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1989☆『思い出の索引』★でんでんむし@アーカイブス☆わたしたちが生きてきた時代とは… [年表]

われわれはどこから来て、どこへ行こうとしているのだろうか…? 

1989mark.jpg平成1年 己巳(つちのとみ)
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◯ソ連軍のアフガニスタン撤退完了。
◯ソ連、初の複数候補制の人民代議員選挙で改革派が各地で当選。
◯中国の前総書記胡耀邦が急死。学生など天安門広場で追悼集会。
◯北京の学生らがハンスト。戒厳令を発令。解放軍が戦車で制圧。
◯イランの最高指導者ホメイニ師死去。
◯ポーランドの下院選挙で「連帯」が圧勝。
◯東独市民1000人がオーストリアに脱出。東欧民主化運動の発端。
◯ハンガリー、人民共和国を「共和国」に改称。
◯東独、ベルリンの壁を実質的に撤去。28年間東西ベルリンを隔てていた壁が崩壊。
◯米ソ首脳によるマルタ会談。新時代の到来を宣言。
◯米、ノリエガ将軍を拘束する目的でパナマに侵攻するも失敗。
◯ルーマニア、チャウシェスク独裁政権が崩壊。大統領夫妻が処刑される。

◉天皇陛下、1月7日午前6時33分崩御。「昭和天皇」と追号。皇太子明仁即位。「平成」と改元。
◉国事行為として承継の儀、朝見の儀が行なわれる。
◉昭和天皇大喪の礼、新宿御苑で開催。163か国の元首ら、国際機関の代表などを含む9800人が参加。
◉消費税がスタート、3%課税で年収約6兆円の増収見込み。
◉中国の李鵬首相が来日。友好関係の発展を約束。
◉リクルート事件で高石前文部次官を収賄容疑で東京地検が起訴。
◉国会空転状態。竹下内閣の支持率が朝日調査で7%に急落。
◉竹下首相政治不信の責任を取って辞意表明。後継候補に伊東正義総務会長を推すも失敗し、宇野宗佑外相で固まる。
◉公明党矢野委員長、明電工疑惑など不祥事で退陣表明。後任に石田幸四郎委員長を緊急中央執行委員会で決定。
◉東京地検、藤波考生元官房長官、公明党池田克也前代議士を収賄容疑で起訴。捜査終結を宣言。
◉宇野内閣発足。官房長官塩川正十郎。
◉東京都議選で自民党大敗。社会党躍進。
◉参議院議員選挙で与野党が逆転。社会46,自民36、公明10、共産5、民社3、初登場の連合は11。
◉宇野首相の女性問題。選挙敗北と重なり2か月足らずで退陣表明。
◉自民党総裁に海部、林、石原の三氏が名乗り。両院議員総会で海部俊樹を選出。
◉海部内閣組閣。蔵相に橋本龍太郎。
◉官房長官の山下徳夫が女性問題で辞任。後任に森山真弓環境庁長官。
◉ソニーが米映画会社コロンビアを買収。
◉リクルート事件の初公判が各ルートで始まる。

・この年に亡くなった人にはこんな人も…。昭和天皇。松本重治。山階芳麿。芥川也寸志。手塚治虫。志賀義雄。五島昇。荒木道子。色川武大。西堀栄三郎。松下幸之助。殿山泰司。槇有恒。春日一幸。古谷綱正。鈴木信太郎。相沢忠洋。高田敏子。美空ひばり。辰巳柳太郎。森敦。古関裕而。入江徳郎。岡崎嘉平太。谷川徹三。佐伯勇。浦辺粂子。松田優作。開高健。田河水泡。勝間田清一。サルバドール・ダリ。ジョルジュ・シムノン。胡耀邦。セルジオ・レオーネ。アンドレイ・グロムイコ。ローレンス・オリヴィエ。ヘルベルト・フォン・カラヤン。ウィリアム・ショックレー。アーヴィング・バーリン。フェルディナンド・マルコス。カーメン・キャバレロ。ヴラディーミル・ホロヴィッツ。アンドレイ・サハロフ。リー・ヴァン・クリーフ。サミュエル・ベケット。

◎天皇の病名が十二指腸乳頭周囲腫瘍(がん)と発表。天皇をめぐる論議も盛んになる。
◎金融機関の完全週休2日制が始まる。
◎米の販売がコンビニや酒屋などでもできるようなる。昭和17年の食管法制定来初めて。
◎全国の相互銀行が普通銀行に移行。昭和26年から続いた相銀が消える。
◎昭和天皇の誕生日は「みどりの日」となる。
◎佐渡金山が閉山。1601(慶長6)年の発見以来、400年の歴史に幕。
◎横浜の坂本弁護士一家3人が行方不明になる。(オウム真理教の殺害と判明するのは6年後)
◎台風12号と13号が立て続けに首都圏を襲い、2週連続の局地的豪雨で22人が死亡。
◎伊豆伊東沖で海底火山が爆発。海底に火口を確認。手石海丘と命名。

◎横浜ベイブリッジ開通。全長860メートル、海面からは175メートル。
◎神奈川県横須賀市の海洋技術センターで「しんかい6500」が進水。世界一の潜水調査船。
◎佐賀県の吉野ヶ里遺跡で、銅剣・ガラス製管玉など発見。弥生時代最大の環濠集落、墳丘墓と推定。邪馬台国九州説に勢いをつける。
◎年に1冊も本を読まないという人が国民の30%。活字離れ。

■流 行:ドラクエ・昭和ブーム。
■テレビ:筑紫哲也 NEWS23・鳥越=畑 ザ・スクープ・いかすバンド天国。
■邦 画:今村昌平/黒い雨・宮崎駿/魔女の宅急便。
■洋 画:スティーヴン=スピルバーグ/インディ=ジョーンズ/最後の聖戦・ブルース=ベレスフォード/ドライビング=ミス=デイジー・ティム=バートン/バットマン。
■ 歌 :プリンセス=プリンセス/Diamonds・Wink/淋しい熱帯魚・森高千里/17才・爆風スランプ/Runner・TM NETWORK/GET WILD '89・小泉今日子/学園天国・永井真理子/ミラクル・ガール・レベッカ/One More Kiss・松任谷由実/ANNIVERSARY〜無限にCALLING YOU・石川さゆり/風の盆恋歌・井上陽水/リバーサイドホテル・和田アキ子/だってしょうがないじゃない・美空ひばり/川の流れのように。
■ 本 :吉本ばなな/TUGUMI・井上靖/孔子・村上春樹/ノルウェイの森・盛田昭夫=石原慎太郎/「NO」と言える日本・藤村由加/人麻呂の暗号。
■ことば:セクハラ・濡れ落葉・オバタリアン・けじめ。

❖年表の元ネタ主な参考資料河出書房新社『昭和・平成 家庭史年表』下川耿央・家庭総合研究会編。小学館『昭和・平成 現代史年表』神田文人編など。

dendenmushi.gif(2015/04/03 でんでんむし蛇足の記)
 昭和が終わったこの年には、天皇陛下だけでなくさまざまな昭和を彩って活躍した人びとが、たくさん去って行った。盛んに使われた“ひとつの時代が終わった”というのは、まさに多くの人びとの実感であったろう。

 思えば、自分でものごとを考えるようになった昭和27年からの中学時代から、ガリ版から始まって印刷所に出入りするようになり、出版社で編集の仕事してきて、コンピュータが身近にあるようになるまでの35年間は、自分がまさに生きてきた、それもまたひとつの時代であった。
 漠然と日本語表記の非効率さに疑問を持ち始めて以来、さまざまな道具やカードシステム、そして機器類に興味が向くようになり、その延長線上にコンピュータが現れる。あくまで一ユーザーとして、素人としてのかかわりに過ぎないので深くはないが、その関心は浅く広い。
 1945年にヴァニーヴァー・ブッシュが情報検索システム構想Memex(メメックス)を提唱していたということを知ったのは、Macintoshにさわるようになって、アラン・カーティス・ケイやテッド・ネルソンのことをいろいろ読んでいた頃だったろうか。
 そんな人たちのおかげで、素人であるユーザーのためのコンピュータ発達史のページは開かれていったわけだが、ブッシュが考えたような(その机の前に座って操作すれば、居ながらに情報を引き出し、リンクや注釈によって連想の軌跡を辿ることができる)ことは、それから半世紀後になってインターネットによって、ほぼ実現しているところが驚きである。
 人間の英知や、頭脳の働きや、それが産み出すモノやコトや、その社会のしくみは、実にふしぎなものだ。
 そういう関心がずっとあったので、この年に出したそういう世の中のいろいろなしくみを考えるという本も、そこからの派生であった。
 だいたいにおいて、企画を先に考えて、あるいは考えながら著者を探すという流儀の編集では、その企画を実現してくれる著者に行き着くまでが大変である。企画も著者がもってきてくれる編集は、はるかにらくちんであるが、出版のもともとは著者が主導することで成り立ってきた。
 それを変えたのが、カッパブックスの生みの親である神吉晴夫という編集者であった、といわれている。編集が企画を先に考えるやり方を“創作出版”ということもあるが、その原点はそこらへんにある。現在では、多くの出版社でそれをめざしたり、標榜したりしている。
 このやり方では、とくにでんでんむしのように「まだ誰も考えていないこと、やっていないことをやろう」とすると、大抵ではない。著名な著者はもちろん、すでに自分流を身につけてしまった著者は、まず使えない。
 そこで、フリーのライターや編集プロダクションなど、請負でもそれを実現できる技能をもつところを探すこともやってみた。
 そういうつきあいの中から、うまく波長が合って実現したのが、世の中のしくみに迫ろうというこの本だった。テーマが大き過ぎて限界もあったが、なんとかまとまって、なんとか売れる本にできた。
 「しくみ」を本のタイトルに使ったのも、これが最初かどうかは不明だが、売れた本としては初めてだったのではないか。この後も、しくみを解明していくというシリーズをつくったりしたが、しくみがわかればものごとの理解はしやすい。そういうでんでんむしの信念から生まれたのが、そういう本だった。「しくみ」もまた、今ではあちこちちでタイトルに盛んに使われている。
 しくみの本でもうひとつ考えたのは、文字と絵(イラスト・図)の渾然一体のページづくり、という表現方法であった。従来、イラストや図などは、文字原稿の付属的な情報形態に過ぎなかった。そのため、文字原稿ができたあとから適当にくっつけたりすることも多かった。
 そうではなく、最初からそのしくみを説明するのにイラストや図で説明するようにページ単位で表現しようというわけである。
 そして、それこそコンピュータでWYSIWYGでやるのがいちばんなのだが…。
 残念ながら、このときはまだそれを実現し表現できる環境が整っていなかった。そこで、写植の切り貼りでページをつくるという作業を延々とやってもらうことになった。
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タグ:年表
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