1210 金武岬=国頭郡金武町字金武(沖縄県)高速道路を走るバスの車窓からのあやしい写真ばかりで… [岬めぐり]
「ホワイトビーチ」の次は「ブルービーチ」ときた。金武岬に展開するのは今度は実戦訓練用の砂浜である…らしい。ブルービーチ訓練場では、海兵隊などの上陸訓練が行なわれている…らしい。
なにしろ、高いフェンスに囲まれた基地は、外部からの出入りはおろか、滅多に近寄ることもできないから、直接確かめることはできず「らしい」という以外にない。こうして高速道の上を走るバスのなかから、その岬の姿を遠く追い求めている。
大型艦船が運んできた兵員を上陸させるには、上陸用舟艇などで砂浜に接近して接岸する。その様子を見たことはないが、映画などではお馴染みである。いくつかそういう場面も観ているが、やはり「史上最大の作戦」(1962年)のノルマンディ上陸作戦の様子が印象深い。
米軍の敵前上陸作戦は、1945(昭和20)年4月、この沖縄本島でも行なわれた。その様子はあまり映画にはなっていないし、陸上からの反撃も弱かったようだが、米軍が撮影した記録フィルムで何度か観た覚えがある。
満潮時を狙ってリーフを越えて侵入してくる何十もの舟艇が、沖縄の中西部海岸を埋め尽くすさまは、その後に控える地上戦を想像して、背筋が凍り付くような感じがしたものだ。
それ以来、ずっと沖縄が米軍基地の島であったことを、本土のみんなは切実感をもって意識してこなかった。申し訳ないことだ…。
金武岬も「武」は発音しない「きんみさき」である。金武湾の北側に飛び出た岬は、さほど大きくはない。高さも2〜30メートルしかない細い岬の先端部東は崖だが、南と北には長い砂浜がある。
その西に続く海岸には、発電所があって、高い煙突などがあるのが、車窓からも見える。
金武湾の東は、勝連半島から橋で繋がっている平安座島、宮城島、伊計島が、湾に蓋をするように連なっている。道路からそこまでは16キロも離れている。
例によって、盛大にぶれたりぼけたりしている写真を盛大に使っている。でんでんむしの岬めぐりでは、これでもいいのだ。
沖縄自動車道は、名護の許田ICから那覇ICまで57キロだが、南部の豊見城の名嘉地ICから那覇ICまでの那覇空港自動車道20キロと合わせて、沖縄本島を南北に縦断している。
細長い沖縄本島だが、だいたいにおいて高速道路は海からは遠い内陸部を通っている。だが、この金武湾周辺だけ、比較的海に近づいて走る。石川IC、屋嘉IC、伊芸SAの付近だけは海岸から数百メートルまで接近するので、道路を走るバスの車窓からはなんとか見える。これもバスだから見えるのであって、乗用車では視点が低くなるので、こうは見えない。
見えるといっても、この通りかなり怪しいものだが…。
岬に近い金武ICでは、メイン道路から降りてきて、海岸のそばまで行く。そこにバス停が設けられているからだ。沖縄本島を南北に縦断する道路は、高速道だけでなく、国道329号線がある。それに接続するために降りてくるのだ。しかし、金武岬はそこからは見えない。
国道329号線も何本もの路線バスが走っているが、これは市街地の停留所をこまめにつなぎながら走るので、とても時間がかかる。
したがって、沖縄本島の南北移動は、高速を走る路線と国道を走る路線を使い分けながら走ることになる。
▼国土地理院 「地理院地図」
26度31分15.19秒 128度3分10.16秒
沖縄地方(2015/04/04、04/06 訪問)
タグ:沖縄県
コメント 0