で県道を離れて、南の安波ダムを通るらしい。
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 ダムから山を下ると、安波の集落である。安波川と普久川の二本の川が合流するところの安波川側の河川敷が固まってできたような、わずかな平地と山裾に家は集まっている。幅が500メートルくらいしか開けていない河口の奥まったところ、山と山に挟まれた谷間に、安波の集落はあるのだ。
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 そのいちばん奥の川沿いに児童数9名の国頭村立安波小学校がある。地図では“タナガーグムイの植物群落”が目立っているのだが、これはパス。
 肝心のカツセノ崎は…。河口の左側の崖下がその辺りなのだが、う〜ん、地図で想像していたとおり、バスからは…やっぱり見えなかった。道路がもう少し東の海寄りを通っていてくれたら…。
 周辺の海岸線は100メートル近い断崖が続いていて、河口の1キロ東北東寄りに小さなコブのようにしてあるカツセノ崎は、ついに見ることなくバスは非情にもどんどん北の山に入っていってしまった。
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 新川崎も大崎も、このカツセノ崎も次のイシナキ崎も?、見えない岬ばっかりじゃん! インチキじゃん!
 まあ、そう言いんさんな。とにかく「公共交通機関で」というのがこの岬めぐりのコンセプトなんじゃけぇ、「やんばるふんばる」の国頭村村営バスでめぐるありのままを記録するしかないんじゃ…。
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▼国土地理院 「地理院地図」
26度43分16.30秒 128度18分11.79秒
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dendenmushi.gif沖縄地方(2015/04/07 訪問)

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タグ:沖縄県
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