1180 黒崎・尾崎=釜石市大字平田(岩手県)東北自然歩道を歩いて尾崎まで行きたいという気はもうさすがに起こらないので… [岬めぐり]
黒崎は南リアス線平田(へいた)駅からは2.4キロほど東へ行ったところにあるが、その先端部には大小いくつもの島と岩礁が散らばっている。
遠目にもひときわ目立つ島がある。その手前の無名の岬にも、黒崎の東隣の岬にはある丸い島には鎧島の名もくっついている。また、その先の大刀根島もそうだし、先端部もそうだ。この釜石湾の南岸はきれいな海と岬の景観をつくりだしている。
いくらか長さを残している南堤が続く大刀根島から先は、半島がぐっと細くなって幅500メートルくらいのヤセ尾根がでこぼこと3キロ弱も東の海へ延びて突き出る。
その先端が尾崎となる。このヤセ尾根の上には点線の山道が一本走っていて、東北自然歩道とある。
こういうスタイルの岬が、北のほうにもあったが、ここでは半島の東の端だけが細く延びているので、ちょうど動物のしっぽのようである。
尾崎という岬の名前は、案外そういう単純なことに寄るのかも知れない。これくらいなら、なにも飛行機で空から眺めて初めて発見したというナスカの地上絵のようでなくとも、船で岬の周囲を回ればわかるだろうから…。
この半島も北側では、黒崎の東に尾崎白浜という集落がある。そこまでは100メートルくらいの山腹を走る自動車道もあるが、あとは全部山また山、しっぽの部分は両側とも崖また崖。
大観音のある鎌崎と黒崎の間の入江は、観音さんの下で半分が埋立てられているが、ここを津波がすべてを流しさる前はなにがあったところなのだろうか。
鎌崎の上から平田のほうを見た写真では、その埋立地には、広範囲にわたって、土砂がきれいな台形に整えられて、いくつもきちんと並んでいる。道路を走っている大型トラックの何倍もの高さがある。
黒崎と尾崎の間で目立っているのが大刀根島だが、それが目立つ理由は、第防波堤の南堤の残りがその先に連なっているからである。
今もその堤防には船が寄せていて、なにやらやっているようだ。
地理院地図は、震災後の写真を公開しているが、この大堤防の震災前と後の写真を探してみようとしたのだが、どうもうまくいかない。震災後だけになってしまうが、高高度から撮った写真なのに、拡大しても細部がきれいに見える。おもしろいので収録しておこう。
南堤のほうは、この写真でも船が接岸しているので、その大きさがわかる。
北堤のほうはというと、2011年4月の写真なのに、いくつものブロックごとに船やクレーンらしきものが集って、もう工事を始めている。現在の写真では北堤はほとんど残っていないので、堤防の残骸を片づける工事をしていたのではないか、と想像できる。
釜石駅の南付近から甲子川の流れを見ると、川の流れのずっと向うに尾崎がある。そこまでの距離は7.5キロになる。
▼国土地理院 「地理院地図」
39.247604, 141.913273 39.250628, 141.96975
東北地方(2014/11/04 訪問)
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