1212 辺野古崎=名護市辺野古(沖縄県)まるごとキャンプシュワブに占領されている三角定規の角 [岬めぐり]
近年問題の辺野古へやってきた。辺野古崎はまるごと岬ごと、三角定規の先のような半島状の出っ張りの全部が、米軍の基地であるキャンプシュワブに占領されている。
カンナ崎、金武岬、辺野古崎と、比較的数もすくない沖縄本島中東部の主な岬は、すべて基地に接収された岬である。
これだけ問題にはなっていても、よほど沖縄の地理に詳しい人以外、まず普通の人では辺野古ってどのへん?という程度であろう。
辺野古は、縦に長い沖縄本島の東海岸で、ほぼ中央より少し北寄りに位置している。
問題になっている普天間基地の辺野古移設にあたっては、この辺野古崎の先端付近というより三角定規の角を広く包みこむように埋め立てて、V字型滑走路などをつくるというのが、安倍政権と防衛施設庁(沖縄防衛局)が進めている計画である。
これについては、鳩山宇宙人総理時代の「できれば海外・少なくとも県外」という方針と、それに対する強い抵抗があったうえ、沖縄県外でうちへどうぞというところはひとつもなく県外も挫折という経緯もあった。その後も辺野古問題をめぐっては、途中から前県知事の受入方針への変節などもあって、沖縄住民の意思にかかわらず“粛々と”既定方針を貫こうとする中央政府との乖離が甚だしく鮮明になっている。
この“粛々と”という言葉が、政治家や役人の口から発せられるたびに「なんと人を小馬鹿にした物言いだろう」と思っていた。そして、各メディアはなんの疑問も挟まずそのまま“粛々と”垂れ流してきた。が、翁長沖縄県知事はそれを“上から目線”だー(これも真意の一部だろうが)と官房長官との会談で批判した。そのことを公けに指摘したのは、この人が初めてである。
県知事も名護市長も、辺野古移設には反対している多数の県民の民意を受けて当選してきた。
県道を走るバスを辺野古停留所で降りて、港へ向かう道をだらだらと下って行く。その道の東側一帯にはきれいな住宅街が広がっているが、店があるわけでもなさそうだし、ここの人たちはどんな仕事をしているのだろう。「軍用地主ローン」というのも初めて目にするような…。
後から知ったのだが、どうやらこの付近の住宅街を“アップル町”というらしい。Appleとは関係がないが、今でもそう呼んでいるのかどうかは…?
沖縄県名護市辺野古地区のホームページというのがあった。下手に要約するよりも、そのままを紹介したほうがよいだろう。そこには次のようなことが書いてあった。
・辺野古の歴史
辺野古は那覇より67km、名護市街地から南東へ12kmの沖縄本島東海岸に位置する総面積10.83平方キロの村落です。
戦後間もない昭和23年頃には戦前の集落形態に復興し、140世帯、634人の、海辺ののどかな農村集落でした。
・キャンプシュワブ
農村であった辺野古は、基地という経済基盤の元に地域開発を進めるために、有志会では軍用地契約に踏み切り、昭和32年に基地建設が着手されました。
・アップルタウン
基地建設の着工を機に新しいまちづくりの機運が高まり、昭和33年に上集落のまちづくりがスタートしました。このまちづくりにおいて多大な協力をしてくれたアップル少佐に因んで町名が「アップル町」と命名されました。その後、この開発によりまちは急成長し昭和40年には309世帯、2,139人の規模となりました。
辺野古が基地を受入れ、街づくりを進めてきた様子を、そのまま素直に認めている。
辺野古崎の南にある、港に出てきた。
この長い堤防にも意味があり、その突端から沖に向かっては、珊瑚礁がわずかに切れた水路が開けており、少し大きな船はその航路を辿らないと港に出入りできないようだ。
▼国土地理院 「地理院地図」
26度31分15.19秒 128度3分10.16秒
沖縄地方(2015/04/06 訪問)
タグ:沖縄県
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